昭和記念公園に魅せられて

コロナ第3波到来で、外出抑制など巣ごもり推奨で出歩くことに罪意識を感ずる日々です。しかし、日ごろのストレスを発散させることも必要かと、立川の昭和記念公園に行ってきた(中央特快で一番すいている平日時間帯を狙って立川まで行き10日間ほど立川にステイ)。

東京都で一番広い公園と言われる(180ha)だけあって、11月後半の3連休でもソーシャルディスタンスは十分とれるほどゆったり回れる。今は、イチョウ、モミジ、メタセコイアなどの紅葉がひと際美しい時期です。写真は11月16日~23日の間に撮ったものです。

まずはイチョウ。見頃の並木道が2か所ある、まず立川駅に最も近い“あけぼの口”に近い「カナールの並木道」とそこから1.5kmほど先にある「語らいのイチョウ並木」が有名でもあり、見事なイチョウ並木が見られる。“子供の森”などあちこちにイチョウは見事な黄葉ぶりを見せてくれる。

「日本庭園」では、やはりモミジが主役だ。池に映るモミジも光景もすばらしく、園内のいたるところに見事に色づくモミジが見られる。

公園の北西“玉川上水口”の近くにある「子どもの森」には、色づいたメタセコイアの並木が見事だ。「子供の森」は子供にとって遊び甲斐のある広場だが、イチョウやモミジもある紅葉が楽しめる場でもある。

その他にも“こもれびの丘”の近くや“水鳥の池”などあちこちに見事な紅葉が見られる。

花は、今はコスモスの跡地の一部に咲いているヴィオラ、パンジー、ストック位で、春に向けたポピーの植え付け準備時期だ。10月初旬の黄花コスモス、10月下旬のコスモスはすばらしい。

ほんとに昭和記念公園に魅せられてしまった。散歩も兼ねて毎日でも来たい公園だ。

来年の春も楽しみです。

八ヶ岳の麓のスーパーがユニークな取り組みで大繁盛!

豊かな山梨県八ヶ岳の麓にあるスーパー「ひまわり市場」は、地元の人のみならず、県外からも大勢の人が詰めかけ、客足が途絶えることのない人気店だ。もともと赤字続きで倒産寸前だったという同店を、ユニークな取り組みと、愛にあふれた経営で再生に導いた那波秀和社長に、その改革の軌跡と共に、皆を笑顔にする経営のヒントを語っていただいた。

これは、「致知」11月号に掲載の記事「すべての人を笑顔にする経営を目指して」のリード文だ。甲府の魚市場に勤めていた時、ひまわり市場の先代社長に会い、誘われるままに32歳の時転職、すぐ店長を命じられた。が、先代社長は業績好調の別事業に集中し、スーパー事業は赤字でもいいとの雰囲気で、社員はやる気もなく、若造の言うことも聞かないような状態だった。そのうち、好調だった事業もうまくいかず、倒産の危機にも直面。安売りなど必死に対策をいろいろうつが上手くいかず、お客様に商品の価値をきちんと伝え買っていただくにはどうすればいいか、高級食材を扱う成城石井のバイヤーに教えを請いに飛んで行った。そして、現在の好調を支える“ユニークな取り組み“に辿り着いた。

店長自らの”マイクパフォーマンス“だ。「今ちょうどカツオの刺身が出ました!」「いま取り立ての枝豆入りました!」など朝から夕方まで時間があれば、マイクでお客様に情報を提供している。以前は懇意な問屋に仕入れを任せていたため、品ぞろえが偏っていたが、仕入れ先を広げ多様な商品を揃えたことから、お客様に他のスーパーでも見る”ポップ“で商品紹介していた(他と違って、例えば台湾が好きな社員が仕入れたバナナには「台湾が好きすぎて台湾へ旅行に行ってしまった」のような、背景にある物語を伝えることを意識)。がポップはそこを通ったお客さましか見ないことから、多くの人に情報を伝えるためにマイクパフォーマンスを考えたそうだ。

マイクパフォーマンスは、商品の魅力を伝えるだけではなく、それを仕入れた社員についてもありったけの美辞麗句で持ち上げる。毎朝朝礼でも社長の思いをぶつけるが、「この食材なら山梨で一番の目利きになろう」とか、社員がマイクパフォーマンスに応えようとし、自発的に本当に良いものを仕入れてくれるようになったと言う。マイクでは嘘はつけないため、品質を重視する風土も出来上がる。

結果として業績が上向き、ボーナスも出せるようになり、働きかたもブラックイメージから、完全週休2日制や育休制度、住宅手当も出せるようになり、繁忙期以外は8~9時間で家に帰れるようになった。那波さんは「社員が楽しく活き活き働ける環境を作れば、お客さんも満足して、自然と売り上げも上がって、頑張った分を社員に返せば、さらに一生懸命に働いてくれるようになる」と言う。さらに「会社と言う組織は、皆が仲間として信頼しあって働き、お客さんや取引先も含めて、皆が幸せになるために先人が考え出した仕組みだと思うんです。その会社が人を追い詰めるような存在になってしまってどうするんだ」と。

来年のNHKの大河ドラマに渋沢栄一が登場する。「論語と算盤」の精神がまさに、八ヶ岳の麓で花開いている。

ミレニアル世代が頑張っている!(日経)

日経朝刊に連載されている「Next story ミレニアル新常態の主役」に目が留まった。21世紀初頭に成人したミレニアル世代(1980-95年生まれ)が、今30代となり、次代の担い手として活躍している姿を紹介している。物質的に恵まれた成熟社会に生まれ、パソコンやネットワークを身近に育ったデジタルネーティブ。上の世代とは価値観も行動様式も異なる。米デロイト社は世界のミレニアル世代に共通する特徴として

(1)本物志向:目先の価値ではなく「倫理・信頼・誠意・公正」「顧客第一」「品質」など持続可能性を重視

(2)自律・成長:自身のスキルや専門性を意識し、常に成果を追い求める

(3)フラットな信頼関係:オープンで自由なコミュニケーションを通じて、創造的かつ協調的に働く

(4)社会への価値提供:社会。環境に配慮した倫理的な事業運営、事業を通じた社会課題解決にコミットする

(5)デジタル:高度なIT知識・スキルを生かし、既存の経営システム・社会インフラの仕組みを変革する

の5つを挙げる。

連載記事で最初に取り上げられているのは、2020年ANAホールディングス初のスタートアップ企業「avatarin」社を立ち上げた深堀昴君(34歳)。彼が開発したのは、「アバタ-ロボット(newme)」だ。そのロボットを京都の寺社や沖縄の離島、サハラ砂漠、ルーブル美術館など国内外の観光地、ウォール街やロンドンシティなどの国際的なビジネス拠点に配置。8月にはブロックチェーンの国際会議に利用された。利用者はネットを介してログインし、遠隔操作でき、現地に移動せずともその場にいるかのような体験ができる。提案時は社内では不評だったが、コロナ禍で「飛ばさず儲ける」アバター事業はwithコロナ時代の救世主になる可能性を秘める。

政府から内閣官房シェアリングエコノミー伝道師に2017年任命されるなどシェアリングエコノミーの旗振り役として知られるPMIの代表理事石山アンジュさん(31)。社員にもやさしい先進的な働き方が評価され、国の表彰も受けたステーキ丼専門店「佰食屋(ひゃくしょくや)」を京都で経営する中村朱美さん(36)も紹介されている。「佰食屋」は名前の通り1日100食限定を2012年開店以来のポリシーとして貫き通している。インバウンドで賑わった市内の店はコロナ禍で閉店せざるを得なかったが地域の2店はコロナ禍でもいつも通り昼前には予約券完売となるそうだ。利益よりも家族・社員の生活を重視する姿勢は変わらない。

「彼ら彼女らは働きがい重視。お金だけでは動かない」と、「報酬よりわくわく職場」を基本に転職支援サイトを運営する「ウォンテッドリー」社の経営者は35歳の仲曉子さん。サービス開始から8年、登録者はミレニアム世代主体に250万人。「勤務先の働きかたが納得いかなければ仕組みを変えればいい」と日本マイクロソフトの30歳がリーダーの異業種交流組織MINDSを19年から運営し、味の素、日本航空、三菱地所など大手16社のミレニアム世代社員160人が激論し、効果的な施策は各企業に導入を働きかける。海外でワーケーションを実施したり、参加企業間で週1日1か月以上のインターンシップも仕掛ける。

近い将来、日本を担うミレニアル世代が、自ら信念を持ち、その信念を実現に向けて行動する。そして、働きかた改革を主導し、世界に遅れをとる日本の生産性の抜本的向上を図る。頼もしい限りだ。応援したい。

冲中一郎