情報産業新聞社での対談に出席(グローバル人材育成をテーマに)

12月20日に東京タワーにある情報産業新聞社に呼ばれ、行ってきた。何の要件か具体的にわからず行ったのだが、IT業界に人を送り出す立場の人と、受ける側の中小ITベンダーとの対談で、テーマは「グローバル人材の育成」。最初からテーマが分かっていたら、もっと適材がいると断ったのだが、行ってから分かったのでは断るわけにはいかず、1時間30分の対談で好きなことを言ってきた。お相手は、日本プログラミングスクールの佐々木統括責任者と、船橋情報ビジネス専門学校の鳥居校長。ベンダー側として中小ITベンダーを代表してJASIPA特別顧問の私。内容は、近々情報産業新聞に掲載される予定なので、割愛する。

以前紹介したOECD(経済開発協力機構)が実施中の「国際成人力調査」(http://jasipa.jp/blog-entry/6870)に絡んで、日経新聞が「問われる成人力~国際競争を勝ち抜く~」と題したシンポジウムを実施(12月2日)し、その内容が24日の朝刊に紹介されていた。小説家浅田次郎氏、近藤文化庁長官、雑賀三井物産代表取締役、三塩圭子元テレ東アナの対談記事です。日本人の特性(けんかしない、自己主張しない、突出しない)を自覚したうえでいかに付き合うか考えるべきと浅田氏は言う。学生の向学心を如何に喚起するか、コミュニケーション力に加えて、ディベート力を如何に育成するか、そして人間としての総合的な成熟度(=成人力)、すなわち「この人は人物だな」と言われる人に育てるか、我々世代も真剣に考えるべきと説く。

外資系トップ(マイクロソフト)を経験した成毛真氏が「日本人の9割は英語はいらない」(祥伝社)という本を出した。英語だけでは、グローバル人材として諸外国の人と対峙していくのは難しいというのは定説になってきている(と思う)。日本人には外国人コンプレックスもあると思う。無理やり隣に外国人を座らせ、一緒に仕事をさせるような施策も必要なのかも知れない。ともかく、グローバル化の進展は必然のものとして、何か動かねばならない。

人の命の摩訶不思議さ

医者でもある平澤興氏(元京都大学総長)は言う。「人間の命は、実はただ一つの命ではなく、凡そ世界総人口の1万倍の小生命、即ち約50兆の細胞からなる生命共同体で、僅か約50億(現在は70億だが)の人口のこの地上に紛争の絶えない事を思うと、数10兆の細胞的生命の共同体たる人間には毎日もっと故障が起こってよい筈だが、その割に何と病気の少ないことか。」

月刊誌「致知」出版社社長の藤尾氏は言う。「私たちは一人の例外なく父と母があることによってこの世に生を得た。その父と母にもそれぞれ両親がいる。それをさかのぼって行けば、どうなるか。十世代で1,024人である。ニ十世代で1,048,576人、三十世代では1,073,741,824人、四十世代さかのぼれば、1,099,511,627,776人。この祖先の命が1回も途切れずに今日に生きているのがあなたの命であり私の命である。この命の連鎖がどこかで断ち切られていたら、あるいは別の人に代わっていたら、あなたも私もここに存在しない。無限無数の命に支えられて、私たちの命はいま、ここにある。」「まさに奇跡の命であり、人生である。」

さらに平澤興氏は言う。「今日無事に目が覚め、元気で暮らしているなどと言うことにしても、全く不思議極まることなのである。心臓が無事に動いているのも、心臓や腎臓が無事に働いているのも、更には肺が働いて元気に呼吸が出来るのも、みなわれわれが頭を使って工夫をして働かせておるのではなく、われわれの知らぬ間に巧妙な神経の働きや、ホルモンの力などで、まったく自動的に行われておるのである。」

40年間医者として、人体の構造を研究して来た平澤氏が、人の命の不思議さを言う。その不思議さを思う時、藤尾氏は「天が生命体に託した課題は何か?一生をかけて果たしていく道、その思いから先覚者たちは、成長し続けることを自己の命題とし、生涯修行を使命として生きた」と言う。平澤氏は、「本当に不思議ということが分かると、自然にその不思議に頭を下げざるを得ない。毎日の健康は、それ自体不思議なことで、病気のときなどはこれを感謝の機会としたらどうか。」と言う。さらに「朝に希望、夕に感謝。今が楽しい。今がありがたい。今が喜びである。それが習慣になり、天性となるような生き方こそ最高だ。」と。

この不可思議な、そして貴重な命を大事にして、精一杯悔いのない人生を送りたい。

心身ともに絶好調?!

12月初めに今年度の健康診断を受診した。その診断結果が届いた。初見は「異常所見なし」。前回、前々回と比較して、ほとんどの指標が改善し、要注意指標なし。こんな事は、ここ数年なかったことで嬉しい限りだ〔腰痛はいまだに治らないが〕。「今の状態を続けて下さい」と健診当日の問診でも言われた。

特に良かったのが、腹囲で長年の懸案であった○○cmを切った事。そして体重も、4年前に煙草をやめてから増えていたのが、煙草を吸っていた時に近づいてきた(友達などから痩せてきたと心配されている)。

なぜ、改善することが出来たか?これは、いろんな要因がかさなり、一概に言えないと思うが(役員を退任し、ストレスや、飲み会が減少したのも大きい?)、やはり体を動かす、特に歩く〔足を動かす〕ことを心がけたのが大きいのではと思っている。私が受診している「ヘルチェック新宿」から送られてくるパンフレットに、食習慣・運動・喫煙・飲酒などに対する注意事項が書かれている。その中で「運動」に着目し、ここ2年間ほど実行している。

「ヘルチェック」では、生活習慣病予防のための身体活動指標として下記を推奨している。

エクササイズ=人体活動時間 X 強度 > 週23エクササイズ & 強度4以上の活動を織り込むこと

強度とは 

  • 歩行・洗車・軽い筋力トレーニング   3点(1時間)
  • 自転車・ゴルフ・速保          4点(1時間)
  • 階段昇降・軽ジョギング・エアロビクス     6点(1時間)
  • 重い荷物を運ぶ・ランニング・水泳      8点(1時間)

私は、〔通勤40分歩行又は散歩1時間又は踏み台昇降20分〕+ルームマーチ30分で1日3~4点を目標に運動している。踏み台昇降は冬でも10分やれば汗が一杯でる。この運動が健康の源と信じて、今後も毎日取り組んでいきたいと思っている。

若い人はともかく、今の年齢にあると、「自分の体は自分で守る」ことに留意せねばと痛切に思う。高齢化社会の到来で、医療費抑制もあるが、家族など周辺の人に迷惑をかけないことを強い信念にして、可能な限り続けたいと思っている。

知り合いの社長(同年代)は、毎日26階まで7~8分かけて階段を上っているそうだ。また別の社長は、早朝5時頃から自宅近くを1時間以上毎日散歩している。今は亡き著名な東大病院の医師(現在の天皇陛下のご典医で文化勲章受章)は、自宅のある大塚から、東大本郷まで歩いて通っていると昔語っておられたのを覚えている。その医師が言われた「歩くことが健康の基本」を強く意識して実践し続けたい。

冲中一郎