METI関東地域クラウド推進事業で行われた静岡の夜間「CIO BCPセミナー」を見学に行った。忙しい企業経営者を対象とするセミナーなので18時30分から21時30分までの夜間開催となっていた。JR静岡駅から歩いて5分ほどの所にある「ペガサート」という施設の6,7階に「B・nest(静岡市産学交流センター)」がありそこで行われた。同じ建物には法政大学の静岡分校が入っていた。上層階はマンションになっている。とても恵まれた環境だ。
コーディネータのKさんが最初に話をして、その後静岡大学の先生が話をされた。合計で30分弱だ。その後素早く各班模様替えをした。
16名が4チームに分かれてBCPを作成するのがセミナー受講者のミッションだ。班の単位で次回最終回の発表原稿を作るのだ。午後6時半から9時半までの長丁場だ。この間各班では熱心な討論が継続する。一人のSEがその内容を黒板に図式化し「見える化」する。前回の成果をもとにして今回決めることを明確にし、どんどん進めていくのだ。1名のエンドユーザに対して3名のSEが付く。各班ともにすでに数回の討議を重ねているのでチームワークは既に出来ている。
OUTPUTをデジカメで写させて頂いた。常識的な内容だがここに至るプロセスが大切なのだ。エンドユーザのCIOとSEがチームワークでコラボしながら仕事するので、お互いに相手を虚飾なしで理解出来るからだ。
SEは3名いるが主導的な役割を担うのは1名に絞られている様子だった。SEの能力は個人によってまちまちでパフォーマンスでは10倍20倍の結果の差が出ることもまれではない。このセミナーの良いところは、エンドユーザもバーチャルなユーザであって、お金を払う実際のお客ではない。お客であればユーザもSEも本音で話が出来ない部分がどうしても出てくる。しかしここではそう言った葛藤がなくお互いに本音で話せるので、ICTユーザは何を考えているのかが本音で聴ける。ユーザの経営者もSEの本音が分かる。
このセミナーではSEの方により多くの力が付くと思われる。普段聞けないエンドユーザの本音が聞けて工数やお金に縛られずに存分に力量が発揮できるからだ。反対に1人のエンドユーザに3人のSEが付くのでSEの能力差の大きいことがばれてしまう。ここではシステムづくりの最上流工程しかしないのでSEの力の全てが分かる訳ではないが、ここで信頼を勝ち得たSEにご指名で仕事が入ってくる可能性もある。9時ころには佳境に入ってどのチームも喧々諤々の盛り上がりだ。黒板や白板に書いたブロックチャートを、デジカメや携帯で撮影して議事録替わりだ。ここで終了だ。次回の発表会が楽しみだ。