イギリス旅行 ~その5 ローズガーデンとウィンザー城

最後の観光場所として、ロンドンの観光名所を巡った。まず早朝に、ロンドン北部にあるリージェントパーク内にある”クイーン・マリー・ローズガーデン“に行った。爽やかな空気の中、バラを中心としたイングリッシュガーデン風景を楽しむことが出来た。門を入るとあちこちに色とりどりのバラの花が目につく。ちょっと時期が早かったようで、蕾も多かったが、それでも所々満開に近いものもあった。イングリッシュガーデンの主役はやはりバラなのだろう。

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池には珍しいブラックスワン、そして2匹の赤ライチョウの子どもなど目を楽しませてくれる。

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ロンドン観光では、まずは、おなじみのバッキンガム宮殿。宮殿に掲げられた旗がイギリス国旗と言うことは今日はエリザベス女王は不在。来週11日にエリザベス女王90歳のお祝パレードがあるとの事でロンドンの街あちこちに警官の姿が目立つ。バッキンガム宮殿の広場も立ち入り禁止だ。たまたま練習中の祝砲部隊の馬の行列に出合った。行列が通るところには、イギリス国旗が道路を跨って多数掲げられている。エリザベス女王の誕生日は4月21日だが、祝賀パレードは雨の少ない6月に実施するのが習慣らしい。11日のパレードの様子を日本で見たが、雨も降らず予定通り実施されたようだ。ビッグベンと国会議事堂、王室の各種行事を行うウェストミンスター寺院の周りも多くの観光客で賑わっていた。(ナショナルギャラリーも見たがここでは省略)

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ロンドンから西へ約40kmの所にあるウィンザー城に向かう。エリザベス女王の公邸の一つであるウィンザー城は、現在も使われている居城として最も古く、世界最大級のものだ。重厚な雰囲気をたたえるウィンザー城には、900年にわたる英国王室の歴史が凝縮されている。ラウンドタワーに掲げられている旗が王室旗であったため、当日はエリザベス女王滞在の日だったことになる。内部は写真撮影禁止だったが、ヴァン・ダイクやレンブラントなど王室画家の絵や、豪華な飾り物などがある。現在も諸外国からの賓客を迎えている豪華な客室もある。外を見ると森の中に超名門で英国紳士を育てる”イートン校“が見える。

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イギリス旅行~その4 オックスフォードからロンドンへ

今日(6月3日)は、まずオックスフォードを観光して、ロンドンへ行く行程だ。

オックスフォードはバーミンガムから約126km南南東に位置する大学の町だ。しかしオックスフォード大学という実態はなく、46のカレッジ(教職員と衣食住を共にする学校のようなところ)がそれぞれ別々に存在し、それらの連合体のことを「オックスフォード大学」というそうだ。皇太子さまはマートンカレッジ(1264設立)、雅子妃はベリオール・カレッジ(1263設立)に留学された。町全体がカレッジと、それにまつわる教会などの建物群でほとんどが占められている。一番の観光名所“クライスト・チャーチ(1546設立)”は、大学の聖堂でもあるが、大学内最大でかつ最優秀なカレッジと言われている。サッチャーなど13人のイギリス首相を輩出しているそうだ。それに加えて、ハリーポッターの撮影場所としても有名で、グレートホールという食堂が魔法学校の食堂のモデルとなっているとの事だ。美しい尖塔がある“聖マリア教会”もまた大学教会だ。他に有名な建物としては“ラドクリフ・カメラ”(1749年理系専門図書館として設立)、カレッジを繋ぐ“ため息の橋”(オリジナルはベネツィア、ケンブリッジにも同名の橋がある)などがある。

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いよいよロンドンへ。ロンドンではまず世界最大級の収蔵品を持つ世界一有名な “大英博物館”を訪れる。これまでにも仕事の関係で何度か来たことがあるが、今回はガイドの説明付きで、エジプト、ギリシア、ローマなどの収蔵品に関する意味合いが良くわかった。最も人だかりが多いのは入り口の“ロゼッタストーン”だ。上段、中段、下段と3層に分かれて異なる文字が記されている。一番上がヒエログリフ(象形文字)、2段目がデモティク(民衆文字)、一番下がギリシア文字で、 碑文の内容は、紀元前196年のエジプト王戴冠式の知らせらしい。同じ内容が3種類の異なる文字で書かれているのをヒントに、フランスの学者がヒエログリフ解読に成功し、様々な遺跡に刻まれているヒエログリフを解読出来たと言う。ロゼッタ・ストーンと並んで、大英博物館の人気者のパルテノン神殿の遺跡。パルテノン神殿と同じ様式に作った部屋に、様々な遺跡が飾られている。奥正面には、建物の破風(建築用語で屋根の三角部分)に飾られた大理石の彫刻が一際目立つ。アテナ女神誕生にまつわる神々の群像だ。見事と言うしかない。隣の部屋には、小アジアのリュキア人の墓廟ネレイデス・モニュメントがある。別の展示室では、メソポタミアを中心に紀元前2000年頃から栄えたアッシリア王国の展示物がある。宮殿の入り口に魔よけとして飾られた、顔は人間、胴は牛の像や、王の趣味としてのライオン狩りの模様が描かれたレリーフがある。身体中に矢を射られ、力尽きた、または、今にも力尽きようとしているライオンたちの姿が痛ましい。色付きの「狩猟の図」は、エジプトのテーベ(現在のルクソール)で発見された紀元前1350年頃の壁画で、テーベの書記官ネブアメンの墓の壁に描かれていたもの。3400年前の作品と思えないほど、鮮やかな彩色が残っている。ミイラ展示室に行く。3300万年前のミイラの生々しさには驚く。他には、数年前日本でも好評を博した「円盤投げ(ディスコポロス)」などもある。

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映画「マイフェアレディ」のロケ地ともなった17世紀にはじまるショッピングエリア“コヴェントガーデン」に行った。

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今日はロンドン ウェンブリーにあるヒルトンホテル泊。隣に“サッカーの聖地”と言われるウェンブリーサッカースタジアムがある。9万人収容で、屋根つきでは世界一だそうだ。

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明日はローズガーデンとウィンザー城観光だ。

イギリス旅行~その3 いよいよ旅のクライマックス!

今日(6月2日)は、今回の旅の最大の目的であるコッツウォルズ地方に行く。その前にシェークスピアの生誕、永眠の場所として有名なストラットフォード・アポン・エイボンへ。今年が没後400周年となるためか、観光客が多い。まずは、シェークスピアとその妻ハサウェイが内陣に埋葬されていることで有名な「ホーリー・トリニティ教会」を訪れる。整備された緑の木々の中に佇む荘厳な教会だ。内部の一番奥(3枚目の写真)に本人及び家族の墓がある。左の壁にはシェークスピアの像がある。

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いよいよ街の中に入る。シェークスピアで有名であるが、中世の雰囲気が残る町としても有名で年間50万人以上が訪れる人気の場所と言う。確かに街を歩くと古い町並みが並ぶ。シェークスピアの生家も木製でいかにも古く見えるが、400年以上も前の家だ(見学できるが入らず)。街並みも傾いている家もあり、どうやって維持しているのか心配になってくる。ハーバード大学創始者の家(米国旗が掲げられている)、シェークスピアが勉強した学校、劇場などもある。エイボン川を渡った公園内にはシェークスピアの像がある。4隅には4大悲劇の主人公の像が立っている(写真はマクベスの像)。川のほとりで遊ぶ白鳥やカモ。イギリスでは白鳥の遊ぶ姿があちこちで見ることが出来る。

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シェークスピアの妻アン・ハサウェイの実家も同じ町にあり、庭園や家の中が見れる。裕福な家だったそうで、イングリッシュガーデンや林などの広大な土地と茅葺屋根の趣のある家だ。シェークスピアもよく遊びに行っていたと言う。

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いよいよ20km先のコッツウォルズ地方観光へ行く。まずは、チッピング・カムデン郊外にある「ヒドコート・マナー・ガーデン」に。“20世紀を代表する最も美しい庭園の一つ”とされ、1907年に米国出身のジョンストン氏によって30年かけて作られた庭園だそうだ。イングリッシュガーデンに関心ある人のとってはこのガーデンが最も魅力的と言う。広大な土地に、整備された広い芝生の道があり、その合間にある道を分け入ると、そこは池などもある様々なイングリッシュガーデンの形態が展開する。一度は行く価値ある庭園だと思う。

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次はボートンオンザウォーターに行く。何の変哲もない川と芝生の川べりと川鳥の組み合わせの街だが、多くの観光客が川に入ったり、川鳥と遊んだり、芝生に寝転んだりしてくつろいでいる。川岸にはしゃれた土産物屋コーヒー店が並ぶ。この街を9分の一の縮尺で再現した模型村が良くできている。4年かけて1940年に完成したそうだが、当地名産の石灰岩で気付かれた家々だ。4枚目の写真だが、人が居ないと実際の街並みと見間違うほど精緻な模型だ

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今日の最後は、詩人ウィリアム・モリスが「イングランドで最も美しい村」と絶賛したバイブリーと言う小さな村だ。コルン川で白鳥の親子がのどかに泳いでいる。14世紀に建てられた羊毛を収納する倉庫として建てられ、17世紀に毛織物職人の居宅兼作業場となった家々が並ぶ“アーリントン・ロウ”と呼ばれる小道が何とも言えない風情を醸し出している。最後の写真は“スワンホテル”だ。

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コッツウォルズは“Heart of England”と言われるそうだが、旅人の心を癒す何かがある。都会に慣れた人にとっては、何かホッとする空間を楽しみに来たくなる場所かもしれない。今日は私も癒され、イギリスに来てよかったと心から感じた一日だった。

今日もバーミンガム宿泊。