「学問のすすめ」にも

「ブスの25箇条」はじめ、笑いの効用などを何度かテーマにしてきました。ブスの25カ条は結構論議を呼びましたが、社員から「自分の日頃の行動をチェックしてみました。参考になりました」と言われたり、当公開ブログを見ていただいたあるIT企業の社長から「早速入口のドアに貼りました」という連絡を受けたりした時は、嬉しくなります。

福沢諭吉の「学問のすすめ」は皆さんご存知だと思います。冒頭の「天は人の上に人を造らず・・・」が有名ですが、最後の「人望編」のまたその最後に3か条が書かれているそうです(日経新聞のコラムより)。

  • 1.言語を学ぶこと:分かりやすい日本語で分かりやすく表現せよ(コミュニケーション術)
  • 2.顔色容貌を快活にせよ
  • 3.専門だけに閉じこもらずいろんな人と交際せよ:旧友を忘れず、新友を求め交際を広げよ

2.に関しては、苦虫を噛み潰したような顔では人は近寄ってこない。人と人の接触するところに発展がある。「顔色容貌の活発愉快なるが人の徳義の1箇条」だとまで言っているそうです。やはり「笑顔、笑いが人を呼ぶ」のは真理なのですね。「ブスの25箇条」「笑いの効用」とも通ずる話、「一生モノの人脈術」の必要性などが、「学問のすすめ」でも説かれていたのですね。

「遺伝だから仕方ない」は間違い!

筑波大学名誉教授の村上和雄さんという遺伝子の大家の話です。

人間と言うのはまさに「Something Great(偉大なもの)」で、一人に60兆個の細胞があり、その中に32億個の遺伝子の暗号を持ち、それらが見事に調和してそれぞれが自立的な生命を営んでいるとか。全世界の最高知恵を使ってもロボット程度しか作れない、まさに「Something Great」なのです。そして遺伝子は98%眠っているのだそうです。その眠っている遺伝子を如何にオンにするかで、その人の人生は変わってくると言うことです。「遺伝だから仕方がない」は間違いで、環境次第でどうにでも変化するものが遺伝子だということです。

良い遺伝子を目覚めさせるのは、感謝、感動、利他の心、笑い、何事にも一生懸命になる素直さ、病気も落第も自分に与えられた試練でありがたいと思う心など、人生を前向きに目標を持って励めば遺伝子のスイッチはオンになっていくそうです。本来人には優劣が殆どなく、成功者とそうでないのは、どれだけ遺伝子をオンに出来るかということだそうです。イチローの成功もまさにその典型であり、目標をしっかり持って米国にあえて挑戦した時の気持ちの持ち方と努力が、遺伝子を大きくオンにした成果だろうとも言っています。恋人を持った女性が美しくなる(見える?)のも説明できるらしい。

村上さんの凄いところは、全国で講演されながら、悩みの相談にも応じられ、村上さんの教えに従って、明るく目標を持って過ごすようになって、蘇った人が多数いると言うことです。例えば例のJR福知山線の事故で医者も諦めた(脳がぐしゃぐしゃ)女性が、北京パラリンピックの水泳に出場できたとか。

他人の喜びを自分のことのように喜べる、そのようなマインドを持っておれば結局は自分の遺伝子をスイッチオンすることにつながり、結局は自分のためでもあると言えるのです。 皆さん、希望と目標を持って、明るく前向きな人生で、遺伝子をオンにし、ハッピーな人生を目指しましょう。

響きあう組織風土

日本生産性本部が毎年「日本経営品質賞」への申請を募集し、総合的な経営品質を評価し、表彰している。

2009年は、自立感動型人材育成の「スーパーホテル」と「万協製薬」、2007年は「福井生協」(2008年は?)。その中で2004年に受賞した「富士ゼロックス千葉」の顧客満足度(CS)行動指針が目にとまったので紹介する。

社会経済生産性本部が出版している「生産性新聞」に掲載された記事の紹介です。富士ゼロックス千葉が2004年に日本経営品質賞(JQA)を受賞した。該社はCS(顧客満足度)行動指針として5段階の指針を定めている。

  • 第1段階は「お客様の言葉に耳を傾けることが私達の仕事の始まりです」
  • 第2段階は「お客様の目線で考えることが私達の仕事の基本です」
  • 第3段階は「お客様の期待に応えることが私達の責任です」
  • 第4段階は「お客様の評価こそが私達の仕事の物差しです」
  • 第5段階は「お客様の感動を得られたときが私達の仕事の喜びです」

第5段階を究極の目標と考えると、第1段階から第4段階なしには達成できません。

「響マネージャメール」を2007年7月に新設し、CSに対する意見交換、ノウハウ交換を実施されているとか。理念だけではなく実行も伴っていることでの表彰です。該社は販売会社ですが、我々にも相通ずるものがありますね。是非とも日常の行動の参考にして下さい。

冲中一郎