霧島酒造の経営スローガンは“品質をときめきに”!


私も愛飲しているイモ焼酎“黒霧島”の製造元「霧島酒造」の江夏順行社長のインタビュー記事が「致知2015.3」に掲載されている。題名は「伝統の上に革新を積み重ね、最高のときめきを追求し続ける」

全国200以上のメーカーがしのぎを削る焼酎業界において、2012年から日本一の売上高を誇る霧島酒造。その主力商品の芋焼酎“黒霧島”が生まれた経緯を述べている。三代目を継いだ江夏氏が、電機メーカーを辞めて入社した当時(1970年頃)は、薩摩酒造の“白波”が市場をすごい勢いで拡大中だった。”白波“が席巻していた九州最大の市場福岡市を攻めるため、地元宮崎の方々が中元や歳暮で霧島の商品を送って下さっていた名簿を基に、福岡の酒屋などに「近くにうちの商品を飲んでくださる客がいる」、お客さんには「あそこの酒屋にうちの商品が入りました」と宣伝。まさに弱者が強者に打ち勝つ1点火の粉を起こす「ランチェスター戦略」を地道に実行したそうだ。少しずつ成長軌道に乗せてはいたが、1980年代には大分の三和酒類の”いいちこ“が大ヒット。丁度その頃先代が急逝し、社長を継ぐことに。先代の思いを引き継ぎ、さらに事業を強化するために、企業理念や経営方針、考動指針の刷新を行い、その時社員に出したスローガンが”品質をときめきに“だ。美味しいものを食べたり、飲んだり、あるいは楽しいことに出会うと、わたくし達の心はトキメキ、それはやがて感動へと移っていく。焼酎でその”ときめき“や、感動を生みだしたいと考え、開発に至ったのが”黒霧島“だそうだ。芋くさくなく、「トロツと、キリッと」後味もすっきりとし、料理との相性も良い焼酎で、発売後1年経った頃、地元宮崎の女性客の間で評判になったそうだ。黒霧島が黒の市場を生み出したと言う。

江夏社長は、今あるのは地元のお陰と、「地域に根差した事業経営」を忘れないようにしている。サツマイモ農家と栽培方法や品質管理に関する勉強会を行ったりしながら、買い取り価格にも配慮しつつ、地域の活性化に寄与している。その江夏氏は、今を戒めて

逆境に耐えうる人間は数多くいよう。されえど、順境に耐えうる人間は何人いようか

とのイギリスの歴史家トーマス・カーライルの言葉を肝に命じながら

伝統とは革新の連続(虎屋)

常に新しいことに挑戦することで継続的な発展を期している。

もっともっと飲みやすい“黒霧島”の開発を期待して、これからも“黒霧島”を応援したい。

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