今朝の日経「私の履歴書」に建築家安藤忠雄氏の記事がある。その中で
フランスの詩人ポール・クローデルは同じく詩人で友人のポール・ヴァレリーに「私はこの民族だけは滅びて欲しくないと願う民族がある。それが日本民族だ」と話したという。その日本は存亡の危機にある。今こそ第3の奇跡を起こすべく、日本は真に変わらなければならない。
と言う言葉がある。日本・日本人は世界から注目され、愛されている。がんばろう!日本!
第3の奇跡とは:明治維新の時、幕藩体制から近代国家を一気につくったこと。その素地は300を超える諸藩の教育体制だ。現在の一律な教育制度とは異なり、藩ごとの特色が打ち出され、学ぶ人の目的と個性を考慮した教育が行われた。熱意ある柔軟な教育が生みだした人材が新しい時代の扉をこじ開けた。
第2の奇跡は「敗戦と、数十年の間に復興し世界有数の経済国にまで発展したことだ。廃墟と化した地で大人たちが寝食を忘れて働き、子どもたちが元気に目を輝かせる姿を見て、海外から訪れた人々は「この国は必ず復活する」と口をそろえたという。
しかし、経済大国と言われ始めた1969年頃から実直な国民性が色あせて行く。人々は考えなくなり、闘わなくなった。経済的な豊かさだけを求め、生活文化の本当の豊かさを忘れてしまった。未来を担う子供たちは親の敷いたレールの上を走るのに精いっぱいで創造力を養うための貴重な時間を失っている。本来子どもは友だちと自由に、自然と戯れながら遊ぶ中で好奇心を育み、感性を磨き、挑戦する勇気や責任感を養う。今、子どもたちは過保護に育てられ、自分で考える体験が絶対的に不足しており、緊張感も判断力も、自立心もないまま成長し、社会を支える立場に立つ。正しい価値観で物事を決める事ができず、国際社会で立ち遅れている今の日本と、子どもの教育を取り巻く状況は決して無関係ではない。
人間性を育む教育を行い、自分なりの価値観をもつ「自立した個人」をつくり、家族や地域への愛情をもった日本人の国民性を回復しなければ、未来は見えてこない。
と嘆いている。
今回の大災害での日本人の行動に対して、海外からの日本に対する評価が一段と上がっている。冒頭のフランスの詩人の言葉にある日本の良さが、再認識され始めており、まさに「日本をダメにするな」との暖かい思いで、過去に経験のないくらい海外多数の国からの支援を受けている。
昨日「日本はなぜ世界で一番人気があるの(PHP新書)」を買った。詳しくは別途報告するが、英国BBC放送の調査では、海外からの日本に対する評価は世界で最上位にあるが、日本人による日本の評価が他国に比して低い(43%)という(主要国では60~85%はある)。
もっと自信を持とう、そして第3の奇跡を起こして、日本をもっとアピールしよう。それだけの力を日本は持っている。「日本人に生まれて良かった」を実感しよう!