昨日、7月24日(木)にJASIPA第47回定期交流会を開催しました。酷暑と雷雨に執拗な攻撃にもめげずご参加頂いた皆様には感謝感激雨あられですm(_ _)m
今回は、ITジャーナリスト田中克己氏に「IT産業再生の針路—-中小IT企業の挑戦が新市場を創出する—」と題してご講演頂きました。
現状を10数年ぶりの絶好調と言いつつもピークあと2,3年で終わる。そもそも日本のIT企業は技術レベルが低いと冒頭から手厳しい話が飛び出す。13年度から回復基調ににあるもここ数年では大手ITベンダーがハード/ソフトそしてSIの売り上げを減らしている。そしてその最大の原因はIT投資抑制の嵐とするも、投資効果を二の次にしたとしてIT部門のベンダー依存と、ITベンダー/ソフト会社に技術力が向上しても売上が植えるわけでは無いなど、技術力向上のインセンティブが働かないなどを鋭く指摘。そして日本のITベンダーが欧米ITベンダーの販売代理店になり下がっていると糾弾。
中小IT企業が進む道としては高収益型への転換を目指して、チャレンジすることとして、労働集約型の成長限界を説き。「作る」から「使う」への流れを認識、顧客との協業(一体)での事業展開、中堅・中小企業のIT部門に変身、女性を活かすなどの方向性を示唆頂く。また、既にそのような方向で、クラウドなどの技術を駆使したり、アジャイルなど新しいソフト開発手法を取り入れたり、クラウドサービスを開発したりする高い技術力を持つソフト開発会社がどんどん誕生しているとして、クラウド型、SaaS型、ビッグデータ型、創造型そしてユーザ企業の逆襲と大別してそれらの会社のビジネスモデルを紹介し、「クラウドなど先端技術を駆使する挑戦、意欲、志」が重要と締めくくりました。
今回ご参加の皆さんに最も人気があったのは「女性を活かす」のようでしたが^^;スモーキングルームで田中さんと氏の最新刊でITと異業種の融合を中心に書かれている『2020年 ITがひろげる未来の可能性』についてもお話させて頂きました。ITと異分野の「知」を混ぜ合わせることの重要性は以前JASIPA定期交流会でご講演頂いた谷脇康彦さんの著書『ミッシングリンクデジタル大国ニッポン再生』でいうところの「情報通信産業と他産業をつなげる」に通じる。これからのITの最も重要な視点ではないだろうか。プログレッシブ・ロックもまた、ロックがトラディッショナルフォークやジャズそしてクラッシックなどと融合して進歩してきた音楽です。異なった文化やビジネスの融合こそ進歩的(Progressive)であり、ITの進歩は異業種との交流から誕生するのだと思う。
本日の一枚は、「プログレッシブ・ロック」という言葉が始めて使われたと言われている『原子心母/Atom Heart Mother』、ピンクフロイドが1970年に発表したタイトルチューンがクラッシク(ストラビンスキー)色の強いアルバムです♪