JASIPA経営者サロン資料公開(2)

第2回の経営者サロンでは、第1回と同じく企業理念で「お客様のために」と謳われていることを取り上げ、「顧客満足度」のための意識、行動に関して議論することとし、下記資料を提示した。

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『我々、IT業界は「サービス業」であり、「強烈なお客様に対するサービス競争」を制する者が勝つ(生き残る)業界だとの認識はあるか?』

  • 関わったシステムで、お客様から「ありがとう」の言葉をもらっているか?
    • 言葉でなくとも感謝の気持ちを感ずることはあるか?
  • 一緒に仕事をしている他社と比して、自社あるいは自社の社員は、お客様から、より信頼を受けていると思えるか?
  • お客様からの評判を、社員の業績評価に組み入れているか?
  • 1社員の失敗が、大事なお客様を失う恐怖感を、経営者は感じているか?
  • 客先で仕事をしている社員に、お客様の自社に対する信頼感をヒアリングしているか?
  • お客様の中で、最も発言力のある人の見極めはできているか?
  • お客様の自社に対する期待をヒアリングしたことはあるか?(事前期待)
  • 「ありがとう」の言葉(気持ち)をもらうために、具体的にどんな施策を打っているか?
  • 部下がいい仕事をした場合に、上司は部下に「よくやった」と言っているか?
    • 「客から「ありがとう」と言われた時の達成感を感じさせる。
  • 部下に仕事を与える際に、「成果物、そのレベル、納期」を明確に指示しているか?
  • 部下は、あいまいな指示をした際、指示の明確化に対するアクションはあるか?
    • お客様があいまいな指示をした場合、確認するアクションを必須とする習慣化
  • ルールを破った場合、指摘しているか?(遅刻、仕事中の雑談・・・)
  • 社内挨拶、ごみ拾い・・・・をさせているか?

 

日頃からの躾がなければ、いきなり「お客さんの前ではやれ」と言われても・・

JASIPA経営者サロン資料公開(1)

前報にように4月から試みに実施してきた経営者サロンを、この7月より正式にJASIPAの行事として会員の皆様の参加を公募することになりました。これまでどんなことを話し合ってきたのか、私のブログでも簡単に報告させて頂いており、また和知理事長よりFACE BOOKに私の資料が取り上げられたりしていますので、再度これまで私より議論のネタとして提供した資料を当ブログ読者の皆さんに公開しておきます。まずは第1回のものです。

参加者の企業の企業理念を精査すると、「社員の心豊かで幸せな生活の実現」「能力を発揮し自主自立精神で・・・」「社員は仕事を楽しむこと」など社員の成長を期するものが、ほとんどの企業理念に謳われている。そこで第1回のテーマとして、「社員を大切にすると言う企業理念を日々の行動にどう生かしているか?」をテーマに選び、議論のネタとして下記の資料を提示した。

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あなたは、企業理念に基づいてどんな行動をしていますか?

それは社員にも認知されていますか?

あなたの会社の社員は、仕事を楽しんでいますか?

  • 社員同志のつながり、関係はどうですか?<チームワーク>
    • ?お互いに助け合っていますか
    • ?社内行事に積極的に参加していますか?
  • 上司との信頼関係はどうですか?<育成マインド>
    • ?上司は、部下の育成に対して気を使っていますか?
    • ?日頃から上司との対話はありますか?
    • ?上司の仕事の与え方は?
  • 自らの成長に、自ら投資していますか?<学習する組織>
    • ?仕事に埋没していませんか?
    • ?自分の能力が向上しないのを会社のせいにしていませんか?
    • ?技術・知識に加えて、礼儀作法、人間力の重要性も認識していますか?
  • 日頃、感動・感謝・感激を覚えることは多いですか?<自律感動型人材>
    • ?仕事で感動することは何?
    • ?職場の同僚に感謝のことばを伝えたことは?
    • ?お客様から感謝のことばをかけられたことは?

あなたの会社の社員は、お客様から信頼を受けていますか?

お客様からの信頼を得るために、あなたは日頃どんな指導をしていますか?

第3回JASIPA経営者サロン(6月28日)

この4月にJASIPA会員向けに何か意味あることを始めようと言うことで、仮称「若手経営者懇談会」を開始したことを報告した(http://jasipa.jp/blog-entry/7483)。5月に実施した第2回も当ブログで報告した(http://jasipa.jp/blog-entry/7566)。世話役を買って出てくれたBSC林社長の提言で、参加者の評判・意見も踏まえ、今後は正式に「JASIPA経営者サロン」という名称にし(若手に絞るのではなく、広くJASIPA会員から募る)、7月23日に実施予定の第4回から参加者を公募することにしている。

第3回が昨夜(28日)飯田橋のJSIPA事務所で開催された。今回は2部制で、1部は先輩会員の生々しい成功体験、失敗体験談を聞くこととし、SAC阿部理事から「事業規模拡大について」話を伺い、意見交換した。パイロットの夢を持ちながら、SEの道を歩んだ阿部氏の入社した会社で、図らずも若くして社長に抜擢され、その後、30名の壁、50名の壁、100名の壁にぶつかりながら規模を拡大し、その間一度も赤字を出さなかった阿部氏の歩みは、規模拡大の夢を持ちながら、なかなか踏み切れない経営者に「思い」と「覚悟」の必要性を説き、参加者にとっても大いに参考になり、力になる話になったのではないかと思う。

2部では、第1回、第2回と同じく、私の方からテーマを提供し、意見交換を行った。今回のテーマは、阿部氏の事業規模拡大の話につながる話として、「尊敬されるリーダーになるには」とした。松下幸之助氏や稲盛氏など、名だたる経営者も最初は数名の企業からスタートしている。小さな会社を世の中に認められ、社員も満足する相応の規模の会社に育て上げるには、社長と一緒になって頑張れる社員を育て上げなければならない。そのためには「さすがうちの社長は!」「この社長のもとで頑張ろう!」と言ってくれる社員がいることである。前稿「全員経営」(http://blog.jolls.jp/jasipa/nsd/)を進めるにあたっても必要なことだ。私も自戒の意味も込めて、当テーマを選んだが、参加者の皆さんにとっても耳の痛い話になったかも知れない。が皆さん、このテーマに関して「今後意識をして取り組まねば」と思ってくれたものと考える。

次回から公募することになったが、出来るだけ幅広い方のご参加をいただき、この会がますます活性化し、JASIPAの目玉サロンになることを目指したい。これまでのサロンの様子は、これまでの参加者の方にお聞きいただきたい(参加者は堀事務長、幹事の林さんにお聞きください)。

冲中一郎