我が家のベランダ花盛り

5月になって、待望のぺラルゴニウムが咲き始め、急にベランダが華やぎ始めました。この冬から長い間咲いているレースラベンダーの紫とのツーショットも見られます。昨年も咲いていたベルフラワー(紫)やバラも、冬を越し、ますます花が立派になり、鉢一杯に広がっています。5枚目は、今年初めて栽培の、ブルーサルビアと香りのいいルリマツリに似た花(名前分からず)の組み合わせです。6枚目のペラルゴニウムの後方にあるゼラニウムも5月になって本格的に花の数を増やしました。

ペラルゴニウムの満開は、昨年が5月16日頃、一昨年が5月8日頃、今年は今の状態では今週末頃か?今は5分咲き程度です。

「もやしのきずな」売り出し近し?(BOP事業)

8日の朝日新聞朝刊より。記事のタイトル「もやしの種、自立の芽に ビジネス通じ途上国支援、日本でも」で、発展途上国の貧困層(BOP=Base of the pyramid=低所得者層)をビジネスを通じて支える仕組みが日本企業の間で広まりつつある状況を説明している。一方的な援助ではなく、互いに利益のある形を模索し、息の長い支援を目指す。

今回の紹介は、キノコ生産で有名な「㈱雪国まいたけ(新潟県南魚沼市)」のバングラディシュとの間でのもやしビジネスの話だ。「雪国まいたけ」は自社で生産している「もやし」の種(緑豆)の大半を中国から輸入しているが、レアメタルの件もあり、仕入れ先を分散するためにバングラディシュを訪れた(2010年)。貧困層に無担保で少額融資することで有名な仕組みにも興味がった。そこで、グラミン銀行の創始者で、ノーベル平和賞受賞者のムハメド・ユヌスさんと対面し、その後押しを受け、事業化が一気に進んだ。

その事業化というのは、グラミングループとの合弁会社を作り、日本からは緑豆の栽培技術を、グラミンは農家指導や融資のノウハウを提供し、バングラディシュでの緑豆の生産に取り組むこと。今までは仲買人に買いたたかれ貧困に甘んじていた人たちからこれまでの10倍程度の価格で買い取る(肥料や農薬など決められた栽培方法を守った緑豆)。当初(2011年)は100人ほどで始まった栽培が、2013年には8000人が参加し、中国産より安く抑えられていると言う。

こうした活動は「BOPビジネス」と呼ばれ、欧米を中心に広がってきた。途上国の働き手を「安い労働力」と見るのではなく、労働環境を整えて正当な対価を支払い、企業の利益追求と現地の生活向上の両立を目指す取り組み。

「ユニクロ」もグラミングループと合弁会社を設立し、服の生産や販売事業を始めている。いち早く2006年に設立されたマザーハウス(山口絵理子社長)もバッグなどをバングラディシュで生産(幾多の困難を乗り越えて)し、今では日本や台湾に15店舗を構え年間5万個を販売していると言う(山口社長は、いろんなマスコミに取り上げられ本も出版されている)。ユニリーバ(インド:小袋に分けた洗剤、シャンプーで農村女性の自立支援)、住友化学(アフリカでマラリア予防の殺虫剤を練りこんだ蚊帳を供給)、ヤマハ発動機(アフリカ:農業用ポンプを使った農法を普及)など各企業でもBOPビジネスが始まっている。日本でも経済産業省が「BOPビジネス支援センターを2010年に設立し、後押しを始めたそうだ。

世界に目を向け、世界に貢献する事業としてBOPビジネスの成功を祈りたい。

自責文化を吹かせろ!

以前も「全員経営」に関して記事を書いた(http://jasipa.jp/blog-entry/7685)が、その中で「リーダーは“自責”の文化を吹かせろ」(PHP Business Review松下政経塾2012.7・8号)という新将命氏の記事を紹介した。「全員経営」のためにも「自責の企業文化を作る」ことの必要性を説いている。全員経営とは、社員全員が自分が責任を取ろうとする態度であり、社内にそのような習慣が定着していることであると新氏は言う。さらに「会社の中に吹く風を「社風」という。社風が社内に定着すると、そこに企業文化が生まれる」とも。一人の人間が自責の風を吹かせ、3人、4人が真似するようになるとソヨソヨと自責の風が吹き始める。20人、30人になると、ザワザワと音が高まる。50人、100人になるとゴウゴウといううねりを立てて自責の風が吹き巡る。

論語でも、自責の文化を言う言葉があった。「致知2013.6号」に連載中の「子供に語り継ぎたい論語の言葉」(安岡正篤師の令孫、安岡定子氏著)より。

君子は諸(これ)を己に求む、
小人(しょうじん)は諸を人に求む

「諸を己に求む」とは何事も自分の責任で行動したりすること、「諸を人に求む」とは何か失敗した時に言い訳をしたり人に責任を押し付けたりすること。安岡氏が言うには、小さなお子さんでも本能的に善悪の判断が出来るのは、人間は生まれつき正しい心、清い心を持っているから。「失敗したり、友達との約束を守れなかっときどういう気持ちになる?」と問いかけ「まずい」「あんなこと言わなかったらよかった」と自分を顧みることが出来る。この素直な感情が湧きあがったあと、どうするかがポイント。間違いを反省してきちんと友達に謝れるか、それとも誰かのせいにして誤魔化してしまうのか?誤魔化すといつまでも後ろめたい気持ちを引きづる。寺子屋で子供たち相手にこんな教育をされている。

論語には、似た章句は多い。

過ちて改めざる、これを過ちという

過てば則ち改むるに憚ること勿れ

このことを噛みしめ、会社でも、失敗した人を責めるのではなく、「折角失敗してくれた」教訓を、みんなが自責の念を持って、みんなで反省し教訓とすることが出来れば、強い会社文化が作れるのではなかろうか。