昔の絆を思い出し、深める日でした

今日は、昨年末に当ブログで紹介(http://jasipa.jp/blog-entry/8342)した、「第57回現代書道二十人展」(1月2日~8日)に行ってきた(御徒町の松坂屋上野店)。開店直後で、そんなに人はいないだろうと思って行ったところ、入り口は既に人だかり。平日のこんな時間にこれだけ多くの人が来ているのにビックリ!友達黒田賢一君とは残念ながら会えなかったが、作品の横に写真が飾られており、40年近くあっていないが、まったく昔の面影そのままだった。懐かしく、写真と作品の前でじっと見つめる私がいた。他の方のかな文字と比較しながら見たが、彼が言うまさに「男性的なカナ文字」であることが明白に理解できた。出口を出たら、墨硯筆紙販売会が催されており、ここも人手で一杯。書道を趣味にされる方の多さを改めて知ることが出来た。

その足で、新日鉄代々木倶楽部へ。12時から昔の仲間(と言っても私よりずっと先輩の方々で、上は80歳の方も)6人で新年会。私が幹事役をやったが、集まった方々のキーワードは「室蘭」「釜石」「日鉄日立」で、私はかろうじて「日鉄日立(1年だけ在籍)」で参加資格を得た?皆さん、ほんとに久しぶりの邂逅で、話が弾むわ、弾むわ、あっという間に3時間近くたってしまった。「お前のお蔭で○○に飛ばされた」と内幕をばらしたり、昔の仲間の消息の確認をしたり・・・。これからもこんな会を是非にと、皆さんから一杯感謝の声を頂いた。70歳、80歳になると、こんな邂逅が皆さんの心に火をつけ、皆さんの「生涯現役」のエネルギーになって頂ければと期待しつつ、これからも幹事役を買って出ることにしている。年賀状で「一度飲みたいな」とコメントして頂いている先輩、同輩、後輩にも声をかけながら。

12日は、高校同級生が結婚式で上京してくる。例のT社の社長らと集まることにしている。

昔の絆を温めあい、深める会は、私にとっても生きる力、生きる元気を生み出す源だ。

「幸せの創造」をビジネスの使命として経営する会社

長野県伊那市に、寒天商材でシェア約80%を誇る企業がある。伊那食品工業だ。従業員400数十名の企業で、年間1万通ものファンレターが届き、新卒の就職希望者は毎年2000名を超えると言う。寒天製造と言う成熟産業にありながら、新技術を開発し、新市場を開拓し続け、48年にわたり増収増益を続けている奇跡に近い会社だ。(「BEソーシャル!社員と顧客に愛される5つのシフト(斉藤徹著、日本経済新聞社)」より)

早速ホームページを調べてみた。堀越会長の挨拶に「”社員1人ひとりのハピネス(幸)の総和こそ、企業価値であると確信する今日この頃です。」とある。企業理念は5ページにわてって、二宮尊徳の考え方なども含めて詳しく書かれている。社是は「いい会社をつくりましょう~たくましく、そしてやさしく」。続いて「いい会社」とはとの説明文がある。

単に経営上の数字が良いというだけでなく、会社をとりまくすべての人々が、日常会話の中で 「 いい会社だね 」 と言ってくださるような会社の事です。「 いい会社 」 は自分たちを含め、すべての人々をハッピーにします。そこに 「 いい会社 」 を作る真の意味があるのです。そして二宮尊徳の言葉を紹介している。

道徳なき経済は犯罪であり、経済なき道徳は寝言である

そして「凡事継続」のタイトルで

  • ■当社の一日は毎朝の庭掃除から始まります。
  • ■その前の通勤時は、道路を右折して会社には入ってこないようにしています。会社の前の道は片側 1車線の道路で、右折で待っていると、後続車が詰まってしまい、渋滞の元になってしまうからです。 そのため、一度通り過ぎてから、大廻して左折で入るよう心がけています。また、たとえばスーパーの駐車場に車を止めるときはなるべく離れたところに止めるようにしています。そうすれば、近い場所には妊婦やお年寄りの方の駐車スペースができるのです。

とあります。

カンブリア宮殿やクローズアップ現代などテレビ番組や、各種新聞、ラジオなどにも頻繁に取り上げられ、見学者もひっきりなしだと言う。

斉藤徹氏は、「ソーシャルメディアの時代」に生き残るのは、社員にも、顧客にも、あらゆる生活者に共感と信頼を持たれる企業のみだろうと言う。昨年フェースブックのユーザ数が10億人を超え、利用者一人あたりの投稿量は年2倍のペースで増加している。そして生活者のオープンな投稿が社会を、企業を透明にする源になり、霧が晴れるように開かれていくと予言する。考えさせられるテーマだ。

営業に魔法の杖はない

標記タイトルの記事が「致知2013.2号」に掲載されている。副題は「伝説のセールスマンへの道」で、日本一のBMWを売った(約2400台)飯尾昭夫氏へのインタビュー記事だ。飯尾氏は「なぜ、私はBMWを3日に1台売ることができたのか」(ダイヤモンド社2012.3)の本も出版されている。

大学を出てすぐ丸紅モータースに入社。同期16人の中でただ一人7か月目でやっと1台売れた屈辱を味わった飯尾氏。その後は新人賞をとり2年目にはトップ営業マンになっていた。10年後にBMWジャパンから誘いを受け転職。年間100台以上を売り上げトップセールスになり、今は営業マンの指導に当たられている。飯尾氏の言葉を紹介する。

結果を出す人、出せない人

売れない営業マンは「車が欲しい」「買い換えたい」など、売上に直結する事にはすっ飛んでいくが、それ以外の要望については優先順位を一番下にしている。一方売れる営業マンは些細なことや、煩わしいことでも、お客様の要望にすぐ応える。即やる。最初は労だけ残って、益はないんですけど、それが積み重なってお客様から評価を頂ける。「あの時、ちゃんとやってくれたから、あいつから買おう」と。お客様から選ばれる営業マンにならなければ物は売れないんです。

「売れない自分」こそ自分の原点

トップセールスを競っている人ほど、入社時にゼロセールスのつらい経験をしている人が多かった。実際、入社してすぐ売れた同期たちは2年目の春過ぎからどんどん辞めていき、結局残ったのは16人中たったの4人でした。苦労を乗り越えた先に喜びがある。この「売れない自分」は私の営業人生の原点です。7カ月のゼロセールスを経験したことで、一人一人のお客様の大切さ、本気で仕事に取り組むことの大切さを学ぶことが出来ました。

売ろうとしたら売れない

お客様がお話しすることをともかく一生懸命聴きました。お客様はみんな凄い人だと思える気持ちがあるので、売ることよりも目の前のお客様に興味があったんです。ですから、お客様と2時間話して買っていただけなくてもそれでいいと思っていました。そこは私にとって一番大事なところで、接客は売ろうとして売れるものではなく、無心になった時に売れるものだと気付いたのです。(中略)まずお客様が時間を作って下さったことに対して感謝の気持ちを伝え、とにかくお客様といろんな話をしながら自由時間を楽しむ。こちらが余裕を持っていると、会話の中でお客様が先に本音を言ってくれるんですね。本音が聴けた時に初めてこちらは動けるわけなので、お客様から「この車はどんな感じですか」と聞かれるまで、自分から商品の説明はしませんでした。

人間として一級品になる

なにがあっても自分の責任なのです。そういう意味では新渡戸稲造の「武士道」などは非常に精神的な支えとなりました。(中略)謙虚な自分をいつも見つめていないといい仕事はできません。人間はちょっといいことがあったり、成功すると傲慢になってしまうんですが、そうではないと自分で自分を戒める気持ちがないと、その先の成功はないと思いますね。営業にはこうやれば絶対に売れるという「魔法の杖」はありません。すべては自分の努力次第です。ある人に「人間は一級品にならないといけない」と言われたことがありますが、売り上げトップだけではなく、人間として一級品にならなければと感じています。

他にも、常に危機感の中に自分を置くことも重要だと言われている。非常に分かりやすく、誰もが納得できる話と思えるが、ノルマを持っていると、ついつい「売ろう、売ろう」と言う気が先走り、それがお客様を遠ざけていることに気付かないことが往々にしてあるのではないだろうか。これまでにも、トップセールスの方の話を紹介してきた(http://blog.jolls.jp/jasipa/nsd/category/%E5%96%B6%E6%A5%AD%E3%83%8E%E3%82%A6%E3%83%8F%E3%82%A6)が、ぜひとも参考にしながら研鑽してほしい。