今日(10.23)の日経ビジネスオンラインメールに『「プロじゃなかった・・・」リストラで運転手になったミドルの重い一言(http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20121019/238300/?mlp)』(by河合薫)というのがあった。中国へ進出した企業が現地の会社を管理するために、中国語がしゃべれる日本人社員を中国に派遣した。生産管理など仕事を教える仕事だったが、中国人社員は覚えも良く、日本語も含めてすぐ身に付けた。そのため、中国語がしゃべれる意味合いがなくなり日本に呼び戻されたが、席が無くリストラの運命に会い、生活のために運転手になった人の話。河合氏がそのタクシーに乗って聞いた話で、最後に運転手がポロリと「営業も、生産管理もプロじゃなかったので・・・」と言ったのが印象に残ったそうだ。河合氏曰く「グローバル化は、一部の人と企業にしか利益をもたらさない。グローバル化が進めば、中流層の仕事は低コストで雇えるアジアなどの外国人に奪われる。グローバリゼーションの名の下に始まった、労働のダンピング劇。求め続けられる人だけが生き残り、そうでない人は淘汰される。強い者が残り、弱い者が食い尽くされる。」と。
アジアへの進出の悲劇とでも言うのだろうか?日本国内のみの事業も厳しく、アジアに進出すれば、コスト競争で厳しい現実がある。となると、先進国での経験を活かして、プロフェッショナル性を磨くしかない。河合氏は「天才!成功する人々の法則(byマルコム・グッドウェル)」の「1万時間ものトレーニングの積み重ねが天才を生む(Ten Thousand hours is the magic numbers of greatness)」の言葉を紹介し、さらにパフォーマンス向上のための計画的努力を薦め、「1万時間に及ぶ計画的訓練(deliberate practice)」をすれば、誰もが秀でた能力を身に付けることが出来るとしたフロリダ州立大学のダーク・エリクソン教授の説も掲載している。1万時間というと10年近い時間軸となる。
「自分がどうありたい」との何らかの目標を持って、意志力(grit)で継続的に努力することによって、なくてはならない人材になる。グローバル化が必然の将来に向けて、特に若い人たちは、日本人の資質を活かしたプロになる道を今から目指してほしい。