日本語の「もったいない」を用いて環境保護の大切さを訴えられた、ノーベル平和賞受賞者(2004)で、ケニア人のワンガリ・マータイさんが25日亡くなられました(71歳)。
女性の地位向上と環境保護への貢献を認められ、2004年にノーベル平和賞を受賞され、翌2005年国連の「女性の地位委員会」閣僚級会合で、日本語の「もったいない」を環境保全の合言葉として紹介し、会議の参加者と共に唱和されたとか。マータイ氏は「もったいない」は、消費削減(Reduce)、再使用(Reuse)、資源再利用(Recycle)、修理(Repair)の四つのRを表している」と解説し、他の言語にはこの様な言葉が無いことを示された。昨年2月には来日され、皇太子ご夫妻と面会され、日本でも地球環境問題への取り組みに精力的に活動されました。
日本語が英語化したものとして「津波(tsunami)」、「切腹(harakiri)」、「過労死(karoshi)」、「おたく(otaku)」、「変態「hentai」」など、必ずしも誇らしいとは思えない言葉が多いが、「もったいない」は日本語の素晴らしさを自信を持って言える言葉ではないでしょうか。日本人ではなく、ケニア人が世界に紹介してくれたのも意義深いものがあります。
世界最古の国である日本が育んできた日本語は、英語などに比しても、深く味わいのある言葉が多いと言われる。「いただきます」「ごちそうさま」も、人が人として生きる上での、神々、大自然、食材、生産者、料理人などに対する感謝の気持ちを表す美しい言葉と言えます。漢字文化も、中国からの輸入と思われますが、中国の和製漢語研究者の曰く「日本語から借用した外来語は驚くほど多く、社会科学・人文科学方面の用語のおよそ7割は日本から輸入したもの」と。化学、情報、理想、文化・・・などなど。
日本語の価値を教えてくれたマータイさんに感謝すると共に、合掌!(内容の一部は、竹田恒泰著「日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか(PHP新書)」から流用しています)
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