JASIPAの強みはお客様の問題解決力?!

2012年の元旦に私の初夢として下記のような事をブログに記した(http://okinaka.jasipa.jp/archives/152)。

サービス業の原点に戻って、“お客様のため”を徹底します。この‘お客様’とは最終ユーザーを言います。そのためには、会員企業は下記を実行します。

  • プライムで請けたお客様をトコトン大事にします。(信頼関係を築きます)
  • 日頃の対話の中から、お客様の課題・期待を聞き出します。自社で解決できる問題だけでなく、JASIPA会員企業全体で解決できる問題も含めて。
  • JASIPA会員全体の知恵で、提案をします。
  • 各社は自社の強みを打ち出し、それを徹底的に磨きます。
  • お客さまは、JASIPA株式会社の総合力での対応に満足します。
  • 総合力として不足の技術を持つベンダーを誘い込みながら、より大きなアライアンス集団としてJASIPAを発展させていきます。

 

上記の参考になるかどうか、士業の方々が寄り集まり、お客様の問題をワンストップで解決する集まり「法務・会計プラザ」(札幌)を主宰する弁護士太田勝久氏が、「致知2014.9」の致知随想に寄稿している。発足から21年経った今、連携の輪は広がり公認会計士、中小企業診断士、社会保険労務士など様々なプロ(専門資格者)23名、スタッフを含め総勢80名の集まる部隊になっており、お客さまから高い評価を得ているそうだ。

太田氏曰く、「士業に携わる人間も、かってのように情報を独占し、それを笠に着てお客様の相談に応じるような仕事のやりかたは通用しない。入手した情報からいかに優れた解決策を導き出せるか。そこに我々プロの存在意義がある。」と。分野の異なる専門家の英知を結集してより高いレベルでお客さまの要求に応えたいとの思いで「法務・会計プラザ」を発足させた。その目的達成のために、各人の専門性を磨くと同時に、問題解決力の根本とも言える“人間力”を磨くことにも力を入れたと言う。なぜ“人間力”か?

「問題を解決するためには、まず状況を冷静に分析しなければならない。そのためには三つの視点が必要と言われる。大局を俯瞰する鳥の目、周囲を回遊しながら状況を把握する魚の目、そして小局を見る虫の目の3つだ。ところが、人間は、自分の思い込みや我執などで目が曇り、物事を素直にありのままに見ることがなかなかできない。そこで人間学を通じて心を耕し、見識を磨き、人間としての器を大きくする必要があるのだ。」と太田氏は言う。さらに続けて「士業に携わる人間は、常時数十件の案件を同時に抱えている。しかしお客さまにとっては自分の一件に人生が懸っている。自分は座禅や古典の勉強を通じて人間力を養うことにより、自分の心をクリアな状態にし、限られた時間の中で一件一件の案件を全力で取り組めるように努めてきた」とも。

最後に「高い次元での問題解決力を養うためにも、組織を担うひとり一人が人間学にもとづいて自分を向上させ主体的に行動し、燃える集団にならなければならない」と言う。冒頭の初夢を実現するために相通ずるヒントがこの事例にはたくさん盛り込まれているように思う。「お客さま第一」「お客様のための問題解決」と言う言葉をJASIPA会員企業のアライアンスで完遂するには、各社の強みにさらに磨きをかけるとともに、お客様の問題を素直に捉えることが出来る人間力を個々に備える努力をし、成果につなげていくことが必要になる。中小ITベンダーの強みを柔軟に組み合わせながら、お客様の問題解決に資する、これがJASIPAの最大の強みになる。是非とも実現したい。