ポルトガル旅行~その3~シントラ・ロカ岬


ポルトガル旅行~その3~シントラ・ロカ岬
リスボンから北西へ30km強の大西洋に面した世界遺産の街シントラと、ユーラシア大陸最西端のロカ岬に行った。

まずは、詩人バイロンが「この世のエデン」と称えたリスボン近郊の世界遺産の街シントラ。アンデルセンもお気に入りで滞在していたそうだ。そこに王家の夏の離宮として13世紀からディニス王、ジョアン1世、マヌエル1世などが改修しながら利用してきたため、ゴシック、マヌエル、ルネサンス様式の混在する建物となっている。内部に入るとまずは”白鳥の間“で、ジョアン1世が英国に嫁いだ娘の幸福を願って造らせたもの。宮廷舞踏会場として使用された大広間で、天井には、夫婦円満の象徴白鳥が27羽すべて異なるポーズで描かれている。

”カササギの間“はジョアン1世の浮気の言い訳の間で、天井にはおしゃべりなカササギと言い訳の言葉を書かせたと言ういわくつきの間だそうだ。壁には”アズレージョ“がびっしり。

寝室にもアズレージョが一杯。大航海時代のガレー船の舟底が天井になっている”ガレー船の間“。

宮殿で最も豪華な”紋章の間“。天井部分に描かれているのは、16世紀の王侯貴族の紋章。その功績を称えられたヴァスコ・ダ・ガマの紋章もある。壁一面にアズレージョが。

”中国の間“には日本由来の屏風が飾られている。天正遣欧使節団も訪れた礼拝堂。

キッチンも。キッチンの天井に空いた丸い穴は、この宮殿のシンボルの煙突の穴だ。

沐浴の部屋にもアズレージョが一杯。

中庭からはシントラ山の頂上に、800年から900年にムーア人によって作られた城の跡が見える。その近くには外観がすばらしい19世紀の建物ペーナ宮殿もあるらしい。

次に行ったのはシントラから18kmほどのロカ岬。ユーラシア大陸最西端の大西洋に面した岬だ。途中、エニシダやカタバミの花で、山一杯が黄色に染められている。

ロカ岬に立つモニュメントには、ポルトガル最大の詩人と言われ、ジェロニモス修道院に棺も飾られているカモンイス(1524?~1580)の詠んだ「ここに地終わり、海始まる」の詩が刻まれている。灯台と高さ140mの断崖も見ものだ。松葉ボタンの変種シュラオンの花が咲いていた。


次回は、トマールとコインブラ大学で有名な12世紀の首都コインブラを訪れる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です