国内のホテルで一番朝食がおいしいのはどこ?(ホテルピエナ神戸)


世界中の旅行者が高い信頼を寄せる口コミサイトトリップアナライザーが国内の「朝食のおいしいホテル」として2013年から3年連続で第一位に選出したのが、「ホテルピエナ神戸」だ。一般的に、ホテル業界での朝食の喫食率は40%に届けばよいとされているが、ホテルピエナ神戸では、宿泊客の実に80%が多彩な品(70種類)が並ぶビュッフェ形式の朝食をとると言う。その料理を取り仕切る総料理長が40歳代前半の板垣尚史氏だ。もとミュージシャンだったのが、33歳の時敢えて厳しい料理の世界に飛び込んだ変わった経歴の持ち主だ(「致知2015.6号」致知随想への板垣氏の投稿記事より)。

「大好きな料理を極めたい」との一念と、「どんな環境に置かれても、自分の仕事に責任を持つ人間は必ず結果を出す」との思いに支えられ、紆余曲折のあった中で、必死に知識と技術を身につけていった。ホテルピエナ神戸では、料理長やスタッフが続々と辞めていき、一時閉店するなどの危機もあったが、一人残された板垣氏に人集めも含めた立て直しを託した。そして新しいスタッフと共に「安くておいしい」ではなく「本物のおいしい料理だけを出す」。多少値段は張っても(他より原価率は圧倒的に高い)、一所懸命を心掛け、夜中の2時から下準備に入る(普通は1~2時間前)。板垣氏は、「正直にやっていれば必ず誰かが見てくれている」ことを、人気朝食になったことで実感していると言う。

「致知2015.7号」では鹿児島の城山観光ホテルの伊弁田均社長となだ万の木浦社長との対談記事がある。その中にも、同じく朝食ランキングの話が出ており、城山観光ホテルは7位だそうだ。赤字経営が続き、再建を任された野村証券出身の伊弁田社長が就任(平成21年)、6年連続黒字経営となり、朝食は7位、そしてダイヤモンド社と楽天トラベルの共同調査結果の「泊まってみて良かったベストホテル100」で9位になったとの記事があった。

インターネットで調べると、いろんなランキングが発表されている。信用度はともかく、経営者も気にしている情報ということでは、参考にはなる情報と思える。

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