極寒の北海道へ

12月22日から1泊2日で極寒の北海道に家族(息子家族含めて7人で)で訪ねた。最高温度がマイナスの世界を40数年ぶりで体験することとなった。

小樽運河

まず、小樽運河を訪問。雪がコンコンと降る中、滑りそうな歩道を歩いて運河へ。東南アジア系の外国人も多く、この寒い中でも、写真スポットは人だかり。運河の傍の道を歩いていると鳥が川のほとりで愛嬌を振りまいていた。

札幌大通り公園イルミネーション

小樽から札幌へ移動。テレビ塔に上り、16時30分からの大通りのホワイトイルミネーション点灯を待つ。期待に胸ふくらませる人だかり。大通り全体が明るく点灯すると思ったら、手前の3-4通りまでで、がっかり。しかし、下に降りて大通り公園に行くと見ごたえのあるものだった。すぐ近くの時計台も雪の光景を照らし出した光景がすばらしかった。

北広島のホテルに宿泊した。夕食会場から花火が鑑賞できたのもよかったが、その翌朝は、すばらしくいい天気で、朝食会場からの光景は素晴らしかった。

旭山動物園

その日、旭川まで行くと雪模様。旭山動物園では、坂が多い中、慎重に雪を踏みしめながら歩くこととなった。雪を踏みしめると「キュッ、キュッ」と乾いた音がする。これは氷点下の寒い時しかしないそうだ。この日はマイナス8.5度。中には冬は外には出てこない動物もいたが、レッサーパンダやオオカミ、ライオン、ひょうななど元気に動き回っていた。中でも12月下旬から3月中旬の積雪期しかやらない、ペンギンの散歩は見ものだった(積雪期しかやらないのは、足裏を怪我しないようにということだとか)。ライオンやレッサーパンダも寒い中元気だ。

旭川の車窓風景

車窓から見る旭川の雪景色は、まさに北海道でしか見られないものだと思う。帰りに寄った土産物屋の外で見る雪はまさに「パウダーSNOW」で、足で蹴ると、雪が風に吹かれて飛んでいく。今回の北海道では、雪はかなり降っていたが、傘は不要だった。

東京に帰ってくると気温は7度。東京にいるときは寒く感じる温度が、なぜか温かく感じた。これで例年になく寒い冬も乗り切れるかもしれない。

町の床屋を激変させた「稲盛和夫・4つの金言」

日経ビジネスオンライン記事『成長が止まらなくなる「稲盛和夫・4つの金言」 町の床屋を激変させた言葉~大串哲史・オオクシ社長に聞く』(http://business.nikkeibp.co.jp/article/interview/20121218/241208/?mlpに目が止まった。

リード文に「景気の後退が続く中で、10年連続2ケタ成長を続けるカットチェーン、オオクシ。千葉市稲毛区で32店を展開する同社は、過当競争と淘汰が進む業界で、異色の成長企業として注目されている。客が再来店する比率は「6割あれば優良店」と言われる理容業界で、オオクシは83.2%という驚異的な数字を上げている」とある。10年以上前に、1店のみでかつ倒産寸前の借金まみれの理髪店を継いだ大串社長だったが、今では他業界からの視察も絶えないと言う。今年の稲盛氏が主宰する「盛和塾」の第20回世界大会(横浜4000人参加)で、世界一の表彰を受けた。盛和塾には、海外でも広がり米国、ブラジル、中国含めて8000人を超える経営者が参加しているそうだ。

その大串氏が、店を引き継いだとき、「経営の軸」を求めて盛和塾の門をたたき、以降稲盛さんのアドバイスを受けつつ経営をすすめ、今の状態を作り上げた。その金言とは・・・。

「私の店はまだ1店舗ですが、多店舗展開するには何が必要でしょうか?」の問いに「大きくなっても使える仕組みを、小さい時から作っておくことだな」と。この教えを「漫然と店を増やしていくと、どこかで行き詰る」との教えと理解し、現在32店舗を目標の80店舗にするため、実際100店舗を経営している経営者に話を聞きに行き、問題点を把握する。例えば、個人商店では従業員の名前や家族構成などは分かっているが、大きくなると分からなくなるため、従業員DBを作っておくとかの対策を打っておく。組織の肥大化を防ぐため、業務の外部委託化も先行してやっておく。

二つ目は、「先代の悪口を言わない」ということ。とかく悪い面だけをあげつらって先代のせいにしたがるが、先代が築いてきた信用などプラス面を考えて経営せよと言うことだと解釈し、納得。

三つ目は、「現場を見ろ!」。盛和塾である経営者が事業計画書を稲盛さんに見せたところ、1分もしないうちに、計画書を閉じて「お前、現場をみていないな」と一喝。経営計画書は金融機関の為ではなく、現場目線で描く。現場の人が計画書を読んで「よし、やってやろう」と打ち震えるものかどうかが重要だと理解した。今は、パートの人にまで事業計画書を配り、何度もみんなで読み合わせをして共有していっている。

4つ目は非常に難しいことだが「結果につながるやるべき事をやれ!」と言うこと。多くの会社は「結果が保証されないやるべき事を決めてしまいがち。従って、結果が出るやるべき事を追い求めなければならない。そのためにすべての施策の結果を数値化し、「結果が出る施策かどうか」の検証をしている。

詳細は記事を見て欲しいが、言えることは、自分の弱みを(大串氏は経営経験なし)補完するために、理論だけのコンサルタントではなく、経営を実際にしている稲盛さんの教えを請うために盛和塾に参加し、稲盛さんの一言一言を深く噛みしめ、その意味を自分なりに解釈し、実行していく姿勢と行動力が大串社長にはあったということだろう。「信奉できる人を見つけ、その人をとことん信じて実行に移す」。松下幸之助氏の言う「素直な心」も必要だ。ちなみに盛和塾は年会費6万円だとか。安いものですね。JASIPAの会員、とりわけ経営者の皆様にも参考になる話だと思います。

第9回JASIPA経営者サロン実施(18日)

今年の4月に始めたJASIPA経営者サロンも9回目を迎えました。12月は忘年会シーズンで、人が集まるか心配したが、8名の方々が集まってくださり、サロンの忘年会も実施出来た。参加者の皆さんお疲れ様でした。

今回は第一部で、理事の河村さん(アクションシステムズ代表取締役社長)より、「アクションシステムズ(以下A社と略す)のグローバルビジネスの事例と今後」と言うテーマで話を頂いた。河村さんはJASIPAでは「グローバルビジネス委員会」の委員長もやられ、NASAにもおられた国際人としてアメリカ、ベトナム、中国、台湾など幅広く活躍されている方である。

A社の目玉パッケージ「CallNavi x telBee」(安価で高性能なCTIシステム)は今では全国140拠点、1500本が導入され、品質的なトラブルは皆無と言う。河村氏は、このようなパッケージは、海外に目を向けなければ出来なかったと言い切る。創業(1992年)後、即米社と提携、社員を海外研修に派遣し、徹底して海外に学ぶ基盤を社内に作った。いち早くSIPをCallNaviに取り込んだのも、米国でのカンファレンスで目ざとく見つけ、展示ブースで即座に交渉するという早業でアライアンスに持ち込んだ。

ベトナムのオフショア開発先の堀だしや、面接に際しては、JASIPA会員のパイプを活用して、今では、中国以上にコスト面、技術面はもちろん、仕事に対する姿勢に関しても評価が高く、ベトナムのエンジニアを社内に常駐させつつ、パッケージのオフショア開発に大きな戦力となっていると言う。

今、日本のIT業界は大きな曲がり角に来ている。河村氏は、目的意識を持って、思い切って海外に飛び込めば、学ぶことは沢山あると言う。その目的意識と熱意があれば、海外に人脈も出来、市場が開けてくる。日本が世界に通用するIT国家になることを目指して、JASIPAのグローバルビジネス委員会を活性化していきたいと意気込む。

第二部では、河村さんの話を受けて、「海外事業を進めるための事前準備、アプローチは?」とのテーマで、どのように海外とのきっかけを作るか、そしてアライアンスに持ち込むための方策などを河村さんへの質問形式で聞き出した。NDAを結びながらソースチェックをしたり、財務諸表のチェック、契約書の作成などの苦労話もして頂いた。

河村さんが主宰する「JASIPAグローバルビジネス委員会」が楽しみだ。

冲中一郎