部下の声がリーダー育てる

標題は、アメリカン・エキスプレス・インターナショナル日本のロバート・サイデル社長が、2013.112.16日経夕刊の「NIPPON ビジネス戦記」に投稿されている記事のタイトルだ。該社では、「毎年社員意識調査を実施し、部下に直属の上司のリーダーシップについて聞いている」とある。例えば人材育成に関し「部下の成長に積極的に関与しているか」、リーダーとしての技能では「自分の能力を最大限に引き出してくれるか」と言った点を尋ねるそうだ。「上司を他人に良いリーダーとして推薦できるか」と言う質問まである。調査結果は直接的には人事や給与などに反映しないが、原則これらの意見はすべての上司に伝わる。上司は結果を踏まえてリーダーシップをどう高めるか計画を策定し、定期的に直属の上司と達成状況を点検する義務を負わせている。

この調査の目的は、部下の評価を得ることでもなく、上司が部下に好かれる手段を考えるためでもない。自身の姿を客観的にみつめることで、さらに優れたリーダーとして成長するために何が必要かを多面的に考えるためとロバート氏は言う。

12.15の当ブログで紹介した「ガリガリ君の赤城乳業(http://jasipa.jp/blog-entry/9224)」の記事に「部下が上司を評価する仕組み」があると書いた。赤城乳業での上司評価シートには、コミュニケーションの程度、方針や指示の明確さ、支援や助言の程度など、約20の質問項目が記載されている。質問項目の最後は「あなたの上司を評価すると?」という極めてストレートな質問があるそうだ。選択肢は下記。

  • S:尊敬している。自分自身の目標の人物である
  • A:尊敬している。仕事にやりがいを感じさせてくれる
  • B:学ぶ点は多いが物足りなさがある
  • C:あまり期待していない
  • D:早くこの上司から離れたい

部下による上司評価は、上司に緊張感を与え、部下に見られているという緊張感を持ち、より積極的に部下を育て、支援するようになると言う。

「トヨタの育て方(http://jasipa.jp/blog-entry/9238)」の記事の中で「評価基準は成果プラス人望」との言葉があるが、これも部下からの信頼感を言っている。

「中間管理職(部長、課長クラス)や、リーダークラスの成長如何が、会社の帰趨を握る」と、多くの人が言い、かつ多くの会社がその育成に大きな悩みを持っていると思われるが、上記の会社の施策も参考になるのではと思われる。

私のブログが転載されました!

「多数の著書も著し、メディアにも引っ張りだこの㈱新規開拓の朝倉千恵子社長。小学校教員を経て35歳(平成9年)で「地獄の特訓」で有名な㈱社員教育研修所に入社。初めての営業経験ながら3年でトップセールスに。平成13年に独立し、平成16年に現会社を起業。」で始まるブログを書いたのが2013.1.19(http://jasipa.jp/blog-entry/8399).題名は「ガマンならない男を副社長にした女性社長」。

突然22日にブログコメントが当の本人からあり、やり取りしているうちに、昨日「朝倉千恵子です。本日のブログにこの記事の事を引用掲載させて頂きました。ありがとうございます(http://ameblo.jp/shinkikaitaku-asakura/entry-11733930148.html)。」とのメッセージを受け取った。22日の最初のコメントは「冲中一郎様、朝倉千恵子です。偶然今回のブログ記事をみつけました。気付くのが遅くて申し訳ありません。感動しました。35歳の時に、営業職に転職した時のことを今一度思い出しました。 あの時のあの出逢いがあったからこそ今がある。その時にわからかなった真意が後になってわかることもありますね。 未熟な時は人を見る目がありません。仕事を通して磨かれ成長し真価を知る。今は本当に出逢いに感謝しています。あの日、あの時「あなた営業やりませんか?」と言われなかったら今日の私はありません。これからも慢心せず精進してまいります。ブログに掲載してくださり、心からお礼申し上げます。ありがとうございます。」

ただ単に、雑誌「PHP Business Review松下政経塾」の「朝倉千恵子の上司学―仕事ができて愛される<人>の育て方」の記事に注目し、紹介しただけなのに、こんなに喜んで頂けるとは想像だにしなかっただけに、その反響に自分自身驚くとともに、感動を覚えた。過去にも、講演でひっぱりだこの「博多の歴女―白駒妃登美さん」の記事を紹介(http://jasipa.jp/blog-entry/7270)したところ、ご本人から「はじめまして! 白駒 妃登美です。『致知』の記事を読んでくださり、さらにこのように素敵なブログ記事を書いてくださったんですね。ありがとうございます!! とても光栄で嬉しいです♪ 「成功したら幸せになるのではなく、幸せになれば成功する」…本当にその通りですね。この言葉の意味をかみしめながら、心をこめて丁寧に毎日を過ごしていきたいと思います。 素敵なご縁に心から感謝します。」のコメントが返ってきた。東北の市会議員や有名人からもコメントを頂いた。思わぬ反響に驚くことが多い。ブログが何らかのお役に立てれば、喜びはひとしおだ。

天皇陛下、傘寿(80歳)のお誕生日

JOG-MAG NO.289(12.22)に「被災地を明るく変えた両陛下のお見舞い」との記事がある。両陛下の国民を思う気持ち、人間力が偲ばれる記事だ。東日本大震災48日目(4月27日)に南三陸市、仙台市を訪問された。それも地元への負担をかけないよう自衛隊航空機で日帰り往復するという強行軍だった(それまでは現地の救援活動に支障が出てはと、東京や埼玉県、千葉県、茨城県に避難した被災者のお見舞いに留めていた)。5月6日には岩手県の釜石市から宮古市、5月11日には福島県の福島市と相馬市をお見舞いされた。両陛下のお言葉に元気をもらった被災者の言葉がいくつも紹介されているが、仙台市長は「避難所で、被災した方が今のつらい現実を両陛下に訴えるのですが、その度に被災者の痛みをしっかり受け止められ、深い慈愛でお答えになるのです。今回の震災のような災害は、とても理不尽なものです。その理不尽なことが国民に起こった時に、ともにいて、慰めるということがどれほど大切なことかを深く思っていらっしゃるからこそ、一つひとつのおことばが国民に届くのだと思います。」と言う。ヘリポートから移動されるマイクロバスの車内でも、窓から被災者に挨拶されるために立ちっぱなしだったとか。この記事の最後に「両陛下はひたすらに国民の幸せと平和を願われている。それは親が無私の心で子供の幸せを願う「肉親の情」そのものである。その「肉親の情」を一身に受けているのが、「天皇皇后両陛下のもとの日本国民」の幸せである。」とある。ご高齢でのこの行動力にはほんとに頭が下がる。

「致知2013.7」に前侍従長の渡邉允氏の「天皇皇后両陛下にお仕えした十年半の日々」と題した記事がある。「朝から晩まで次々と性質の異なるお仕事に取り組まれており、それが1年を通して続くことになる」とそのお忙しい日々を語っている。例えば、午前中は宮中祭祀を執り行われた後、午後は宮殿に行かれて社会福祉関係者の拝謁や認証官任命式、その後、新しく着任した外国夫妻のためのお茶会、夜は御所で、近く訪問予定の国の歴史について学者の話をお聞きになるというようなお忙しさと言う。宮中祭祀は年間20回程度あるそうだが、例えば新嘗祭では夜6時から8時と夜11時から深夜1時までの4時間ずっと正座とか。避難所でも座っている被災者と話されるとき、床に膝をついて一人一人の被災者と話されている姿が印象的だ。決して物事を蔑ろにせず、いい加減になさらない姿勢(法律や条約の批准書などの認証行為でもすべてに目を通される)、非常に勤勉でいらっしゃる、そのような両陛下の生き方に多くを学ばせて頂いたと渡邉氏は言う。そして、陛下はいつ、いかなる時も国民の安全や幸福を第一にお考えになっていることを身を以て実感されたそうだ。

今日は「天皇誕生日」。JOG―MAG記事の最後に「天皇陛下は80歳の傘寿(さんじゅ)をお迎えになった。我々も「肉親の情」を持って、子供が親の長寿と健康を喜ぶように、お祝いしようではないか。それは日本という「我が家」の慶び事である。」と。心からお祝い申し上げたい。

冲中一郎