中国IT視察ツアー2・・・北京大学青鳥集団へ

Pocket

北京首都空港が混んでいて30分以上遅れて青島から北京に着いた。一旦ホテルへチェックインする予定だったが、遅れたので空港から中関村へ直行することになった。中関村は北京の中心から北西に15kmほどの所で広大な北京大学に隣接していた。

北京大学青鳥集団(BEIDA JADE BIRD GP)は1994年の創立で、要員8,000名、中国国産OSの開発を目的に設立されたグループだ。100億元の総資産。大学発ベンチャーとしては凄い。何故か火災報知機の会社に投資している。青鳥集団は今回の視察の最大の目玉だ。

青鳥集団の玄関(何故かネオンがついている)とミーティング(女性の副理事長が仕切った)風景及びITの開発ブース

強い分野は金融、電子政府、資源産業、メディア産業、教育産業(特にIT教育)。原子力、海水の淡水化にも規制緩和をまって進出予定。ハイエンドの人材が大量に必要な分野、ハイテクや金融の分野に注目している。

日本とは2年前からビジネス交流を始めた。人材派遣ビジネスの拡大を考えている。

■IT教育ビジネス

2007年IDCの調査では教育分野で38%のシェア。通学センター54校、フランチャイズ校187社、328大学へ教育ツールを提供。営業利益は58%/年の伸長、売上44億元。05年~10年年率23%の成長市場

青鳥集団の直営IT専門校:北大資源学院(なかなか立派な校舎だ。日本語の授業を参観した。広い構内にドミトリーもある。親の援助で結構高い授業料を払っているので皆真剣だ。)

■中国IT産業の状況

中国IT企業の売上・・6,800億元/2007年これから100万人のIT人材が必要。中国教育部の予想では40万人しか充足出来ない。しかも即戦力になる人材は更に少ない。今は会社へ入ってから半年間のIT教育をしている。

■就職状況

2008年580万人の大卒者(教育部予想)、1,600万人が就職市場へ入る。若者はホワイトカラーになりたい願望を持っている。

■青鳥集団の役割

36万人の学生を企業へ就職させる。240箇所のトレーニングセンターで110万人を教育している。

□青鳥集団のIT開発の状況

15億元の収入で8,000万元の利益/2007年北大ITをブランド化したい。

■得意分野と主要顧客

資源(ペトロチャイナ)、金融(中国人民銀行、中国建設銀行)、中央官庁(政府他)、電力(中国電力)、医療衛生、アウトソーシングなど。

■ビジネス

主要地域で5つの子会社を運営。920人の開発者。ITサービスの全ライフサイクルに関与 END TO END。IT業界そのものに一番ノウハウがある。

■目標

CMMI3、ISO9000取得済み、IT1級、A級取得者多数2011年までに31億元の売り上げを達成

■日本との関係

・青鳥集団は人材プールと教育ノウハウを持っている。日本のIT人材のニーズを把握して、多くの日本企業とタイアップして、人材を持つ強みを生かして生きたい。

・世界不況は日本のIT企業にどんな影響があるのか?日本企業の人材受け入れ条件がきつくなったと聞いているが?

■日本側からの要望

・80%の会話力とコミュニケーション能力が必要だ。旧正月に2ヶ月休まれるのは困っている。

・会話力の必要性が比較的低い組み込みソフトや通信のソフト開発から入って、会話力が付いて来たら業務形のソフト開発に進むのも有力なやり方だ。

■まとめ

青鳥集団としてはこれからさらに日本語教育と日本文化教育に力を入れて行きたい。

1件のコメント

コメントは受け付けていません。