錦秋の信濃路・越後路を満喫(その3)

10月30日は越後路の紅葉見物だ。まず酒で有名な八海山、そしてその後奥只見湖を訪ねた。

八海山ロープウェイ(新潟県魚沼市)

お酒で有名な八海山ロープウェイに行った。平日と言うのに、ツアー客でごったがえし、ロープウェイ待ちなんと30分。やっと81人乗りのゴンドラに乗り込み、800m近い標高差を5分程度で登る(時速36km)。紅葉がピークで、ブナの木の黄色が鮮やかだ。晴れた日は、日本海、佐渡が臨めるらしいが、今日は薄曇りで残念ながら見ることが出来なかったが、紅葉が連なる山々の光景は絶品だった。

奥只見湖

八海山と同じく新潟県魚沼市だが、福島県(会津)との県境にあり、尾瀬沼も近いらしい。奥只見湖に行くのに「シルバーライン」という有料道路を走る。この「シルバーライン」は電源開発が昭和32年にダム建設のために開発したそうだが、全長22㎞の内18kmがトンネル、中は狭く、背の高いバスは天井がぶつかるので、普通の背高のバスでないと通行できない。またすれ違いも大変で、しばしば渋滞が起こる。珍しく単車も禁止の有料道路だ。やっとたどり着いた奥只見湖の景色はすばらしかった。駐車場から見る山の光景はまさに全山紅葉(黄色主体)の絶景だった。ミシシッピ河の外輪船をモデルに作られた外輪船「ファンタジア」に乗船し、湖上からの眺めを40分間楽しんだ。16時の遊覧船だったため、日の当たりが少なかったが、それでも赤・黄・白の絶妙の紅葉に目を見張った。

錦秋の信濃路、越後路を満喫(その2)

前回の高瀬渓谷(長野県大町市)、戸隠の鏡池の紹介に続き、今回はパワースポット戸隠神社と「日本の秘境100選の1つ」である長野県と新潟県の県境をまたがる中津川沿いの地域、秋山郷を紹介したい。

戸隠神社

「ブログその1」で紹介した鏡池も戸隠神社にある(ここも大型バスは入れずタクシーで行く)。戸隠神社は、霊山・戸隠山の麓に、奥社・中社(ちゅうしゃ)・宝光社(ほうこうしゃ)・九頭龍社(くずりゅうしゃ)・火之御子社(ひのみこしゃ)の五社からなる、創建以来二千年余りにおよぶ歴史を刻む神社だ。今回は中社、奥社を訪ねた。奥社参道は約2キロ、中程には萱葺きの赤い随神門(ずいじんもん)があり、その先は天然記念物にも指定されている、樹齢約400年を超える杉並木が続き、神々しい空気を漂わせている。ここをJR東日本のジパング倶楽部の宣伝で、吉永小百合さんが歩いたとか。その時立ち寄った戸隠そば屋が、今も行列を呼んでいると言う。写真は杉並木の光景で、不思議なのは木の幹の皮が右渦巻き状になっていること。杉並木に行く歩道の横の林は、紅葉に覆われていた。3枚目は戸隠そばを食べた店の横にあったもみじだ。

秋山郷

飯山線を戸狩野沢温泉駅から森宮野原駅まで乗車し、沿線の山々の紅葉を楽しんだ。森宮野原駅には、昭和20年の豪雪で7.85mの積雪(日本新記録)があったそうで、駅の外にそれを示す木柱が立っている(1枚目)。そこから日本秘境100選の一つ秋山郷に行くことにした。大型バスは入れず、マイクロバスで1時間ほどの行程だったが、紅葉の素晴らしさに見とれていた。乗用車やバスとの谷底を見ながらの擦れ違いはスリルがあった。秋山郷は信濃川の支流、中津川の上流域に点在する平家の落人集落の総称で、長野県と新潟県にまたがる狭谷地帯。迫る山肌と深い雪にとざされ、歴史にとり残された様に昔の生活を色濃く残しているらしい。前倉橋と蛇淵の滝の写真を掲載する。

次回は八海山と奥只見湖を紹介する。

錦秋の信濃路、越後路を満喫(その1)

28日ー30日紅葉を求めて、信濃路~越後路へ行ってきた。高地では少し峠を過ぎたとは言え、名勝地を訪れる道すがらの、全山黄色、赤色に燃える光景は圧巻だった。当ブログでも紹介した北海道黒岳、旭岳(http://jasipa.jp/blog-entry/6844)もすばらしかったが、見渡す限りの山々が紅葉に染まる光景は初めての経験だった。

高瀬渓谷(大町)

まず長野県大町市にある、高瀬ダムを訪れた。高瀬川にかかる大町ダム、七倉ダムを経由しながら高瀬ダムに到着する。高瀬ダムと七倉ダムは、湖底から出た石を積み上げて作った珍しいロックフェル型ダムで、特に高瀬ダムは176メートルの高さがあり、日本一のロックフェル型ダムだそうだ。七倉ダムから高瀬ダムへは大型バスは入れず専用のタクシーで行くことになる。歩いている人もいたが、徒歩1時間半の工程だ。時折雨が降るあいにくの天気だったが、タクシーの運転手曰く「今日のお客さんは恵まれている。これだけの紅葉が見られるのは珍しい」と。確かに、バス、タクシーの車窓から見る紅葉は、乗客の皆さんが歓声をあげるほどのすばらしさだ。カメラ技術不足で、あまり上手に取れていないが、その一端を紹介する。3枚目は、高瀬渓谷のつり橋からとった光景だ。1枚目は高瀬渓谷に行く途中の車窓写真。

鏡池(戸隠)

大糸線の神城から白馬大池まで乗ったが、晴れておれば既に雪が降った北アルプスの絶景ポイントらしいが、残念ながら見られなかった。翌日は、戸隠高原の鏡池がすばらしかった。時折陽がさすと、背景の山々の紅葉が美しく映え、湖面に映る木々と合わせて素晴らしい光景が見える。当日は曇ったり、晴れたりで、タイミングを取るのが難しく、その一端しか紹介できないのが残念だ。

戸隠神社、秋山郷、そして新潟県の八海山、奥只見湖を訪ねたが次回紹介することとする。

冲中一郎