南ドイツ旅行~その6~


いよいよドイツ観光最終日だ。今日はロマンティック街道の起点ヴュルツブルクへ行き、最後はフランクフルト観光をしたあと、フランクフルト・マイン空港を夜9時に日本に向けて飛び発つ。

ヴュルツブルクはシーボルトやレントゲンが生れた町で、今は大津市と姉妹都市。ここで有名なのは、”レジデンツ“。ヴュルツブルクの領主司教の宮殿として18世紀に建てられたもので、1982年にユネスコの世界遺産に登録された。内部の見学は日本人のガイドが案内してくれた。最初に見た「階段の間」の天井(柱のない吹き抜け)のフレスコ画は圧巻だった。イタリアの画家ティエポロの描いた677㎡の天井一面のフラスコ画は、ヨーロッパ大陸を中心に右にアジア大陸、左にアフリカ、後方にアメリカ大陸で、各大陸の特徴を描いている(ヨーロッパが文化の中心でアメリカは人食い人種の国のように)。次の間が”白の間“で、彫刻家アントニオ・ボッシによる漆喰彫刻が施されている。ベネチアングラスのシャンデリアが豪奢な”皇帝の間“、”謁見の間“”鏡の間“と続く。レジデンツ広場にはフランコニアの像を頂く噴水がある。フランコニアはヴュルツブルクのあるフランケン地方の守護神だそうです。 フランコニアの噴水の周りにはヴュルツブルクゆかりの三人の芸術家の像がある。レジデンツの横にあるホーフ庭園もすばらしい(庭園と共に世界遺産)。レジデンツ広場から、山上にあるマリエンベルク要塞を臨むことが出来る。この要塞は紀元前後のケルト人の時代からあると言われ、17世紀の宗教戦争ではスウェーデン軍のグスタフアドルフ2世に占領されたこともある。

アルテマイン橋に向けて街を歩く。まずキリアン大聖堂が見えてくる。聖キリアンはフランケン地方にキリスト教をもたらしたアイルランドの聖人だったが、ヴュルツブルクに来て3年で部下と共に暗殺され、遺体が埋葬されたところに建てられたのが、現在のノイミュンスター教会だ。

ドイツで最も重要な図書館(右)やアダムとイヴの像が飾られているマリエンチャペル(左)、元貴族の館で13世紀に造られた現在の市役所を通って、17世紀に造られたマイン川にかかるアルテマイン橋に着いた。この橋をマリア・テレジアが120台の馬車で渡ることになり、急遽作られた聖キリアンや守護神フランコニアなど12の像が立つ。この橋から見たマリエンベルク要塞だ。要塞の周辺にはぶどう畑が広がっている。

ヴュルツブルクで昼食を取った後、フランクフルトに戻る。マイン川の向こうにフランクフルトのランドマーク、聖バルトロメウス大聖堂が見える。レーマー広場に行った。レーマー広場からも大聖堂が臨める。広場には華麗な木組の建物が立ち並ぶ。もう一方には切妻屋根を持つ3つのゴシック様式の市庁舎がある。街のシンボル的存在で、真ん中がレーマーと呼ばれる。ここは神聖ローマ帝国皇帝の戴冠式後の祝宴が行われた場所(戴冠式は大聖堂で挙行)だ。自由時間をスーパーで買い物をしたりして過ごした後、フランクフルトマイン空港へ。ほんとに天候に恵まれた旅行だった(温度も20度前後)。

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