響きあう組織風土

日本生産性本部が毎年「日本経営品質賞」への申請を募集し、総合的な経営品質を評価し、表彰している。

2009年は、自立感動型人材育成の「スーパーホテル」と「万協製薬」、2007年は「福井生協」(2008年は?)。その中で2004年に受賞した「富士ゼロックス千葉」の顧客満足度(CS)行動指針が目にとまったので紹介する。

社会経済生産性本部が出版している「生産性新聞」に掲載された記事の紹介です。富士ゼロックス千葉が2004年に日本経営品質賞(JQA)を受賞した。該社はCS(顧客満足度)行動指針として5段階の指針を定めている。

  • 第1段階は「お客様の言葉に耳を傾けることが私達の仕事の始まりです」
  • 第2段階は「お客様の目線で考えることが私達の仕事の基本です」
  • 第3段階は「お客様の期待に応えることが私達の責任です」
  • 第4段階は「お客様の評価こそが私達の仕事の物差しです」
  • 第5段階は「お客様の感動を得られたときが私達の仕事の喜びです」

第5段階を究極の目標と考えると、第1段階から第4段階なしには達成できません。

「響マネージャメール」を2007年7月に新設し、CSに対する意見交換、ノウハウ交換を実施されているとか。理念だけではなく実行も伴っていることでの表彰です。該社は販売会社ですが、我々にも相通ずるものがありますね。是非とも日常の行動の参考にして下さい。

笑いと涙で健康ライフを!

これも2年前の「冲中ブログ」の記事です。入社したての新人を含めて記事に対するコメントが最も多く寄せられました。「笑い」の効用、「涙」の効用、ひいては「歩き」の効用など多くの本や記事で語られています。私は単純ですから素直に信じて実践しています(と言っても十分ではありませんが)。

前回は、笑いの効果を実証していた記事を掲載しました。笑う表情だけでも、脳にドーパミンが出て活性化するとの話でした。

再度「笑いの効果」について紹介します。NSD社員に配布されている「すこやかファミリー(脱メタボ・ライフの専門誌)」に「もっと笑って健康になる」の記事が4ページに渡って掲載されました。実際、食後に難しい講義を聞いた時と、漫才を聞いたときの血糖値の上がり具合を図ってみたところ、漫才を聞いたときは上がり具合が抑制されているとの事です。ガン、リウマチ、アトピー、うつ病に対する効果検証のために各地で同じような実験を行った人がおり、実際に笑いの効果が検証されたとの事です。健康ライフのために、「笑えるネタを積極的に探そう。人にお笑いネタを披露しよう、作り笑いするだけでもOK,鏡を見て一人でも笑おう、思い出し笑いもOKとのコツも紹介されています。

もう一つは、「よく笑う人はなぜ健康なのか」(日本経済新聞出版社、2009.4発行)の本です、この本にも笑いは免疫効果を高め、ガン化した細胞を殺すNK細胞が増すとの事、リウマチ、糖尿病、さらには心臓や肺などの循環器系の健康も保持するそうです。苦しい状況に立たされた時にこそ、笑いの本当の力が発揮される。笑いは地球上で唯一、悩み苦しむ生き物である人間に与えられた贈り物と言える。

喜怒哀楽によって流す涙も笑いと同じく心と体を活性化するそうです。「ストレスを感じた人の血中には副腎皮質刺激ホルモンや、ストレスのホルモンであるコレチゾールが増える。これらホルモンが感情で流される涙で放出される。感情による涙は、ストレスに反応して過激に分泌されたホルモンを洗い流す浄化作用の一つで、ストレスを解消する非常にいい方法」と言われています。

笑いと涙で健康ライフを!笑いのあふれた職場に、家庭に是非したいものです。

ついでに「歩く効用」について。佐藤富雄博士曰く「大体1分間に120歩のリズムで歩いていると15分でβーエンドルフィンが出て気持ち良くなり、25-30分でドーパミンが出てアイディアが沸き、40分でセロトニンが出てアイディアを実現可能な形に変えて行く。これを連続して行うことがポイント」と。朝の散歩ですばらしい1日のスタートを切ることを推奨されています。気持ちが沈みこんだときにも歩くと気が晴れるそうです。

「ストレス対策」と「やる気対策」

2年半前のNHK「プロフェッショナルー仕事の流儀」の100回目記念番組での話です。茂木健一郎という脳科学者とプロフェッショナルとの対談番組です。その中で、プレッシャー対策(ストレス対策)とやる気について話がありました。爽やかにやる気になるためのヒントとして役立てて下さい。

まず、プレッシャー対策の実験がありました。笑える番組を実際に見た人の「脳の活性度」を見せる実験でした。その番組を見ながら、棒を唇で噛んで笑おうにも笑えない(苦虫を噛み潰した)状態でいるのと、棒を歯で噛んで歯が見える(少し笑っている表情になる)状態で見ているのでは、前頭葉の活性化レベルが違って、後者の方が圧倒的に良いのです。笑う表情だけでも違うとの実証実験でしたが、「苦しいときにもしかめっつらばかりしておらず、少しは笑顔を見せる」ことがプレッシャー、ストレス解消に大いに役立つとの事でした。参考にして下さい。

「やる気」については、「憧れの人(ロールモデル)を持つ」ということと、「成功体験を大事にすること」を言っていました。どんなに失敗続きでも、その中に小さな成功体験(満足できたこと)は絶対ある、それを見つけることがやる気につながると言うことです。成功と感ずるだけでドーパミンが出て、快感につながるのです。これまで100人近くのプロフェッショナルとの対談の内容を分析し、上記のようなことが検証できたとの報告でした。