真冬のサンクトペテルブルグへ5(ロシア美術館、ユスーポフ宮殿、マリインスキー劇場) 2月25日

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今日は8時モーニングコールで、10時ホテル出発なので朝の時間には若干の余裕があった。午前中はロシア美術館の見学だ。2,3分で歩いて行ける距離だが、団体なのでバスで大回りして出かけた。大して期待してなかったがロシアの美術品(特に絵画)は世界の一流だった。特に歴史的なシーンを描いた戦争の絵画などは出色だった。労働者の苦難の生活を描いた共産党好みの絵画はソヴィエト時代に礼賛されたそうだ。色眼鏡を取って見ても立派な絵画だった。写実性と躍動感が溢れる立派な絵画だった。風景画などにもイギリスのターナーなどに負けない絵画も沢山あった。

ロシア美術館の外観(堂々たる建物だ)

ロシア美術館の入口(エルミタージュから見ると質素だが風格があり良かった)

エルミタージュほど派手ではないがここも宮殿の内装が施されていた。

ロシア絵画の大作(何処へ出しても恥ずかしくない傑作揃いだ)上段中央の荒れ狂う海の波は非凡な才能で実に丹念に描かれている。

大型絵画とその部品絵画(完成された絵画とそのスケッチを別々に見ることはあるがこのようにパーツが完成品として傍らに展示されているのは初めてだった)

さすがロシア正教の地。イコンが沢山あった。

エカテリーナ女王の肖像画と銅像

豪華なインテリア(家具や調度品)

午後は怪僧ラスプーチンが殺されたので有名なモイカ川に沿って建つ公爵のユスーポフ宮殿へ行った。蝋人形で再現された最後に殺戮された部屋へ案内された。ラスプーチンは毒を盛られても死なず。銃で撃って殴打して氷を割ってモイカ川へ投げ入れられたそうだ。この故事さえ知らなければ普通の極めて立派な品格に満ちた宮殿だ。

ユスーポフ宮殿の外観

白を基調とした上品な内装部分

高級でエレガントな内装品

展示されている数々の芸術作品

部屋ごとの色調を変えたインテリアで統一されたシックな部屋

万里焼の壺を応用したスタンドなど伊万里焼が色んなところにあった。当時伊万里はステータスシンボルだった。ヨーロッパの釜は皆伊万里のコピーから出発した位だ。

内部には小規模ながら豪華な劇場まであった

早めの夕食をホテルのレストランで食べ、世界有数のオペラハウス「マリインスキー劇場」へプロコフィエフのオペラ「詐欺師」を見に行った。これも世界的な指揮者ゲルギエフの指揮で熱演だった。音がうるさい感じだった。オペラ「詐欺師」は面白くもなんでもなかった。プロコフィエフはオペラを作曲したことがなかったそうだ。ニューヨークのMETでもゲルギエフの指揮でこの演目が掛かるそうだが、オペラファンにとっては多分迷惑な演目ではないかと思う。

マリインスキー劇場の外観(夜なので良く分からない)

マリインスキー劇場の内部(矢張りここも宮殿の延長戦だった。一寸古くなったが豪華なつくりだ。)。貴賓席のボックスもあった。

オペラ「詐欺師」の舞台(やたら沢山出てきて、メリハリなく大声で歌いまくる。管弦楽も負けじと大音量で引きまくるので、寝られなかった)。ロシアにはオペラは向かないのではと思った。残念ながらバレーを見る機会はなかった。

劇場の跳ねたあとの渋滞でバスが中々来ないので暫く待たされた。明日は帰国なので荷物も纏める必要がある。明日はサンクトペテルブルグ16:25発で1時間強でモスクワへ着き、4時間待ってアエロフロート260便で次の日の朝11:40に成田だ。

空席を一つ置いて隣が音楽家の瀬川さんだったが、彼女はボーズのノイズキャンセラーヘッドフォンをしていた。旅行の機会が多いので静かに機内で過ごすには最適だと言っていた。私も次回からそうしようかと思った。