感動3.0(続き)


4月1日よりJASIPAの特別顧問を拝命することになりました。微力ではありますが、JASIPA並びに会員企業様の発展のために寄与できればと思います。よろしくお願いいたします。

前々回の記事に「感動人間」と言う言葉を使いました。感動の語源は論語の「感即動(感じるから動ける)」だそうです。著名な思想家安岡正篤氏は「人は感動の度合いが大きいほど人間的な厚みが増し、その感動の量や感激の量が最終的な人格を作る」と述べています。その意味で社員には感動を求めていろんなことにチャレンジするようしつこく言っています。

今回は前々回の続きです。

感動(続き)「感動3.0」の中に「感動の方程式TM」として下記が挙げられています。

 期待>>実感=怒り、期待> 実感=不満、期待=実感=満足、期待<実感=感動、期待<<実感=感激、期待<<<実感=感謝

お客様との間で、心の関係性を保つには、満足以上の関係を目標とせねばなりません。しかし、いきなりジャンプして2段階も3段階も上を狙う事は止めた方がいい。ギャップの程度は101%を基本に最大でも120%程度までが持続可能な関係構築の範囲。脳科学的にもあまりにも大きな変化は相手は拒否反応を示すそうです。それにしても、昨年Ⅰ月のJASIPA交流会で田中克己さんが言われた「感動・感謝・感激の3K」と言った3つの関係がこの様な関係とは、納得いくと共に共感しました。やはり心のこもった“感謝”が最高の贈り物なんですね。

101%の感覚事例ですが、著者の息子の入学手続きに行った時のこと。手続きを終え、担当の事務の方に「どうぞよろしく」と頭を下げ、担当の女性も「こちらこそ」と会釈をしたのですが、驚きはその後です。カウンター越しに事務室で仕事をしていた方全員がこちらに向かって一斉にお辞儀されたそうです。この方はメチャクチャ感動したそうです。こんな小さな心配りの積み重ねが大きな信頼と絆を創り上げるのです。「感動3.0」時代のマネージャーの役割は?ある著名なフランスの監督の話「私がやっているのは管理することではない。監督と言うのは助産婦だ。俳優はその内面に何かを持っているのに気づいていない。そういう時におしえてあげるのが監督だ。俳優が自分自身を見つけるのを手伝ってあげるのが仕事だ。」確かにNHKの大河ドラマの俳優を見ていると福山雅治の“龍馬”、上野樹里の“江”と難しい役柄ながらぴったりハマってくるから不思議です。

最後に、「永遠の客を作る」のシーンで、近江商人の「商売10訓」が紹介されています。その中に「無理に売るな、客の好むものも売るな、客のためになるものを売れ」というのがある。「売る前のお世辞より売った後の奉仕、これこそ永遠の客をつくる」というのもあります。まさに一生客(継続顧客)を作るための極意と感じ入りました。後者のサービス精神で大成功を収めたのが米国の靴のネット販売会社「ザッポス」です。1300%の成長率、リピートオーダー率75%、創業10年足らずで年間売上10億$突破。送料・返品無料、365日以内の返品可(屋外で歩いた靴以外はOK)、24時間無休のコールセンター(自前スタッフ)。まさに売った後の奉仕内容は、靴の常識を覆したものとなっていますね。

「感動3.0(続き)」への4件のフィードバック

  1. 冲中さん、いつも書き込みありがとうございます。全部読んでおります。冲中さんの文章には、全て「期待以上の実感」を感じています! 今後もよろしくお願いします!!

  2. 私も いつも読んでいます。まさに「感動3.14・・・」です。

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