ベンジャミン・フランクリンこんな事知っていましたか?

私だけが知らないことかも知れませんが、こんな事も知らなかった自分を恥じながら投稿します。

<その1>ベンジャミン・フランクリンの残した言葉

 ベンジャミン・フランクリンは、印刷工、著述家、発明家(避雷針発明)、政治家、外交官など多岐にわたって活躍した事で有名ですが、1776年のアメリカ「独立宣言」起草に加わったことで「アメリカ建国の父」と言われています。

  • 「時は金なり」、
  • 「天は自ら助くるものを助く」、
  • 「結婚前は両目を大きく見開いて相手を見よ、結婚したら片目を閉じよ」。

このような有名な言葉を残したのも彼なのです。

<その2>誰もが天才と思う人ほど天才と思わず一生修行の精神を貫いた

  • 画家のゴッホは、ミレーに死ぬほど憧れ、ミレーの代表作の一つ「種まく人」を真似て、同じテーマの絵を違う角度から描いている。
  • ミレーは、ミッケランジェロに憧れていたそうです。
  • ルノワールはリウマチで動かなくなった指に、息子に筆を紐でくくりつけてもらって描き続けたそうです。
  • ゴッホは、本人曰く「自分の仕事は、みな多少日本の絵が基礎となっている」と。広重等の絵を模写した絵が多数残っている。
  • ルノアール、モネなど印象派画家たちも西洋の遠近法を超える用法を駆使している浮世絵に魅せられ、北斎等の絵をまねたものが多数残されている。モネの有名な「睡蓮の庭」の蓮池の中の太鼓橋は広重の絵にある亀戸天神の太鼓橋を真似たものだそうだ。

天才と言えども素直に憧れの人、あるいはロールモデルを持つことで自分を磨いているのですね。そして、毎日が修行の日々だったのですね。

失敗を認める難しさ

震災、原発対策への菅総理に対する不満は極致にあるように思われる。私も最初は、批判・非難する人たちに対して、「批判は何も生み出さない、だからみんなの力で前を向いてこの国難に当たるべき」と思っていたが、今は「何をやっているんだ」との怒りに満ちている。こんなに多くの人が非難してしているのに、「自分のやっている事はすべて正しい」との姿勢を崩さないのには驚くばかりである。

政治家というのは、「なぜ、反省しないんだろう」、「なぜヤバいと思っても素直に軌道修正が出来ないのだろう」と思っていたのですが、我々に身近なシステムプロジェクトにおいてもリーダーがまさに同じ過ちをおかし、泥沼にハマってしまう現実を見ると、「ヤバいなと思っても、見ないふりをする」というのは人間の本質的な特性なのか?と・・・。

それならばリーダーとして、何を教訓として頭に刻み込まねばならないか、デドローの【なぜリーダーは「失敗」を認められないか】を紹介する。

「人は現実を否認しがちで、それが疵を深くする」人間本質機能として世界的にこのような事象はあちこちで起こっていると説くのは【なぜリーダーは「失敗」を認められないのか】の本の著者テドローである。

「否認」とは、ある不愉快な現実に対し「本当ならひどすぎる。だから本当ではない」と考える無意識の心の働きを言う。米国ニューヨーク州知事がホテルに高級娼婦を連れ込んだところを目撃され辞任に追い込まれた事件があった。記者に「あんなことをしたらいずれ明るみに出ると、なぜ思わなかった?」と聞かれて『確かに見つかったら・・・ということは頭をよぎりました。でも明白な事実に向きあいたくないがために、それを無視してしまうことも、人生ではよくありませんか?』と答えたそうだ。否認の本質が明確な事実として述べられている。

現実に目をそむけて、倒産した会社も数多くある。創業100年を経た小売チェーンの大手A&P社、1950年代は市場のリーダーであり、増収増益で最高益も出していた。その時代米国はどんどん豊かになり中産階級の人たちは郊外に住むようになった。A&Pも郊外進出で物件を確保しようとしたが、長期リースを求める貸手に対しA&Pは過去からの伝統で短期リースを譲らず、あっという間に落ち込み、結局ドイツの企業に買収されてしまった。経営者は「これが現実とは信じられなかった」と反省したが時すでに遅し。

経営もそうだが、まさにプロジェクトリーダー(あるいは部門管理者も)にもこの教訓を常に意識してもらいたい。(多少文言は私なりに加工しています)

  • ① 危機を感じたら、先延ばしをせず直ちに対策を打つ。
  • ② 事実は正確にデータで把握し、事実を直視すること。矮小化したり、捻じ曲げたりしない。
  • ③ 管理者は、事実を自らの手で、目で確認すること。報告だけに頼らないこと。
  • ④ 管理者は悪い報告を聞く耳を持つこと。聞いたら行動すること。
  • ⑤ 長期的な視野で、危機を予測すること。
  • ⑥ 言葉遣いに気をつけること。リーダーの言葉の影響力を考えること。
  • ⑦ 上司・部下には隠すことなく真実を語ること。
  • ⑧ 過去の常識に囚われないこと。「過去の常識にしがみついて楽観視する傾向あり」

リーダーの危機検知能力の弱さが、社員、ひいては会社を不幸にする。ニューヨーク州知事でも出来なかったこと。相当上記教訓を頭に叩き込んで事に当たらねば、同じことが何度も繰り返されることになる。トラブルプロジェクトは終わってみれば、皆さん、途中段階でヤバいと感じていた、あるいは分かっていたと言う。心したい。

再度「人脈作りの重要性について」

「一生モノの人脈作り」を先月UPしましたが、今回はジョンソン・エンド・ジョンソンなどグローバルエクサレントカンパニー6社の社長・副社長職などを経験された新将命(あたらしまさみ)氏の「経営の教科書」から人脈の重要性を説く一文を紹介する。

「人間とは、その人が今までの人生の中で会った、すべての人の総和である」

A man is a sum total of all the People he has met in his life.

本の中では、「最近見つけた面白い言葉」としか書かれていませんので、誰の言葉か不明ですが、自分の人生を豊かにするための行動指針として頭に刻み込みたい名言と思います。経営者に求められる最も重要な資質が「情熱」であるとした上で、その情熱を燃やし続ける方策の一つに「情熱の火を分けてくれる人とつきあう」とあり、そのために「知識や情報だけではなく、上質な人脈や刺激を求めて勉強会に行くべし」と続けています。

人は下記に分類される(%は存在比率)。

  • 「自燃型(5~10%)」
  • 「可燃型(80%)」自分では燃えないが誰かがマッチを擦ってくれれば燃えるタイプ
  • 「不燃型」
  • 『消化型(1~2%)」せっかくついた火を消しまわる人
  • 「点火型(5%)」

経営者自ら「自燃型」が如何に継続できるかであるが、そのために「自燃型」「点火型」の人との付き合いを奨励している。経営者のみではなく、若い人たちにとっても、意味深長な言葉だと思います。いい友、いい人脈を作って下さい。間違っても「消火型」にならないように。

冲中一郎