「自分を信じる勇気」を持てますか?

マリナーズの川崎宗則内野手、女子プロゴルファーの金田久美子選手などのトップアスリートや一流経営者を成功へと導いてきたメンタルトレーナー久瑠あさ美さん。これまで延べ1万人以上のクライアントと向かい合ってきた人の「心のあり方が人生の価値と質を決める」との記事に注目した(致知2012.10.)。

「誰しも底知れぬ力を秘めている」。多くの人は自分が見えていることや認識できていること、つまり顕在意識がすべてと思っているが、その顕在意識が脳に占める割合は僅か3~10%と言われているそうだ。残りの90%以上の潜在意識、自分の中に眠っている底知れぬ力の存在に気付いていないと言う。その潜在意識を引っ張り出すのが久瑠さんの役割。

お父さんの会社が倒産して先行きの選択肢が狭まったり、モデルや女優として成功しつつあったときに自宅マンションが火事になってすべて失ったり、そんな危機状態の時も、前向きに肯定的に物事を捉えることによって自分の潜在意識に火をつけ、新たな道を進む、そして行き着いたのが心理カウンセラー。初めてのお客様だった、恋人の暴力に不眠症で打ちひしがれている女子大生に無我夢中で対応していたところ、目に輝きを取り戻し、自ら人生を切り拓いていったそうだ。その時、人間の底力、潜在力に感動し、自分のライフワークにすることを決意したとか。

久瑠さんが大切にしていることは「クライアントの性格を変えようとか、意図的に精神を強くさせようとかとはせず、自らの内側にある潜在能力は自分が思っている以上に素晴らしいのだと自覚させること」と言う。アスリートがスランプに陥った時、自分を疑うことがパフォーマンスに最も悪影響を及ぶす。天性の感覚でやれていたことを頭で考えだすとおかしくなる。川崎選手には、俊足を持ち味にしている感覚を取り戻すために、チータの走りやサッカーのロナウジージョ選手のビデオを繰り返し見せ、動きのリズム、テンポ、間合いを感じ、潜在意識に自分の成功体験として内在化させていく。久瑠さん自身も、一人一人違う心に対して、自分の中の固定概念や一切のフレームを排除し、感性でクライアントに対する。

久瑠さんは、潜在意識に気付き、立ち直る人は「自分を信じる勇気」を持っている人と言う。経営者でも「根拠のある自信」が揺らぎ落ちていく人が多い。自分のフレームを度外視して生きていける人、明日生きることに根拠なんかいらないって思える人間の強さが必要。「資格を取る」、「人脈を作る」のも大切だが、それを使いこなす心が備わっているかどうか。その心は、「使命感」。打たれようが、スランプだろうが、心の次元が高まっていれば諦めず、「人生のリングに上がる」ことが出来る。クライアンへの最初の質問は「自らの人生を懸けて何をしたいのか?」「その仕事を通してあなたは何を伝えたいのか?」だ。格闘家は、「観客に感動を与える」ためにリングに上がる。

形ある者は有限だが、人間の内なる心の世界は無限。誰もがその潜在意識を出し切っていない。自分を信じて前に進もう!

我が家のベランダ(初秋?編)

9月になっても残暑厳しい日が続きます。雨が来ないと、街の木々も心なしか元気がありません。マンションの横にある緑道公園の桜や銀杏並木も、夕立があると元気になります。

我が家のベランダも水やりが大変です。しかし、この暑さにもめげず、頑張って花を咲かせてくれ、癒されます。9月になって少し元気になり、盛んに花を咲かせてくれています。

まずペンタス。白、赤、ブルーと色鮮やかに、夏の間咲き誇っています。ペチュニアも同じくです。ちょっと遅れて、デュランダがブルーの可愛い花びらをつけました。同じくブルーの花を一杯つけているのはルリマツリ(ブルバンゴ)です。

愛読雑誌「致知」が今朝の日経に!

当ブログでも頻繁に紹介している人間学を学ぶ月刊誌「致知」が今朝の日経6面全面に広告を出している(読賣・産経・西日本新聞にも)。広告はともかく、「富国有徳への道」とのタイトルで書かれた文章をぜひ見ていただきたいとの思いで紹介する。

フランシスコ・ザビエル(1549年にキリスト教布教で来日)が本国に送った手紙で、「この国の人々は今までに発見された国民の中で最高であり、日本人より優れている人々は異教徒の間では見つけられない。彼らは親しみやすく、一般に善良で、悪意がない。(略)」と書いた。イギリス人旅行家イザベラ・バード(1876年東北・北海道旅行)や、ハリス提督(1856通商条約締結で来日)の日本人の美質を褒める言葉も紹介されている。フランスの詩人ポール・クローデル(大正時代駐日大使)が第二次世界大戦で敗色濃厚な日本に関してパリで語った。「日本は貧しい。しかし高貴だ。世界でどうしても生き残ってほしい民族をあげるとしたら、それは日本人だ。」と(当ブログhttp://jasipa.jp/blog-entry/6167でも紹介)。

私たちの祖先は勤勉・正直・親切・謙虚・素直・感謝といった徳目を規範に、幾世紀も暮らしてきた人たちであった。(中略)さて、昨今は・・・・隔世の感、と言わざるを得ない。この日本人の美質を取り戻し、後世に渡さなければならない。私たち一人一人がこの美質を発揮した時、日本は真に豊かな国となる。富国有徳とはこのことである。

そして最後に先覚者安岡正篤師の言葉を紹介している。

人々が己れ一人を無力なもの、ごまめの歯ぎしりと思わず、如何に自分の存在が些細なものであっても、それは悉く人々、社会に関連していることを体認して、まず自らの周囲を良くし、荒涼たる世間の砂漠の一隅に緑のオアシスをつくることである。家庭に良い家風をつくり、職場に良い気風を作れないような人間が集まって、どうして幸福な人類を実現できましょうか。

「日本人の誇り」を取り戻し、胸を張ってこれからのグローバリズムに対応できることを期待したいものです。

冲中一郎