セブンスターオーケストラ第4回演奏会に行って来ました!

本日14時~16時過ぎまで、近くの‘テイアラこうとう’で標記演奏会がありました。この演奏会に、NSD社員(田中美帆さん)がクラリネット奏者として出演しており、今回初めて参加してきました。60~70名構成のオーケストラで、今回の演奏曲は「ベートーヴェン交響曲第一番」「シューベルト交響曲第7番未完成」「メンデルスゾーン交響曲第4番イタリア」と本格的な曲に挑戦したものでした。指揮者である河上隆介氏(各地のアマチュアオーケストラの指導をされている)が、4回目で初めて満員になり、立ち見の方が出るほどになったと、感謝の意を表されていました。終わったあと係員の方に聞くと1200名強の方に参加いただいたとのことでした。アマチュアでもこんなに集めるのですね。

演奏の良し悪しを表する素養は持ち合わせていませんが、生の演奏は迫力があり感動できるものでした。今回は舞台にいるクラリネット奏者(田中さん)が気になり、クラリネットの音色を追っかけている自分がいました。圧巻は、未完成の2楽章に出てくるとても長いクラリネットのソロを田中さんが一人で吹いている時でした。私まで緊張しましたが、難易度は高いものらしいのに見事にこなしていました。これまで漫然と聞いていましたが、クラリネットもオーケストラの中で、重要なパートを占めているのに気づかされました。クラリネット奏者で3曲とも出演していたのは田中さんだけでした。さすがです!

毎年この時期に‘ティアラこうとう’で演奏会を開いています。来年は7月14日(日)で、チャイコフスキー、ストラヴィンスキー、プロコフィエフとロシア曲中心となるそうです。来年もぜひ行きたいと思います。ちなみに入場料は無料です。

田中さんお疲れ様でした。

人見知り社員が№1営業に!

自称「口下手、人見知り、非社交的」な女性が、最初は一向に受注が出来ずリストラ寸前の赤字社員だったのが、3年目に一念発起。全国一位のトップセールスになり、26歳で大阪営業所長に抜擢された。その人の名前は、長谷川千波さん(現LUNA社長)。致知8月号に、「人生の幅と深さは自分で決める~赤字社員からトップセールスへの道」と題したインタビュー記事があった。

社員大会で、ある時優秀営業社員表彰の後、「今月受注ゼロだったやつ前へ出ろ」と言われ全社員の前で恥をかいた。そこで一念発起。

商売のより厳しい大阪で、小手先の「割り引き」「特典付き」「安い」ではなく、「この商品が欲しい」とお客に心を動かしてもらえるにはどうしたらいいかを真剣に考えたことが、彼女のトップセールスへの道への原点だったそうだ。

  • 本音を引き出す話術:「○○君は勉強がお好き?」「好きなら苦労しないよ(笑)「ですよねー(笑)」と笑いあえたらしめたもの。「それを答えたから何?」と冷たく言い放たれたらダメとお客を区別できる。こんなキラーワードを作る。
  • 「お客様が自分に会ってためになる」と思わせる演技力の訓練:「会って楽しい長谷川千波」を作るため、台本を作り仲間と一緒にロールプレイング。役者と同じで何度も練習。
  • 先入観を持たない事:「この人怖そう」とか、「この家は買ってくれないだろう」とか自分で決めない事。これを「ヘッドアップするな」と言っていたとか。「結果を気にしすぎず、今やるべきことに集中する(ボールの飛ぶ方ではなく目の前のボールに集中)」との意味。
  • 計画は悲観的に、実行は楽観的に:売れない人は計画段階では「どうにかなるさ」、いざお客様と対峙して「売れる気がしない」と。売れる人は「最悪のことを考えて準備」してもなお足りないと思いつつ、お客様を前にすると「売れる」とポジティブに考える。

要は、いくらコミュニケーションスキルがあるからと言っても、お客様の立場に立てない人は営業マンとして大成しない。そのためには、如何にお客様の懐に入り、お客様の本音を聞き出すことが重要かを認識し、そのための計画を入念に立て訓練する。「口下手、人見知り、非社交的」な人でも、基本を心得、行動に移すことが出来れば役者になれることを長谷川さんの経歴が示している。営業成績の悪い人も、自分はだめだとは思わず、参考にして欲しい。著書に「人見知り社員が№1営業になれた私の方法(祥伝社)」がある。

教育現場は以前にも増して荒れている!?

今、滋賀県大津市の中2の自殺事件が、マスコミを賑わしている中、学生の不登校や発達障害の増加などの問題がテレビ・雑誌でもよく取り扱われている。13年前にNHKテレビの特集で取り上げられ「学級崩壊」という言葉が普及したことがある。最近ではこの傾向がさらに激化し、「新型学級崩壊」と言われているそうだ。すなわち、これまでは新米先生の教室において生徒が言うことを聞かず、勝手放題の行動を取るケースが多かったが、最近は学校でも一目置くベテランの先生の教室でも荒れているとか。

埼玉県の教育委員長、自治省委員会座長などを歴任され、現在も教育関係の社団法人やNPO法人を通じて教育現場の改革に取り組んでおられる明星大学教育学部の高橋史朗教授の「親学の普及徹底なくんば国は浮上せず」という教育現場からの提言を読んだ(致知8月号)。この記事によると、今の授業風景をビデオで見た人は、これは休憩時間ではないかと一様に驚かれるそうだ(授業中に机を離れて動き回っている)。このような現象は、その数が1クラスに1割以上いると言われる軽度発達障害に似た症状を持つ子供が増えたためと言われる。このような状況を生み出す原因の一つは、近年増加の一途を辿る児童虐待で、親から虐待を受けた子供たちは傷や打撲などの外傷にとどまらず、脳にも悪い影響を受け、それが子供たちの異常な行動となって現れるという。あるレポートによると、クラスで昔は「親に殴られたことのある人」と問うと2-3人が手を挙げたが、今は逆に「殴られたことがない人」が2~3人という状況らしい。教師が精神疾患にかかる比率も急上昇しているそうだが、もう一つ問題視されているのは、子供たちによる万引き増加だそうだ。警察庁によると平成21年度被害総額4615億円、万引きが主な原因で閉店に追い込まれた書店が年間で1000軒を超えているそうだ。ユニセフの「子供の幸福度調査」によると「孤独を感ずる」との回答が日本は30%、2位以下はいずれも10%未満とのこと。高橋氏は、この問題の根っこは、家庭教育に問題があり、昔に比して親の子どもに対する関わり方が変化してきたのではないかとの思いから「親学(おやがく)」を提言されている。

「親学」とは、親が親として学んでいくこと、つまり親になるための学びを言う。ある母親が保育士に言い放った。「私たちは生むのが役割、あなたたちは育てるのが役割」と。3世代同居から核家族化になって、子育ての伝統が継承されず揺らいでいる。今こそ、家庭での子育てを取り戻したい。母性的な慈愛に基づく愛着形成があって、「ならぬことはならぬ」父性的義愛(子供の我がままと対決する形での躾)が成立する。母親の8割がテレビやビデオを見ながらの「ながら授乳」とか。しかし、授乳中のアイコンタクトこそ子供に安心感を与え、親との一体感が生まれる。子供たちの恥や罪悪感、共感性といった感性が育つ臨界期は2歳の終わりころだとの説がある。この知見によれば、2歳の終わりころまでに親がどう子供に関わるかが決定的に重要ということになる。そして「教育の道は、家庭の教えで芽をだし、学校の教えで花が咲き、世間の教えで実がなる」(埼玉県のある高校で親たちに配られた文章)を噛みしめ、みんなで未来をしょってたつ子供たちの育成に努めなければならない。

学校がいまだに荒れているとは知らなかった。少子化に加えて、子供たちの成長が期待通りに進んでいないとすると、日本にとっては大きな問題である。これからも、大きな関心を持って見つめていきたい。

冲中一郎