30日日曜日に東京は満開宣言(25日開花宣言)でしたが、強風にも負けず今日も亀戸・大島緑道公園は満開です。上から見た桜並木と、下から見上げた桜並木です。大木の桜の下の根っこや幹に、健気に花びらをつけている姿にも感動します。幹の花びらは、枝の花がまだつぼみの時に既に開花していました。
絶対に成功しない条件(人生の大則)
今日は入社式だ。今年も絶好の天気のもと、桜が満開で新社会人スタートの日を祝ってくれている。生産人口が減少傾向にある今後、若い人たちに期待するものは大きい。
今朝の日経新聞社説で「新人の意欲をそがぬ職場に」との記事がある。「今の会社に一生勤めようと思うか」、「仕事を通じて叶えたい夢はあるか」などの設問に対して、春は「Yes」が多くても、秋には春の半分近くまで下がるとの日本生産性本部の調査結果を提示している。「同じ会社に一生居続ける時代でなないとしても、仕事そのものに若者がやる気を失うのは社会の活力をそぐ」とある。如何に新人の意欲を引き出し成長させるか、上司や先輩のきめ細かなコミュニケーションを促している。
致知出版社から「人生の大則」(藤尾秀昭著、金沢翔子書)が3月に出版された。人間学を学ぶ月刊誌「致知」にこれまで幾多の先哲が投稿された記事を参考に、この世に絶対不変の真理を選び出して「人生の岐路に立つ若者の道しるべ」になる事を期待して本にまとめたものだ。その中の1篇を紹介する。「絶対に成功しない条件」だ。
以前、ある経営者に、人生で一番大切なものは何かと尋ねたことがある。その人は「それはじぶんにもわからないが、こういう人は絶対に成功しないと言う条件はある」と答えられ、次の4項目を挙げられた。
一つは言われたことしかしない人、
二つは楽をして仕事をしようとする――そういうことが可能だと思っている人、
三つは続かないという性格を直さない人、
そして四つはすぐに不貞腐れる人である。
省みて、深くうなずけるものがある。
多くの人生の達人が教える人間学のエキスは、いつ、いかなる状態においても、常に精神を爽やかに奮い立たせることの大切さである。精神爽奮。いつも颯爽としている。颯爽とした気分でいること。そこに幸運の女神もほほえんでくるということだろう。新しい年を迎え、時代はいよいよ厳しいが、いや厳しいからこそ、精神爽奮で臨んでいきたいものである。
私も、致知から教わった「精神爽奮」の言葉を以前からいろんな場面で使わせて頂いている(例えばhttp://jasipa.jp/blog-entry/6227)。「どんな仕事でも精一杯やる」こと、「いま、ここ」の重要性についてはいろんな方が言われており、当ブログでも何回か紹介させて頂いている(例えばhttp://jasipa.jp/blog-entry/8353)。新人の皆さんも、上司、先輩のアドバイスを素直に聞きつつ、自らも先哲はじめいろんな人の考え方を学びつつ、自らの日々を有意義で実りあるものにして頂きたい。頑張れ!新人!
幼稚園などで取り組む「立腰(りつよう)教育」とは
哲学者・教育者の森信三が唱えた「立腰教育」の重要性を実地に教育に取り入れているところが多くある。「立腰教育」の必要性についての森信三の記述をまず紹介する。“”常に腰骨をシャンと立てること-これ人間の根性の入る極秘伝なり。
人間は心身相即的存在ゆえ、性根を確かなものにしようと思えば、まず躰から押さえてかからねばならぬ。それゆえ二六時中、「腰骨を立てる」以外に、真に主体的な人間になるキメ手はない。
「腰骨を立てる」ことは、エネルギーの不尽の源泉を貯えることである。この一事をわが子にしつけ得たら、 親としてわが子への最大の贈り物といってよい。
一、腰骨を立て
二、アゴを引き
三、つねに下腹の力を抜かぬこと
同時にこの第三が守れたら、ある意味では達人の境といえよう。
そして、さらに「躾の3原則」」として下記を挙げる。
(一) 朝のあいさつをする子に。
それには先ず親の方からさそい水を出す。
(二) 「ハイ」とはっきり返事のできる子に。
それには母親が、主人に呼ばれたら必ず「ハイ」と返事をすること。
(三) 席を立ったら必ずイスを入れ、
ハキモノを脱いだら必ずそろえる子に。
「致知2014.4」にも、足立区の梅島幼稚園長山下有一氏が「古典の旋律が園児を目覚めさせる」の記事の中で生活習慣や社会生活の基本として立腰教育を取り入れていることを語られている(丈夫な体を作るための薄着教育、音楽や楽器演奏など音楽を中心とした感性教育に加えて最も特徴的なのは、言葉の活動で漢字教育をベースとした古文教育を行っている)。そして「致知随想」の中で、和歌山の教円幼稚園園長の浅井周英氏も森教学の根本である立腰教育を実践され、効果を出している。インターネットで調べても、全国各地で幼稚園だけではなく保育園、小学校などでも実践されているのが分かる。兵庫県西脇市のパンフレットでは。その効果を下記のように記述している。
☆ やる気が起こる。
☆ 集中力が増す。
☆ 持続力が増す。
☆ 行動が俊敏になる。
☆ 内臓の働きがよくなり、健康的になる。
☆ 精神や身体のバランス感覚が鋭くなる。
☆ 身のこなしや振る舞いが美しくなる。・・・など
昔、先生が「シャンとせよ」と言っていたのを思い出す。会社でも、だらしない恰好で仕事をするより、シャキッとした姿勢で仕事をする方が効率は上がるように思う。「立腰教育」は、まじめに人生を生きるための効果的な手段でもあるようだ。