できる人は遊びも上手!

ちょっと古くなるが、昨年11月20日の日経に、標記タイトルの記事(サブタイトルが「人間の幅を広げ、創造性磨く」)があった。実は定期的(3ヵ月に1回)に築地で企業役員OB・現役の方々が集まる会があるが、昨年12月の会でメンバーの一人がこの記事に登場されていることが話題になった。私はその記事を見逃がしていたが、知り合いの社長がその記事をすぐ送って下さった。面白いので、ブログにUPしたかったが、ご本人の了解をもらってからと思い、のびのびになっていた。一昨日14日に定例会があり、その席でお目にかかって了解を得たため、UPすることにした。

その方は、住友商事の取締役専務執行役員(元住商情報システム社長)阿部康行さんだ。記事の冒頭をまず紹介する。「同期入社で最も早く役員になるなどキャリアを着実に高める一方、趣味や遊びもしっかり楽しむ人が目立っている。経済が右肩上がりで成長していたころは「仕事が趣味」と公言するモーレツ社員も少なくなかった。しかし、市場環境がめまぐるしく変化する今は、新たな着眼着想をえるためのリフレッシュのスキルも重要になっている可能性もありそうだ。」

リクルートの若い執行役員の方、サントリーホールディングス唯一の女性執行役員の方(日本舞踊で国立劇場にも立たれた)と一緒に安倍氏が紹介されている。阿部氏は多趣味人間で、自身「僕の趣味は語るのに1週間はかかる」と言う。テニス、ゴルフに加え、地中海においしいトマトを捜しに行く旅を十数年間続けているとか。加えて、今、日常的に続けているのがウクレレの演奏。所有しているウクレレは16本。大小さまざまなウクレレをハワイを中心に様々な地域で十数年間にわたって買い集め、毎日5~10分間演奏する(聞くとすべて音色が違うとか)。忙しい日々、出張にも持参されるそうだ。きっかけは、奥様から「創意性やヒラメキのために右脳を使うこと」をすすめられたことと言うが、今では部下に「24時間同じことばかりやっていたら、同じ考え方しかできなくなり、視野が狭くなる。ビジネス以外でもいろいろな経験をすると人間の幅が広がり、結局は仕事に良い結果として帰ってくる」とアドバイスされているそうだ。

無趣味な私から見ると羨ましい限りだが、超多忙な阿部さんが、定例の会にもほとんど顔を見せられ、異業種の先輩OBなどと楽しく過ごされている(お酒も飲まれず)姿を拝見すると、自分の殻に閉じこもらず、若い時から幅広い知見を吸収する姿勢を常に持ち続けておられる姿に、いつも感心させられる。海外経験も長く、まさに世界を舞台に活躍されている。ますますのご活躍を期待したい。

あなたは「なかなかの人物だ」?!

前稿(http://jasipa.jp/blog-entry/8460)の樋口廣太郎さんは著書「人材論」の中で、「人間的な魅力がなければ仲間が集まらず、仲間が集まらなければ、どんなに能力のある「人材」でも物事を前進させることは出来ない。「人材」として伸びるよりも、「人間」として成長する方が大事。今の社会に必要なのは、「人材」よりも「人物」なのです。」と言っている。さすれば「人物」というのはどういう人を言うのか?経営コンサルタントの小宮一慶氏の『ビジネスマンのための「人物力」養成講座~人はあなたのここを見ている~』(ディスカバー携書2012.1)を紹介する。

たしかに「あの人はなかなかの“人物”だ」「あいつは大した“人物”だ」と人を評価する言葉がある。小宮氏は、”人物“を「長期間にわたって尊敬される人」と定義する。典型的な人物として、松下幸之助氏、渋沢栄一氏、稲盛和夫氏などを挙げる。小宮氏は著書「社長の教科書」(ダイヤモンド社2010.2)の中で、経営と言う仕事は①企業の方向付け、②資源(ヒト、モノ、カネ)の最適配分、③人を動かす、の三つと定義している。そのうちの②、③は経営者の「人物力」次第で上手くいくかどうかが決まると言う。稲盛さんが何かやる(資源配分)時、「動機善なりや、私心なかりしや」と自らに問いかけるとの有名な話があるように、②が難しい。

「人物力」の要件として12個挙げる。

  • ①細かいことに気付き、心配りが出来る:人に対する気配り、経営の小さな変化にも敏感
  • ②前向きに考え行動する
  • ③妥協しない:正しい信念を持つことが基本
  • ④受け入れる:包容力、意見の異なる人の話でも、謙虚に、素直な気持ちで聞くことが出来る
  • ⑤見栄を張らないがケチではない:人のために金や時間を使える
  • ⑥軽くはないが偉そうではない:誰とでも打ち解ける気さくさを持ちながら、存在感を感じさせる(not威圧感)
  • ⑦決断力がある
  • ⑧動じない
  • ⑨奢らない:実るほど頭を垂れる稲穂かな
  • ⑩怖いけれど優しい:叱っても相手の事を考えてフォローできる優しさ(松下幸之助)
  • ⑪他人の事でも自分の責任と言える:経営者として成功したければ、電信柱が高いのも、郵便ポストが赤いのも全部自分のせいだと思いなさい(経営コンサルタント一倉定)
  • ⑫自分のことをすべて捨て去り、他人のために生きることが出来る

そして、街中で、職場で、初対面の人、お付き合いしている人の行動で「人物」を見分ける方法が事細かく書かれている。例を一部挙げる。

  • 子供の目前で、信号無視をして横断歩道をわたっていないか?:自分の子と一緒ならしない!
  • 電車の中で席が空いたら、端につめて座り直していないか?:他の人も座りたい筈。
  • 初対面の人の前で偉そうに座っていないか?
  • 目下の人の話もメモを取りながら聞いているか?
  • いつもタクシーに最後に乗っていないか?

小宮氏は、「いくら意識改革を叫んでみても効果は薄い。まずはきちんとした挨拶の徹底などの行動が意識を変える」と言う。確かに以前紹介した伊奈食品工業(http://jasipa.jp/blog-entry/8368)では、会社に車で入る場合の右折の禁止(後ろの車に迷惑)や、スーパーに行った際の駐車は、出来るだけ遠くに止める(近隣の方に近くに止まってもらうため)ことなどを徹底されている。そして48年間増収増益!なんでこんな些細なことまで会社が言うのか?と思うが、小宮氏の言う「意識改革はまずは行動から」のお手本とも言える。

先述の12個の「人物」の条件を一度じっくりチェックして見たい。

我が家のベランダ(真冬編)

特に今冬は寒い日が続きます。その中で我が家のベランダは、昨年11月にブログにUPした時にも咲いていたビオラやパンジーが、花の密度を増やし、最も存在感を表しています。シクラメンも大きくなりました。カランコエやポリゴナム、レースラベンダーと寄せ植えした鉢も、株が増えたのかにぎやかになっています。

白と黄色の姫金魚草も元気にベランダを賑わしてくれています。特に姫金魚草の花には、スズメやもう少し大きな鳥が来て、花を食べています。茎に止まって食べるため、重みで一部の花の茎が大きく下振れしています。

今年は寒さにやられたのか、春菊は3回ほど収穫したあと、どうやら、成長が止まってしまったようです。絹サヤエンドウは盛んに白い花を咲かせていますが、まだ実にはならないようです。スナップエンドウ(手前の丸い鉢)は成長が遅く、まだまだ花が咲きそうにありません。