仕事も人生も充実させるポイント

「幸福優位七つの法則~仕事も人生も充実させるハーバード式最新成功理論~」(ショーン・エイカー著、高橋由紀子訳・徳間書店))の要約が「一読の価値ある新刊書を紹介するTOPPOINT」に紹介されていた。今日は11月22日で、「いい夫婦」の日。幸福について、夫婦あるいは恋人同志で考える日にしては如何ですか?

「成功すれば幸せになる」のではなく、「人は幸せでポジティブな気分の時に成功する」ことが心理学と脳科学の最新の研究によって分かったそうだ。楽観的な営業マンは、悲観的な営業マンに比べて56%も営業成績が良いとのデータもあるらしい。人間の脳はポジティブな気分の時に最もよく働くという「ポジティブ心理学」の研究で、世界的な企業などを対象とした実証結果の結果、次の七つの法則を著者は導き出した。

  • 法則1:幸福感は人間の脳と組織に競争優位をもたらす(ハッピネス・アドバンテージ)。人は幸福感を覚えているとき、より思慮深く、創造的になる。ヤフーがマッサージパーラーを設けたり、グーグルが愛犬と一緒に出勤することを許可しているのもこの理由から。
  • 法則2:マインドセットを変えて仕事の成果をあげる(心のレバレッジ化)。仕事を義務的に考えるのではなく、どんな仕事にも目標を持ってやりがいを感じながら働くことで成果は上げる。
  • 法則3:可能性を最大化するために脳を鍛える(テトリス効果):いつもネガティブな面を探すという習慣は損失につながる。創造性をつぶし、ストレスを増やし、モチベーションを下げる。いつもポジティブ思考出来るよう脳を鍛える。
  • 法則4:下降への勢いを利用して上昇に転ずる(再起力):逆境を不幸と感じず、成功への踏み石と考える。成功している人は、自分の運命を決定するのは逆境そのものではなく、それに対して何をするかだということも知っている。
  • 法則5:小さなゴールに的を絞って少しずつ達成範囲を広げる(ゾロ・サークル):怪傑ゾロも最初から勇猛な剣士ではなかった。最初は小さな輪の中で戦う訓練をさせながらステップを経て育てられた。
  • 法則6:変化へのバリアを最小化して悪い習慣をよい習慣に変える(20秒ルール):ギターの練習の際、ギターを取り出すのに20秒かかるより、常に近くにおいて1秒で取り出せるようにした方が長続きする。すなわち「望ましい行動を最も抵抗の少ない道にする」こと。
  • 法則7:周囲からの支えを唯一最高の資産とする(ソーシャルへの投資):職場での人間関係に良い感情を持っていればいるほど、人は能力を発揮する。人間関係を重視する企業はいろんな策(投資)を実施している。グーグルのカフェテリア、サウスウェスト航空、ドミノ・ピザの同僚への寄付制度(病気、困窮支援)など。

要は、夫婦円満、家族円満、そしていろんな人とのいい絆が、人生の成功を招くということ。もっと早く気付けば、人生もっと成功していたかな・・・。

若い時代からの絆が続く!

先週、大学時代の研究室の1年先輩3人のご夫婦と8人で会う機会がありました。1年間隔で定期的に集っていますが、今回は宝塚からわざわざ初参加でお出で下さった先輩も含めて、いつもは6人の所、今回は8人となりました。今回の趣向は「東京でのもみじ狩り」ということで、代官山の「旧朝倉家」を幹事の方が選んで下さり、初めて行ってきました。東京はもみじが少ない印象が強いのですが、ここの庭はもみじが一杯。残念ながら時期が早く、上のほうが多少紅葉しかかっていましたが、恐らく見ごろは11月下旬か12月初旬頃ではないかと思います(12月初旬に是非行きたいと思っています)。しかし、小春日和の一日、旧朝倉家の縁側で日向ぼっこをしながら庭を眺めて過ごすのはほんとに気持ちいいものです。しばらく歓談したあと、隣接するフランス料理店「PACHON(皇太子妃雅子様も来られるとか)」でおいしい料理とワインを頂きながら3時間強の歓談。またの再会を約して、心を残しつつお別れしました。

週末は、新日鉄広畑システム部門OBの方々が集まる会が姫路のホテルでありました。毎年開かれ、今年で9回目ですが、私は2回目で、ひさしぶりの参加となりました。現役の方が事務局をやってくれ、総勢80名近く(女性OB10名も含めて)が集まりましたが、懐かしい顔、顔、顔・・・。料理を食べる時間も惜しんで、ワイワイ、ガヤガヤ。宴が終った後も、年甲斐もなく二次会に繰り出す面々。久しぶりにいい気分の二日酔いでした。

今週末は、これも恒例の高校(姫路)同期会(東京で開催ですが、関西からも毎回数名参加)があります。

三菱総研理事長の小宮山氏が「日本再創造」に書かれていますが、「幸せな加齢の5条件」として、①食事、②運動、③人との交流、④新しい概念の受容性、⑤前向きな思考、を挙げられています。これから向かう高齢化社会に対して、社会的環境を整備する視点を云われていますが、人との交流を大切にしていきたいものです。

姫路に行ったついでに、姫路城の平成の改修状況を撮影してきました。平成26年に改修が終わるとの事ですが、今はこんな光景です。

国内IT投資は減る一方?

15日わが社の隣のハイアットリージェンシー東京で、情報労連主催、JISA.JUAS、CSAJ共催の情報サービスフォーラムがあった。テーマは「情報サービス産業はどこへ向かうのか」。経済産業省(後援)の田辺課長補佐の講演の後、パネルディスカッションがあった。パネリストはJISA副会長(ITホールディング社長)の岡本氏、JUAS顧問の細川氏ほか労働政策専門家、NTT労組の方々で、趣旨は「JISAの言うパラダイムシフトの中で、今後の労働施策の在り方」が主題のようであった。

JUASはユーザー企業を抱え、ユーザー側のデータを豊富に持っておられ、その一部を細川氏が披露されたが、データに基づく日本IT業界の危機があらわされていたので、簡単に紹介する。

現在の価値レベル(EBITDA)に焼き直した収益率でみても日本の全産業の収益率は欧米、新興国(アジア圏含む)に比してもかなり低い。それが原因かどうかわからないが、企業の売上高に占めるIT投資額比率を見ても諸外国に比しかなり低い(日本1.0%、北米4.2%、欧州3.0%、アジアパシフィック2.8%、ラテンアメリカ2.5%)。そして、日本ではその比率は、20002年から6年間で50%も低下した(JUAS IT動向調査より)。これはハードウェア費用の低下や、仮想化、クラウドの活用などの影響もあるが、さらに今後3年間で30%は減るとの観測もある。

一方日本企業の海外生産比率、売上高比率は毎年UPし、双方ともに30%を超えている。海外進出の実態を見ると、素材産業では6割の企業が、機械器具製造では4社に3社が、また大企業では7割の企業が海外進出済みとのデータも紹介された。

我が国のIT経営度レベルでは、米国のみならず韓国にも劣っているとのデータも紹介された。ユーザー企業のITベンダーへの期待レベル調査では、システム構築や安定稼働に対しては期待に応えられているとするも、ビジネスプロセスやビジネスモデルの変革に関しては課題が多いとされている。

現在の不況から脱することが出来ても、IT投資額は元には戻らないとも言われています。JISAの言うパラダイムシフト、「受託開発型からサービス提供型へ」、「労働集約型から知識集約型へ」、「多重下請構造から水平分業型へ」、「顧客従属型からパートナー型へ」「ドメスティック産業からグローバル産業化へ」は必然の方向とも言える。

IT業界に働く人、みんなで真剣に考えねばならない喫緊の課題と言えよう。

冲中一郎