北京大学発ベンチャーグループ「青鳥集団」訪問

Pocket

青島から程なくして北京首都空港へついた。青島空港も決して小さくはないがこちらは桁違いに大きい。第2ターミナルはオリンピック専用で今は使っていないそうだ。

+

北京訪問の目玉として北京大学「青鳥集団」を訪問した。日本側から13名(在日の中国人も混じっているが)、「青鳥集団」からは10名ほどが参加された。青鳥集団の玄関にはなんとネオンサインがあった。懇談会と開発ブースの写真

「青鳥集団」は北京大学のすぐ近くにあり、いわゆる「中関村」の中心にある。北京大学構内には直接には入らなかったがとてつもなく大きい。東京で一番大きなキャンパスを持つ東京大学の10倍位ありそうだ。中関村も大きい。

「青鳥集団」は大学発のベンチャーとして多彩な活動を展開している。われわれが尋ねたのはITに関する部門だけだ。今回のテーマはその中でもIT教育が中心だ。

「青鳥集団」はIT教育のあらゆるドメインへ進出している。他の大学へのIT教育カリキュラム・テキストの提供、IT教育ソフトの提供、講師の派遣などほとんどの地方大学を傘下に収めている。その他にもフランチャイズ校や直営の専門学校も経営しておりここを卒業すると北京大学卒業に順ずる資格を与えている。大学の位置は「都の西北」東京で言えば早稲田あたりだが北京は広いので練馬位の位置だ。学生のドーミトリーは大自然の中にあり、落ち着いたたたずまいだ。羨ましい限りだ。

日本語の教育にも熱心だ。一部の教室を見学させていただいた。自分の将来がかかっており熱意が違う。一寸貧しそうな若者が多いが殆どが親からの仕送りでやっているようだ。従って親の期待も大きい。学生にも責任感があるようだ。

IT授業風景と標語これがやたらと多い

「青鳥集団」IT教育では毎年10万人の卒業生を世に送り出している。この人達の就職状況が学生募集にも直結するので幹部の人達も真剣だ。日本のIT業界への就労を大変期待している。日本語の達者な中国人のプログラマーを雇い入れ、数年掛けてSEに育成し、中国とのブリッジSEとして中国とのビジネスアライアンスの第一歩とすることが考えられる。

民業の発展していない中国で言わば「官」である国立の北京大学がこんなに大きな規模でIT教育を独占してしまえば一般の民間IT教育企業が立ち上がる余地がなくなってしまうのではとも考えた。何しろ北京大学は政界・官界・民間大企業にも強力なネットワークを持っているから・・・老婆心に終わればよいのだが・・・すでにSI部門ではペトロチャイナや中国人民銀行のシステムなどいわば国家プロジェクトを多く手がけている。他に出来る所がないので仕方ないのかも知れない。

しかしNTTドコモに見られるように「言わば官業」による独占は直接・間接に弊害が多い。携帯では気がつけば「ガラパゴス化現象」が起きていた。

1件のコメント

コメントは受け付けていません。