9月末から10月初めにかけて、フィンランド(ヘルシンキ)、エストニア(タリン)、サンクトペテルブルグ&モスクワ(ロシア)を訪問した。ヘルシンキ、タリン、サンクトペテルルグは、フィンランド湾に面した都市で歴史的につながりが深い。日本航空直行便でヘルシンキまで行き(10時間弱)、翌日、85km先のエストニアの首都タリンまでフェリーでの日帰りを楽しんだ。初めて知ったがタリンは、日露戦争で戦ったバルチック艦隊が日本に向けて出港した港だそうだ。17世紀前半まで世界で最も高い建造物だった聖オラフ教会を中心としたかわいらしい街並みが有名だ。
翌日はヘルシンキを半日観光し、午後、特急列車「アレグロ」で国境超えの列車の旅でサンクトペテルブルグへ。ヘルシンキは19世紀初めにロシアのアレクサンドル1世がスウェーデンの影響を弱くするためにサンクトペテルブルグに近いヘルシンキを首都とした。その後、19世紀半ばにドイツの建築家エンゲルが設計した御影石が敷き詰められた元老院広場を囲む、大聖堂、ヘルシンキ大学、国会議事堂が建設され、今では市民の憩いの場としてヘルシンキのシンボル的場所となっている。
サンクトペテルブルグはロシア帝国時代(1721-1917)の首都で、ソビエト連邦時代(1924 91年)はレニングラードと呼ばれた街だ。まさにロマノフ朝時代(1613年 – 1917年)のピョートル大帝(1682年 – 1725年)によって1703年にヨーロッパ風に築かれた人工都市だ。エルミタージュ美術館をはじめ、周辺には“琥珀の間”で有名なエカテリーナ宮殿、噴水で有名なピョートル大帝夏の宮殿などのある見所一杯のネヴァ川河口の美しい街だ。
最後は、ロシアの首都モスクワだ。サンクトペテルブルグから飛行機で1時間強で着く。交通渋滞が激しく、政府の要人がクレムリンなどに行く際、道路を封鎖することもしばしばで渋滞をより激しくしているそうだ。モスクワの観光スポットはやはり政治の中心クレムリンと赤い広場だ。
今が紅葉のピークで、行く先々で黄葉主体の少し赤みがかった紅葉が見られた。ヘルシンキでホテルの前のビルが真っ赤な蔦で覆われているのが特に印象的だった。
6泊8日の旅だったが、懸念していた食事も期待以上に良く、雨にも降られず気持ちよく廻れた旅だった。エルミタージュ美術館が目的だったが、行く先々見所が多く、飽きずに楽しめた旅でもあった。続いて、今回の旅行を日ごとに追いながら、報告することにしたい。