ヴァチカン美術館は、ヴァチカン市国にあり、歴代ローマ教皇の収集品を収蔵展示する世界最大級の美術館だ。24の美術館と博物館、1400の部屋、大小の礼拝堂、図書館からなり、ゆっくり見て回るには1週間は必要と言われる。「地図の間」には、イタリア半島の地図が壁一面に描かれ、天井には見事なフレスコ画が見られる。「ラファエロの間」は人気の間で、5つの間に分かれている。「タペストリーの間」も見どころが多い。
ローマ法王を選出する「コンクラーベ」が開かれる「システィーナ礼拝堂」もヴァチカン美術館群の中の一つだ。システィーナ礼拝堂は写真禁止なので、中庭で説明を受けた際の展示品を提示しておく。最初の写真は、天井一杯に描かれたミケランジェロの「最後の審判」、あと2枚は壁に描かれたもの。モーセやイエスの生涯の物語で装飾されている。ボッティチェリやラファエロも制作に加わっている。
最後に、ホテルの近くにあったイタリア4大大聖堂の一つと言われる「サンタ・マリア・マッジョーレ教会」に行った。どこも謂れが古く、この教会も「成り立ちが面白くて、教皇リベリウスが356年に「雪の降る地に教会を建てよ」という聖母マリアのお告げを受け、その時に雪が降っていたこの場所に建てたのがこの聖堂」とか。身廊の柱は古代ローマの神殿から運ばれてきたものとか。
8泊10日のイタリア旅行だったが、今回のツアーの添乗員(阪急交通社鎌田浩史氏)の歴史、食事などに関する博識には感心した。ツアーの際の説明はもちろんの事、バスの移動の際も2~3時間しゃべりっぱなしで歴史の話などを興味深く話してくれる。普通は移動の際は眠るのだが、ついつい話に耳を傾ける。ツアーも添乗員次第で旅行の面白みが増す。(彼のホームページにも各ツアーの写真が掲載されている。http://kamatahiroshi.com/photo)もう一つ、やはりイタリアは気を許すと怖い町だ。観光地には必ず、紙コップをもったものもらい、押し付け販売のアフリカ人、スリらしきものなどが多数いる。我々のツアー仲間でも、靴屋で靴をためし履きしている時に、パスポートなどを盗まれた人が居た。日本大使館に行くと、バイクでバッグを奪おうとされて、顔や腕をすりむいている若い女性もいたそうだ。日常茶飯事の事だと言う。今後イタリアに行かれる際は、最新の注意を払ってほしい。