節電対策は進んでいますか?(東京・東北限定)

和知さんのブログに「スーパークールビズ」開始の話が出ていますね。ここまで踏み切った企業はどの程度あるのでしょうか?日常的にお客様と相対するIT企業にとっては、お客様の許容する範囲でしか出来ませんね。

ところで、1カ月後の7月より電気事業法第27条に基づく電気の使用制限の適用が始まりますね(5月25日海江田経済産業大臣発表)。要点のみ下記に示します。

  • 対象者:東京電力および東北電力管内の直接受給契約を締結している大口需要家(契約電力500KW以上)。複数企業が同居するテナントビルでは、契約者は普通はテナントビルオ-ナーとなる。
  • 期間・時間帯:東京電力:7月1日~9月22日(平日)の9時~20時、東北電力は9月9日まで。
  • 内容:「昨年の上記期間・時間帯における使用最大電力量の値(1時間単位)」の15%削減した値を使用量の上限とする。データセンターや、1時間値の変動幅が小さい企業(常時電力を必要とする企業)は特例あり。
  • 違犯した場合は100万円以下の罰金(具体的に違反事項の捉え方は不明:時間帯別か、日別か?1日のうち4時間帯でオーバーすれば400万円?)

過去10年間で見ると、GDPの伸び率に対して、モノつくり業の消費電力は実は平行線。伸びているのは、オフィス・家庭・輸送。全体電力消費量(発電除く)に占める比率も、モノつくり45%、オフィス・家庭・輸送が55%なのです(実はこれは総量で、ピーク時間における消費比率ではありませんが)。

その意味では、オフィス・家庭や、車や電車などの輸送における節電対策も非常に重要となります。しかし、各個人の意識の高さには驚かされます。扇風機の売り上げ急拡大、ゴーヤやキュウリなどの緑のカーテン材料が売り切れとか、お金をかけてでも節電に協力せんとする姿勢には、自分を省みると頭が下がります。

皆さんのオフィスでは、家庭では、節電に対する施策は進んでいますか?昨日家に帰ると東京電力からの節電のお願いが来ていました。財団法人「省エネルギーセンター」のHP(http://eccj.or.jp)にも個人向け省エネのヒントが掲載されています。日本人は、その気になれば、何事においてもまじめに取り組むことは、これまでの節電においても証明されています。この夏も、絶対突発大停電でパニックを起こさないためにも、皆で節電しましょう。

補足:JISAで上記「夏季電力需給対策」の説明会(5月31日)を募集したところ140名の定員が半日で満杯になってしまったため、急遽500名に変更して実施したそうです。皆さんの関心の高さにホッとします。

IPS細胞の山中教授・ウルフ賞受賞

昨年来ノーベル医学・生理学賞受賞にもっとも近いと言われている山中伸弥京都大学教授。言わずと知れたIPS細胞開発の時の人。昨年10月NHKスペシャル「生命の未来を変えた男」で国谷さん、立花隆さんとの対談の形で話が進んだ。とんでもない、しかし夢のある細胞である。

山中教授らが世界で初めて作製した万能細胞「iPS細胞」は、“医療革命”をもたらすとして、世界中の研究者や製薬会社が研究や開発を進めている。がんや認知症といった治療が難しい病気の解明や治療薬の開発が進展すると期待されているからだ。IPS細胞は、細胞の初期化をする、すなわち、病気を持つ細胞を元の出来た時の健全な細胞に戻すらしい。(これを立花隆さんは‘タイムマシン細胞’と言っていた) 、臓器や組織を再生する「再生医療」への応用、それに、遺伝子の働きや寿命といった生命の謎を解き明かす研究への期待が高まっている。

その一方、「iPS細胞」の技術を使うと、同性同士の遺伝子を持つ子どもの誕生(男性から卵子を、女性から精子を創ることも可能)や、人間と動物を掛け合わせた「キメラ」(ラットとマウスの合成動物は既に出来ており、さらにマウスの中で人間の臓器を育てることも可能だとか)も可能になるなど、これまで人類が経験していない社会の到来も見えてくる。国谷さんは、そんな世界で生命倫理は保てるのか、苦い顔をしておられたが・・・。立花さんは、懸念はあるが、夢を追い求めることも必要と。

このような山中さんも、米国と日本の研究環境の違いで、この研究をあきらめ、臨床医になるかどうかに悩み、うつ病を患ったとか。奈良先端技術大学の研究環境を見て再度挑戦する気になったそうです。奈良先端技術大学に出会わなければこんな大発明は生まれなかったということです。この分野で全世界の誰にも負けるものかとの強い思を持ち続けたことが、悩みを乗り越え、自分の望む研究環境に巡り合わせてくれたのでしょうね。

イスラエルのウルフ賞の受賞者はノーベル賞を受章する確率が高いとの事(日本人はこれまで8人受賞し、小柴さん、野依さんんのお二人がノーベル賞受賞された)。山中さんは「実用化が見えなければ他の賞を云々できない」と言われていますが、是非ともノーベル賞を期待したいですね。

営業マンは幸せを運ぶ配達人

今朝の致知出版社メールマガジンの記事タイトルです。素晴らしい言葉と思いませんか?一家6人、無一文で京都に出てきて、どん底の生活を味わうも、生活のために始めた書籍販売の営業で、全国トップに上り詰めた林薫氏。今は、人材育成のための研究所を立ち上げ、本の出版、全国講演などで御活躍です。(「人間力」で道を拓く(知道出版)」を出版されています)

全文を下記に掲載します。以前紹介した「感動3.0」の近江商人の商売10訓の一つ「無理に売るな、客の好むものも売るな、客のためになるものを売れ!」にも通ずる話しですね。

致知出版社のホームページから無料でメールマガジンが登録できます。全国で3万人以上のかたが登録されているそうです。 

         林薫(ハヤシ人材教育研究所所長)

   『致知』2003年4月号 特集「人間力を養う」より────────────────────────────────────

私が長年歩んできた営業生活の中で特に注意し、努力しなければならないと思うことが15項目あるので、ご紹介させていただきます。

  • 1、教養を身につけ、人間性を養え
  • 2、旬を逃すな
  • 3、たえず、相手の幸せを考えよ
  • 4、自分の心をコントロールできるようになれ
  • 5、服装、身なりは清潔に
  • 6、自分が経営者で社長であると思え
  • 7、親しき仲にも礼儀ありでゆけ
  • 8、態度は低く、心は高く
  • 9、客を育てよ
  • 10、商品を学び、自信を持て
  • 11、目標と計画をしっかり立てよ
  • 12、逆境に負けるな
  • 13、男は度胸、女は愛嬌でゆけ
  • 14、テクニックを研究せよ
  • 15、人に負けることが、当たり前になるな

この15項目は営業マンにとってどれも大事な心掛けですが、その中でも特にと言えば、やはり1の「人間性を養え」が大切だと思います。

例えば、お客様にお断りを言われた時、営業マンはその商品を断られたと思っていますが、実は態度や人間性をキャッチして拒否している場合が多いことを知っておかなければなりません。

逆にお客様が契約してくださるのは、ある意味で営業マンに惚れてくださったのです。私はこれまで多くのお客様にご契約をいただいてきましたが、だからと言って自分が高い人間性を兼ね備え、魅力的な人間だ、などと言うつもりはありません。

私は口下手で、頭がズバ抜けて切れるわけでもなく、人目を引くほど容姿端麗なわけでもありません。

しかし私には

「営業マンは幸せを運ぶ配達人」

という強い信念がありました。

世の中には言葉巧みにお客様を騙し、商品を売りつければそれでいいと思っている人もいますが、私はそういう人に「営業マン」を名乗ってほしくはありません。

幸せを運ぶ配達人は無責任であってはならず、自分の勧める商品を使っていただきお客様に幸せになってもらいたいと心から願うものなのです。

そしてお客様が何かお困りのことがあればどんな相談にも乗り、力になる。それが私の信条でした。

冲中一郎