あけましておめでとうございます

2013年を清々しい天候の中で迎えることが出来ました(西日本の方には申し訳ありません)。初日の出も多くの方が拝むことが出来た事と思います。

ほんとに、大晦日と1日違いですが、新しき年は凛とした空気を感じます。道行く人も昨日とは違って、表情が活き活きとしています。昨年がもやもやした、苦しい年であっただけに、新しい年になって希望と期待に、自然と気持ちが明るくなるのかもしれません。

予断は許されないとはいえ、新しい政権になり、何かが変わる、変わってほしいとの期待を抱きながらの新年です。しかし、政権頼りではなく、「我々が何とかするしかない」との安岡正篤氏の言葉(FBでも紹介しました)が正月早々身に沁みました。その一部を紹介します。

我々が何もしなければ、誰がどうしてくれましょうか。
我々がなんとかするほか無いのです。
我々は日本を易えることが出来ます。
暗黒を嘆くより、一燈を点けましょう。
我々はまず我々の周囲の
暗を照す一燈になりましょう。
手のとどく限り、至る所に燈明を供えましょう。
一人一燈なれば、萬人萬燈です。
日本はたちまち明るくなりましょう。

昨年は、いろんな方の言葉をブログを通じて紹介させていただきました。その中でも、何人もの方が言われているのが、「今、ここを精一杯生きる」ということでした。曹洞宗大本山總持寺参禅講師大童法慧氏の「いま、ここ」(http://jasipa.jp/blog-entry/7593)。「悩みは、過ぎ去った‘過去’を悔やみ、‘将来’への不安から来るもの。‘いまここ’を見れば悩みはない筈。だから何も悩まず、今にベストを尽くせる」と言われる博多の歴女白駒妃登美さん(http://jasipa.jp/blog-entry/8227)。「自分が置かれた場所で精一杯咲き、そこが和やかな場になるようにすればいい。その力があるのに、ただ環境のせいにして甘えている人が多い」と言われるノートルダム清心学園理事長の渡辺和子さん(http://jasipa.jp/blog-entry/7878)。「‘いまがその時、その時がいま‘というんですが、本当にやりたいと思っていることがいつか来るだろう、その瞬間に大事な時が来るだろうと思っていても、いま真剣に目の前のことをやらない人には決して訪れない。憧れているその瞬間こそ、実はいまであり、だからこそ常に真剣に、命懸けで生きなければいけないと思うんです。」と言うスペイン「サグラダ・ファミリア教会」の建築に携わられている彫刻家・外尾悦郎氏。こんな生き方で、戦後の復興も果たし、東日本大震災の被災者の方々も頑張っておられる。「世界が憧れる日本人の生き方」(http://jasipa.jp/blog-entry/8239)でもマックス桐島氏は、「今ここを精一杯生きる」考え方も日本人特有と言う。

自由な時間が多い今、自分を奮い立たせながら、社会に一燈を灯すために頑張りたい。そのためにも、より多くの絆つくりに精を出し、働く人たちの幸せ作りに貢献したい。JASIPAのより一層の活性化を祈りながら。本年もよろしくお願いいたします。

今年もブログご愛読ありがとうございました

今年もいろいろありましたね。政治の世界も大きく変わりました。しかし、支持率が20数%で惨敗したり(前回の自民党)、圧勝したり(今回の自民党)、何とも分からない世界ですが、日本を元気にする強いリーダーシップを、新政権には期待したいと思います。しかし、国会議員は選挙がすべてで、もはや日本国の将来より、来年7月の参議院選挙で勝つことが最大の目的と言わんばかりの政権スタートで、不安がつきまといます。

さて、今年を振り返ってみると、私自身大きな節目を迎えました。41年間のサラリーマン生活に別れを告げました。ということで、私の今年の5大ニュースを挙げてみます。

1.41年間のサラリーマン生活が満了(3月)。皆さんに支えられ充実した日々でした。最後の「冲中サロン」メンバーによるサプライズ満載の送別会(http://jasipa.jp/blog-entry/7381)は、忘れられないものとなりました。

2.JASIPAで、「経営者サロン」を新設(4月)。http://blog.jolls.jp/jasipa/nsd/date/2012/4/27理事の皆さんの体験談は参加者の皆さんにとって実に意味ある事と思います。「事業規模を増やすプロセスで留意すべきことは?」、「営業のプロの行動とは?」、「海外進出のきっかけ作りは?」など、他人の体験を自分のものと出来、余計な失敗を避ける意味でも貴重な話を聞かせて頂いたと、参加者の皆さんも異口同音に言っておられる。私も楽しませてもらっています。会員企業からも声をかけて頂き、社員を集めての意見交換会も実施させて頂いている(3度実施)。

3.新しいマンションへ引っ越し(4月)。前のマンションは東京に転勤となった次男夫婦に貸すことに。「猫は家につく」と言われるので心配したが、全く意に介せず、新居を楽しむ猫にビックリ。

4.姫路の実家(江戸時代は油屋商人)を解体(2~3月)。息子に負の遺産を残さないために、元気なうちに整理をしたいと、意を決して明治時代の母屋や蔵を解体。隣近所への挨拶や、工務店との打ち合わせなど、大変だったが無事3週間ほどで解体完了。古文書や駕籠は姫路市に寄付(http://jasipa.jp/blog-entry/7263)。

5.スポーツジム通い開始(5月)。慢性的な腰痛を抱えており、周囲の皆さんから数々の病院の紹介や、ジム通いを薦められていたが、仕事を理由に行けなかった。退職を機に、スポーツジム通いを始めた。これが病み付きになった。今年は結局、月平均18回通ったことになる。お蔭で、久しぶりに会った方々からは「痩せた」と言われるが、体重は減らずに、腹囲が5cm超減り、メタボの基準を見事クリアー。パターンを決めて、毎日2時間ほどジムで機械とプール、温泉を楽しむことにしている。腰痛も全く気にしなくていい位になった(http://jasipa.jp/blog-entry/7600)。

退職後も、いろんな方に声をかけて頂いたり、昔の仲間の会など(http://blog.jolls.jp/jasipa/nsd/date/2012/11/19)で夜は結構忙しくさせて頂いています。ほんとに有りがたいことです。ブログも余裕のある時間を利用して、ご愛読して下さる皆さん方のご期待に沿えるよう頑張っているつもりです。お蔭様でアクセス数は毎月増えています。JASIPAも理事の皆さんの努力もあり、活動が活発化してきました。お蔭で減少傾向が続いていた会員数が今年は増加となった由。会員の皆さんが「JASIPA会員になって良かった」と言われるようにまた来年も力を合わせていきたい。

後1日で大晦日を迎えるにあたり、お世話になった皆さんに心より御礼を申し上げます。そして皆々様にとって、来年が良き年でありますように。本年は、ほんとにありがとうございました。

自慢の友達「書道家黒田賢一君」

27日の朝日新聞夕刊に恒例の書道展の紹介が7面全面に掲載されていた。「第57回現代書道二十人展」(1月2日~8日)だ。いつもお正月に上野松坂屋本館で開催されているが、私の記憶ではこれまで百人展だったように思うが、今年は二十人展になっていた。その中に、小・中学同級生の「黒田賢一君」の名前があり、作品も紹介されている。大阪や東京での書道展でも毎年登場しているが、彼の話は、2~3年前にも、NSDの社内向けブログにも掲載したことがある。かな文字では、日本でもトップクラスの書道家との評判だ。

小学校時代、村の公民館で、お寺の坊さんに習字を習いに行っていた仲間であり、またお互いの家で遊んだ友人でもある。そんな彼が、今では書道家のトップになっている。故郷自慢でもあり、私としても自慢の友達だ。中学・高校では書道と縁が切れていたが、市役所に勤めた後、何か教養をということで書道を習うことにしたそうだ。師事した先生も良かったと思うが、21歳で日展入賞というから凄いと思う(習い始めて2~3年で!)。私の結婚披露宴(25歳)で、ご列席の皆さんの席に置く「名前」を書くのを、彼に頼んだが、快く引き受けてくれ、今でも新郎・新婦用に書いてもらったものは記念に保存している(三角形のマッチ箱に書いてもらった)。

同じ場所で、同じ坊さんに、一緒に習っていた仲間が、日本の書道家のトップに、一方私は会社でも「悪筆」で有名なほどに。当時の同級生でも、彼がこんなに有名人になるとは誰も思っていなかったと思う(賢ちゃん、ゴメン)。師事した先生も良かったと思うが、彼の「素直さ(先生を信じる)」や、「集中力」、「実行力」などが今の彼を作り上げたのではないかと思う。兵庫県文化賞受賞時(H15年)の彼の紹介文の一部だ。

「もう、この頃は取りつかれたようにかな文字に夢中になっていました。かな文字というと、女性的というかナヨナヨとしたイメージがありますね。普通かなは曲線ですが、私は強さのある直線が主体の、いわば男性的なかな文字を書きたかったんです。そんな強さがあるかな古筆の関戸本古今集、一条摂政集から知り得るものをすべて学ぼうとしました。古筆を自分の体に覚えこませるのが『型』だとすると、それをいったん捨て去り、そこに自分の血が加わって作品からしみじみと匂いがにじみでるようになったのが『形』ではないかと私は思っています」線情を直線化し、流麗ですっきりとした余白美を追求する「大字かな」を中心とした作品の数々で、黒田さんは現代的で明快な動きを持つ独特の世界を完成させました。「書は線質と余白の芸術と言われます。池大雅は『描かない白を描くために一番苦労する』と言っていますが、私も省略と白、つまり余白が美しい作品が一番良い作品だと思いますね」書という芸術への深く熱い思いは、ときに哲学的で難解とも思える含蓄の多い言葉となって、黒田さんの口から次々と飛び出してきます。しかし、黒田さんの口調はどこまでも気さくで穏やか。温かな人柄がじんわりとこちらに伝わってきます。

「男性的なカナ」をとの思いを持って、取りつかれたように夢中になってやった。「今を真剣に、大事に生きる」との基本を実行できた彼は、併せ持った人間力で運をも引き寄せたと言える。

書に興味ある人は是非、行ってやってください。

冲中一郎