当ブログでも頻繁に紹介している人間学を学ぶ月刊誌「致知」が今朝の日経6面全面に広告を出している(読賣・産経・西日本新聞にも)。広告はともかく、「富国有徳への道」とのタイトルで書かれた文章をぜひ見ていただきたいとの思いで紹介する。
フランシスコ・ザビエル(1549年にキリスト教布教で来日)が本国に送った手紙で、「この国の人々は今までに発見された国民の中で最高であり、日本人より優れている人々は異教徒の間では見つけられない。彼らは親しみやすく、一般に善良で、悪意がない。(略)」と書いた。イギリス人旅行家イザベラ・バード(1876年東北・北海道旅行)や、ハリス提督(1856通商条約締結で来日)の日本人の美質を褒める言葉も紹介されている。フランスの詩人ポール・クローデル(大正時代駐日大使)が第二次世界大戦で敗色濃厚な日本に関してパリで語った。「日本は貧しい。しかし高貴だ。世界でどうしても生き残ってほしい民族をあげるとしたら、それは日本人だ。」と(当ブログhttp://jasipa.jp/blog-entry/6167でも紹介)。
私たちの祖先は勤勉・正直・親切・謙虚・素直・感謝といった徳目を規範に、幾世紀も暮らしてきた人たちであった。(中略)さて、昨今は・・・・隔世の感、と言わざるを得ない。この日本人の美質を取り戻し、後世に渡さなければならない。私たち一人一人がこの美質を発揮した時、日本は真に豊かな国となる。富国有徳とはこのことである。
そして最後に先覚者安岡正篤師の言葉を紹介している。
人々が己れ一人を無力なもの、ごまめの歯ぎしりと思わず、如何に自分の存在が些細なものであっても、それは悉く人々、社会に関連していることを体認して、まず自らの周囲を良くし、荒涼たる世間の砂漠の一隅に緑のオアシスをつくることである。家庭に良い家風をつくり、職場に良い気風を作れないような人間が集まって、どうして幸福な人類を実現できましょうか。
「日本人の誇り」を取り戻し、胸を張ってこれからのグローバリズムに対応できることを期待したいものです。