「経営者サロン2013」カテゴリーアーカイブ

第16回JASIPA経営者サロン実施(25日)

今回は、恒例の第一部JASIPA理事のお話を頂くことが出来ず、私のほうでテーマを決めて意見交換することにした。テーマは「“燃える集団”にするためのリーダーの役割」。最近のJASIPA「社長ブログ」にサイバーエージェント(http://jasipa.jp/blog-entry/8859)やDeNA(http://jasipa.jp/blog-entry/8832)、アチーブメント(http://jasipa.jp/blog-entry/8888)を紹介した。いずれも、社員のモチベーションUPに向けて、社長自ら強い志と熱意で、企業理念を社員に浸透させ、人材育成にも率先して取り組む企業だ。‘おもてなし’をコンセプトにホテルやウェディングサービスをしている「Plan・Do・See」も「働き甲斐のある会社」で、グーグル、マイクロソフトに続いて3位にノミネートされる企業だ。野田代表の「もし一緒に働くことになったら、必ず幸せになる。僕が保証する。(ホームページより)」との自信に満ちた言葉には驚く。

「目標に向かって社員が燃えあがる」ことを理想に掲げる経営者は多いと思う。しかし、どうやったらいいのか、半ばあきらめている経営者も多いのではなかろうか。是非とも諦めずに、“燃える集団”にして欲しいとの思いで、いろんな名経営者や、有識者の示唆する考え方を提示するとともに、より身近なものとして受け止めてもらえるよう(恥ずかしながら)私のサラリーマン生活を顧みながら、恩師、上司などの教えや、私の部下に対する接し方などを紹介した。

まず「西郷南洲遺訓」に「功ある者に禄を与え、徳ある者には地位を与えよ」とあるが、とかく「功あるものに地位を与え」部下との関係が上手くいかないケースも多いという、相原孝夫氏の「会社人生は“評判”で決まる」(http://jasipa.jp/blog-entry/7585)を紹介。さらに、経営者の多くが参考にすると言う「リーダーの役割10か条(稲盛和夫著、「人生を活かす」より)」、荻生徂徠の「人を育てる徂徠訓」(http://jasipa.jp/blog-entry/7913)、そして、私が良く使わせてもらっている本田宗一郎氏の言葉(http://jasipa.jp/blog-entry/6290)と呂新吾の「精神爽奮」(http://jasipa.jp/blog-entry/6227)を理想の職場と言う意味で紹介した。

今回のテーマに関して、後半は積極的な意見交換の場となった。文化・風土の違いのあるたとえば中国人に対する接し方や、部下の役員に任せていたらその部下が自信を無くしてしまった事例など、いろんな悩みをぶつけあいながら、自分自身を振り返る場となったのではないかと思う。参加者の皆さん、お疲れ様でした。

次回は、9月2日(月)杉本理事による「経営に活かす公的補助金獲得の極意」です。実際に公的補助金を会社の発展に積極的に活かされている杉本理事のノウハウは大いに参考になるものと思います。ぜひ多くの方のご参加をお待ちしています。

第15回JASIPA経営者サロン実施(27日)

事前にご案内(http://jasipa.jp/blog-entry/8824)しましたが、今回は初めて外部講師を招いてのサロンでした。「今ある”人財”を活かそう!!~ポジティブ心理学をビジネスに利用する~」というテーマで、NPO法人ワーク&ライフ・デザイン研究所代表理事 落合美由紀様にお願いしました。落合様は花王、ロータス、IBM各社のSEとして活躍されたが、企業の宿命とも言える「早期戦力化」のための育成が主体になり、「長期視点の人材育成」が出来ないことに限界を感じ、NPO法人を昨年12月に設立された。同じころ「ポジティブサイコロジー研修スクール」に出会ったことも大きなきっかけになったと言われる。「100歳まで現役ワーカー(生涯現役)」の信念も起業を後押ししたそうだ。二部では、講演補佐として来られた中川さんと共に参加者全員(12名)と活発な意見交換があった。

第一部の講演では、ポジティブ心理学の効用について縷々説明があった。1998年米国の心理学者マーティン・セリグマン教授が提唱した新しい心理学(http://www.youtube.com/watch?v=PDIPdI_OEEk)で、精神病疾患を持つ人ではなく、一般の人のモチベーションを挙げる研究だそうだ。最初に参加者にちょっとしたワークを課された。

「最近の出来事で、“良かったこと”、“感謝していること”、“楽しかった事”を思い出し書き出す。そして、3つの良いことについて二人ペアで話し合う。その際。上記3つの事をいろいろ思い出せるよう、批判や否定をせず質問をする。

良いことに焦点を当てた会話は、皆さんを楽しくさせ、笑いも出たり、コミュニケーションが弾んでいた。講師曰く「人間関係を良くするためのコミュニケーション力をつける一つの方法として効果が高い」と。参加者も実感できたと思う。

ある保険会社の採用で、意欲や動機をテストするASQテストを実施し、楽観度の高い人を採用した結果、個人向けマーケットシェアを飛躍的に伸ばしたとの事例があるそうだ。ポジティブな考え方をしている人は、多少能力が低くても、研修やOJTを通じて能力を挙げ、成果を出すことが出来る。

ポジティブ心理学は、強みにフォーカスする。ドラッガーの言う「人も組織も成長するには弱みの克服ではなく強みの強化だ」の考え方と一致する。知識労働者の生産性の低さが問題にされているが、人の内発的動機のきっかけを与えるポジティブ心理学は使いようによっては生産性UPに寄与できるのではなかろうか。

二部の意見交換会では、ポジティブ心理学に対する関心を惹起したのか、落合氏に対する質問攻めになった。落合氏が、ある大学からの依頼で、学生を相手にポジティブ心理学のコンサルを実施された。3日間のコースだったが、最初依頼した教授も「受講しても単位ももらえず、3日間どの程度の学生が最後まで残るか心配だ」と言われたが、受講した17名全員が最後までついてきてくれたそうだ。まさに3日間コースの価値を体感できたのだろう。

あっという間の2時間だったが、参加者は一様にポジティブ心理学に興味津々。JASIPA事務所で会員企業から希望者を募り、研修コースを設けてはとの提案もあった。

落合さん、中川さん、ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

JASIPA経営者サロン 第15回へ是非ご参加ください

JASIPA会員の皆様、今回は初めて外部専門講師を招いての経営者向けサロンです。テーマもIT業界の悩みの種でもあるメンタルヘルス系の「ポジティブ心理学」のお話です。経営者の皆さんの最大の関心事項と思います。講演して頂くのは、花王、ロータス、IBMなどの企業体験を経ながら、企業での人材育成の限界を感じ、「長期視点の人材育成」をするために自らNPO法人(ワーク&ライフ・デザイン研究所)を設立し、活躍されている落合氏です。

私も以前から「ポジティブな考え方」の効用については興味があり、関連記事をブログにアップしてきました。「ポジティブ心理学とは(日経)」(http://jasipa.jp/blog-entry/8442)、「仕事も人生も充実させるポイント」(http://blog.jolls.jp/jasipa/nsd/date/2011/11/22)、「“苦難は人生の肥やし”その生命力のすごさ」(http://blog.jolls.jp/jasipa/nsd/date/2011/12/10)などです。「ポジティブな考え方」がいいのは分かっているが、どうすれば、ネガティブ思考になりがちな人たちをポジティブ思考に変えるか、具体的なアプローチ方法はあるのか?実際に中央大学の就職直前の学生の指導に当たれら、その効果を実感されている落合氏の実体験とその方法論に、私自身も非常に興味深いものがあり、当日を楽しみにしています。JASIPA会員企業の皆様のご参加をお待ちしています。

日時:2013年6月27日(木) 19時00分~21時00分
場所:JASIPA事務局
住所:千代田区飯田橋 2-9-6 東西館ビル本館 3F 34号室
会費:2,000円(軽食費)
<内容>
第1部(19時00分~20時00分)
講師:NPO法人 ワーク&ライフ・デザイン研究所
代表理事 落合 美由紀 様
テーマ「今ある”人財”を活かそう!!
     ~ポジティブ心理学をビジネスに利用する~」

第2部(20時10分~21時00分)
ディスカッション
テーマ「今ある“人財”を最高に輝かせる」ためのアプローチ方法について意見交換する。

参加を希望される方は、6月24日(月)までにBSC林社長(JASIPA研修委員長)宛てに連絡ください。連絡先:hayashi@bsc-ltd.com

FBにも案内は掲載されています。