「日本でいちばん大切にしたい会社」著者講演会


1月30日アルカディア市ヶ谷でNN構想首都圏地域会 LLP、東京経営塾共催の講演会が開かれた。ベストセラーになった「日本でいちばん大切にしたい会社」シリーズの著者坂本光司法政大学大学院教授の話が勉強になった。一度聞きたいと思っていたら、JASIPA定期交流会(23日)で東京経営塾の田中渉代表取締役にお会いし、たまたま坂本氏の講演があることを教えて頂き、招待して頂き喜んでお邪魔させて頂いた。主催者が開催しておられる「後継者育成塾」の第3回目開設記念大会だった。

坂本教授は、研究室の学生などと、全国の企業調査をされ、これまで7000社に及ぶ企業を訪問調査されていると言う。その成果を学生と一緒に本として出版されている。年に3冊以上は出されている。今年も「なぜ、この会社には人材が殺到するのか(仮名)」(2月下旬)、「さらば下請け企業(仮名)」(4月)、日本でいちばん大切にした会社№4」(6月)、「さらば、価格競争(仮名)」(6月)の出版予定が有るそうだ。3人採用なのに1万人の応募があったり、50数人の会社なのに6割以上が東大院出身の会社などもある。万年筆やメガネ製造販売会社で、高価と思われる商品を扱っているが、ファンが多く利益を継続的に(何十年も)挙げている企業も地方含めて数多くある。坂本教授曰く、「好況・不況に関わらず元気な会社」、「好況時はいいが不況になると利益が出ない会社」、「好況でも不況でも利益が出ない会社」を比率で表すと、以前は2:6:2だったが、最近は2:2:6の比率に変わってきていると言う。最初の2割の元気な会社は、なかなか表には出てこない。農業界でも農協に入っていない会社が元気で、このような人たちは行政に物申すパワーも、必要性もなく、政治に反映されるのは最後の6割の意見(TPPが典型的)が多いと言われる。坂本教授は最初の2割の企業を本や講演会で紹介することによって、他の企業の活性化、ひいては日本の底上げにつなげたいとの思いを持たれている。

総じて、元気のない会社は言い訳が多い。景気・業種・規模・ロケーションなどを言い訳に使うが、その反証事例は数多くあるとして具体的な事例を挙げて説明される。東北の木材会社ではごみ箱が5000~10000円で売れている。豊岡(兵庫)のハンガーメーカーでは1個最低3000円で経営している。元気な会社の共通項として、下記のようなことを挙げられる。

  • 1.正しい経営・人本経営:人を大切にする経営、目の前にいるお客を幸せにする経営
  • 2.非価格競争経営:社員のしつけを大切にする、下請けを大事にする、障害者を大事にする、エコに配慮する・・・。メーカーズシャツ鎌倉、豊橋のスーパー、羽村市のスーパー福島屋・・・。
  • 3.製販一体経営:農業は、自給率が危険領域だから未来のある産業。青森の無農薬リンゴで有名な木村氏は1個250円のリンゴが瞬く間に売り切れる。千葉県香取市の農家では、月4000万円輸出。いずれも農協とは独立。

以下、感動経営、業種分類不可能経営、製販一体経営、社会貢献経営、人財重視経営などを挙げられるが、詳細は坂本教授の本を一度読んで欲しい。「この会社に学べ」といくつかの企業の紹介があったが、香川県さぬき市のシューズメーカー徳武産業、札幌の富士メガネや、当ブログでも紹介した伊奈食品http://jasipa.jp/blog-entry/8368、長野中央タクシーhttp://jasipa.jp/blog-entry/6343、でんかのヤマグチhttp://blog.jolls.jp/jasipa/nsd/date/2012/2/22も出された。坂本教授のお話は、理論先行ではなく、実際に訪問されて調査された実績がベースになっているので、迫力もあり、経営者にとっても非常に参考になる話だ。

「「日本でいちばん大切にしたい会社」著者講演会」への4件のフィードバック

  1. はじめまして。2月4日にNHKのラジオで坂本教授のインタビューを聞き電流が走りました。今現在千葉の九十九里町にある(株)森井設備工業に経営をサポートしています。諸問題多々有りますが、社員が幸せになれば会社も大きくなり存続することを知りました。良い会社700社から1部の紹介の中で感動しました。情けは人のためにならずは、そのものと思いました。

  2. コメントありがとうございます。私の今支援させていただいているNPO法人JASIPAは中小のITベンダー経営者の集まりです。松下さん、本田さん、稲盛さんなど名経営者の基本も社員第一だと思います。7000社の経営を実地に調査された坂本教授の話「社員を大切にする会社こそ成長する」は事実だと信じています。ここからすべての事業は始まるのだと思っています。佐藤さんも頑張ってください。

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