バレーボール真鍋ジャパンお見事!


女子バレーボールが28年ぶりのメダル獲得!それもライバル韓国に完勝しての銅メダル。サッカー男子が韓国に完敗して悔しい思いをしたその日の夜(日本時間)だから余計に感動をもらった。今朝の朝日新聞1面には、「真鍋流データ主義結実」との見出しが躍っている。新日鉄堺の全盛期、中村祐造、田中幹保氏らと共に活躍していた真鍋氏だけに新日鉄出身の私としても格別の喜びだった。監督になって4年近く、2010年の世界選手権でも32年ぶりにメダルを獲得し、今回また、28年ぶりにオリンピックのメダル獲得だ。

「致知2011.9号」の真鍋監督へのインタビュー記事を読み返した。「精密力へのこだわりがメダル獲得をもたらした」とのタイトルだ。2008年希望して監督に就任後、2010年世界選手権3位以内、2011年W杯でオリンピック出場権獲得、最終目標は2012年オリンピックメダル獲得との目標を策定(W杯では五輪出場権獲得とはいかなかったが)。まずは、「世界を知る」をテーマにロシアやアメリカなど強国の戦術などをビデオなどで徹底的に分析。その後、日本の特質を活かしたオリジナル戦術を策定。背が高く身体的能力が高いと言う個の技術を追いかけるのではなく、「和」「器用さ」「緻密さ」という日本人の特性を活かして「サーブレシーブ」「サーブ」「ディグ(スパイクレシーブ)」「失点の少なさ」の四つのジャンルで世界一になるのを目標に掲げた。そして究極は、スタッフを加えたチームの総合力で世界に勝つ!今回の韓国戦を見ると、まさにこの目標が実践できていたのではないだろうか。

真鍋監督はさらに言う。「監督の思いが一方通行になっているチームは勝てない」と。そして「反対に選手が自分達の問題点を自分たちで考えて分析し、スタッフと同じくして試合をしているチームは強い」と。監督が試合中、IPADを持ちながらデータ分析をしている姿はおなじみになったが、試合後もスタッフが入力した各選手ごとのデータを見て選手は勉強し、反省しているそうだ。それまでは、データを見に来る選手はほんの数人だったのが、今では全員必死に見ているそうだ。

チームワークで言えば、試合後のインタビューで選手がスタッフに対する感謝の言葉を口にしていた。さらに背番号13番のユニフォームを迫田選手が着て戦ったというのが、噂になっている。コートには12人しか入れないが、補欠としてもう一人がスタンバイしているそうだ。今回は石田瑞穂選手だったとか。世界選手権では濱口華菜里選手が補欠だったそうだが、腐るどころか、練習には早く来てムードを盛り上げて、雑用で走り回って・・・。この時も竹下選手は銅メダル獲得後、直ぐに濱口選手に駆けより抱き合っていたそうだ。「出られなかった選手がいるから、その選手の分まで頑張りました」と竹下選手は語ったとか。これが本物のチームワークというもの。

敵を知り、自分を知り、その上で自分の強みを活かした戦術をとる。そして明確な目標を持って、行動に移していく。日本女子バレーも日本の誇りと言える。

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