今日(6月2日)は、今回の旅の最大の目的であるコッツウォルズ地方に行く。その前にシェークスピアの生誕、永眠の場所として有名なストラットフォード・アポン・エイボンへ。今年が没後400周年となるためか、観光客が多い。まずは、シェークスピアとその妻ハサウェイが内陣に埋葬されていることで有名な「ホーリー・トリニティ教会」を訪れる。整備された緑の木々の中に佇む荘厳な教会だ。内部の一番奥(3枚目の写真)に本人及び家族の墓がある。左の壁にはシェークスピアの像がある。
いよいよ街の中に入る。シェークスピアで有名であるが、中世の雰囲気が残る町としても有名で年間50万人以上が訪れる人気の場所と言う。確かに街を歩くと古い町並みが並ぶ。シェークスピアの生家も木製でいかにも古く見えるが、400年以上も前の家だ(見学できるが入らず)。街並みも傾いている家もあり、どうやって維持しているのか心配になってくる。ハーバード大学創始者の家(米国旗が掲げられている)、シェークスピアが勉強した学校、劇場などもある。エイボン川を渡った公園内にはシェークスピアの像がある。4隅には4大悲劇の主人公の像が立っている(写真はマクベスの像)。川のほとりで遊ぶ白鳥やカモ。イギリスでは白鳥の遊ぶ姿があちこちで見ることが出来る。
シェークスピアの妻アン・ハサウェイの実家も同じ町にあり、庭園や家の中が見れる。裕福な家だったそうで、イングリッシュガーデンや林などの広大な土地と茅葺屋根の趣のある家だ。シェークスピアもよく遊びに行っていたと言う。
いよいよ20km先のコッツウォルズ地方観光へ行く。まずは、チッピング・カムデン郊外にある「ヒドコート・マナー・ガーデン」に。“20世紀を代表する最も美しい庭園の一つ”とされ、1907年に米国出身のジョンストン氏によって30年かけて作られた庭園だそうだ。イングリッシュガーデンに関心ある人のとってはこのガーデンが最も魅力的と言う。広大な土地に、整備された広い芝生の道があり、その合間にある道を分け入ると、そこは池などもある様々なイングリッシュガーデンの形態が展開する。一度は行く価値ある庭園だと思う。
次はボートンオンザウォーターに行く。何の変哲もない川と芝生の川べりと川鳥の組み合わせの街だが、多くの観光客が川に入ったり、川鳥と遊んだり、芝生に寝転んだりしてくつろいでいる。川岸にはしゃれた土産物屋コーヒー店が並ぶ。この街を9分の一の縮尺で再現した模型村が良くできている。4年かけて1940年に完成したそうだが、当地名産の石灰岩で気付かれた家々だ。4枚目の写真だが、人が居ないと実際の街並みと見間違うほど精緻な模型だ
今日の最後は、詩人ウィリアム・モリスが「イングランドで最も美しい村」と絶賛したバイブリーと言う小さな村だ。コルン川で白鳥の親子がのどかに泳いでいる。14世紀に建てられた羊毛を収納する倉庫として建てられ、17世紀に毛織物職人の居宅兼作業場となった家々が並ぶ“アーリントン・ロウ”と呼ばれる小道が何とも言えない風情を醸し出している。最後の写真は“スワンホテル”だ。
コッツウォルズは“Heart of England”と言われるそうだが、旅人の心を癒す何かがある。都会に慣れた人にとっては、何かホッとする空間を楽しみに来たくなる場所かもしれない。今日は私も癒され、イギリスに来てよかったと心から感じた一日だった。
今日もバーミンガム宿泊。