南イタリア旅行10(マテーラからアルベルベッロ)

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今日は迎えの車が来てアルベルベッロへ行く日だ。9時に迎えのBMWが来て走り出してからカメラを持っていないことに気が付いた。昨日まではあったし、夕食にも朝食にも持ち出していない。レセプションから鍵を持ち出してもらい、部屋へ戻ったが何処のもなかった。暫くして昨日は外出時に部屋にはSafety Boxがないのでトランクへ入れて鍵をかけていたことに気が付いた。トランクを開けたら中にでんと座っていた。受け付けの人にも運転手にも借りが出来、結果チップが増えた。

運転手は1時間から1.5時間と言っていたが結構時間はかかった。一昨年のイタリアでのレンタカー旅行に備えて買っておいたカーナビ「ガーミン」を出してずっと見ていた。ヨーロッパの地図ソフトが入っている。日本語で道案内をするので便利だが、細い道へ誘導する傾向があることが分かった。このカーナビは昨年息子がフィレンゼやピサへ行く時に使ったが特に問題はなかった。アルベルベッロは標高415mにあり、美しい樹を意味する「albero bello」に由来している。

街の中心が日曜で歩好天になっており若干遠回りしてCharming Trulli Village へ着いた。ここも昨日のマレーらのように幾つかの部屋を統括している事務所なのだ。本当は15:00チェックインなのだが今荷物だけ入れても良いということになった。掃除が終わってないので12:00過ぎまで部屋には入らないように言われた。

この間にポポロ広場まで行き、メディチ教会へ行った。日曜なので礼拝が行われていて満員だった。イタリア人は今でも中世以来の生活をしているようだ。

続いてメインストリート「ビットリオベネト通り」を歩いて唯一の2階建トルーリの「トウルッロ・ソブラーノ」へ行った。裕福な人の家だったそうだが昔の生活の形や道具などが保存されていた。

ホテルの近くのガソリンスタンドとスーパーを兼ねた店でトマト、プロシュート、果物とビールを買ってホテルの部屋で食べた。トルーリのホテルは比較的狭かったが、大型冷蔵庫、調理台、調理器具、お皿などのキッチン用品が完備しており、長期滞在を視野に入れた作りになっている。結構リッチな昼食になった。イタリアの地場価格は結構安い。ミネラルをーたが2Lで30円、トマトも500gで200円くらい、ビールも小瓶三本で200円くらいだ。1ユーロは100円ではないようだ。

午前中は北の方へ行ったので、午後は南の2つのトルーリ地区「リオーネモンティ地区」「アイアピッコロ地区」へ行くことにした。先ず起点となるポポロ広場へ行った。ラーゴマルティロータへ行った。広い道路が歩行者天国になっており、多くの人達が集っていた。

坂道を上がり、トウルッリ建築の教会「サンタントニオ教会」( 盛り沢山なgoogle写真集)へ行った。リオーネモンティ地区の一番高いところにあり、観光客はここまで登って教会を見学して戻って行く。教会は結構質素だった。正面真ん中にあるステンドグラスだけが一点際立っていた。

この地区を一通り見て、アイアピッコロ地区へ行った。トウルッリは1000軒あるそうだがほぼ全部が住居としてお土産屋さん、レストラン、バー、エノテカなどとして利用されている。壁の真っ白い丸い家、黄土色の石を積み上げた屋根、青い空と白い雲は絵になった。丸く塔の形をしたトウルッリが連なるさまは心嬉しくされる。沢山写真を写した。

昼にビールやフルーツを買った店に顔を出したが5時15分になったので既に閉まっていた。イタリア人は閉店の時間とか仕事を終える時間には非常にパンクチュアルだ。多分仕事が嫌いなのだ。古代ローマの歴代皇帝は民衆に「パンとサーカス(つまり食事と娯楽)」を与えることに腐心して来た。未だにパンとサーカスは与えられるべきと考えている節がある。

ホテルで休んで夕食にはポポロ広場近くの有名店で食べることにしていた。外に出てみると半ズボンでは寒い感じだった。皆長いズボンに履き替えて歩いていた。面倒なのでそのままホテルから歩いて30歩くらいの所にあるレストランで食べることにした。

これまで過飲過食を続けて来ており胃腸の具合も良くなかった。アンティパスト・トウルッリ風とリゾットをオーダーした。リゾットは2人前からとのことだったので2人前にした。スパゲッティは多すぎるのでやめた。ところが大変なことになった。アンティパスト・トウルッリ風は中くらいのお皿にチーズ、カルパッチョ、レンズ豆の冷製など6皿で出てきた。リゾットのことを考えてまるまる二皿残した。それでも腹一杯になった。そこへアルデンテのリゾットが来た。そんなに奥はないが生煮えのコメとチーズ、オリーブオイルたっぷりの一品で妻は半分も食べられなかった。私が1.5人前食べた。

現役時代に海外へ行って高級レストランで量が多すぎて食べられなくて困ったことを思い出した。出来るだけ量の少ない料理を選んでオーダーしたが、スウェーデンのオペラハウスのレストランではソールムニュエルを魚が大きくてやっと食べ終えたが、ウェイターが大丈夫かと聞いてきた。なんともう一匹がトレイに乗っていた。一皿で日本の舌平目の4倍くらいあるソールを2匹も食べるのだ。一番嫌なことは腹一杯になった後未だ続けて食べなくてはならないことだ。飽食の時代を象徴するような話で恐縮だが・・・