伊豆西海岸へドライブ旅行2

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昨日は下田プリンスホテルへ宿泊し、一寸早めに起きて温泉へ入り、早めに出発して土肥温泉へ向かった。出来るだけ海沿いを走るのが我が家のルールだ。道路は高いところを走っており漁港はかなり下にあった。幾つかの漁港へ降りていったがそれぞれに趣があり面白かった。ただし海鮮料理の店などは殆どなく、一般に寂れた印象が強かった。

田子漁港(海鮮料理でもと思って降りていったが何もなかった小さな漁船が多く直ぐ近海で魚が取れるとのことだった。湾内にも釣り人が多く2,3kgの石鯛が釣れると言っていた。)

松崎では長八美術館を見て、なまこ壁通りを走り、明治商家「中瀬邸」を車から見た。前にも来ているので軽く流した。

「石田の棚田」も見た。棚田までは立派な道があったがその先まで行ってしまい山の中の超細く地盤の怪しい道を恐る恐る車を走らせた。観光棚田のようだが耕作されている棚田はほんの一部で大部分が耕作放棄地だった。日本の農政の貧しさのショウルームみたいな所になっている。観光用に掛けた道路などの整備費用はどの様な根拠で償却するのか気になった。何でも良いからお金を傘下の土建屋に回したかったのかと疑いたくなる企画だ。棚田を耕作している人も多分お金を貰って「観光用」にやっているのではと疑った。

この周辺は人家も稀で道は急峻で軽自動車ででもないと通行は困難で危険だ。運転を一寸間違えば谷底へ転落して一生を終わると言った感じだ。限界集落はもう既に通り越して「終わってしまった集落」の感じがした。「石田の棚田」はカンフル剤にもならず、死んだ人に高価な医療行為をしているようなものだ。諫早の宇宙大の無駄遣いから見れば、金額的には些細だが、地方では至る所に今日の財政破綻を招来した自民党政治の遺産が転がっている。一つ一つに幾らお金が掛かったのか表示すれば自民党の復活などは夢の夢だ。地方へ行くと巨額の費用をかけた無駄な人工構築物が嫌でも目に付き、楽しい観光気分が台無しになる。

波勝崎(さるで有名な岬。サルを見るために長いこと走って降りて行ったら、行き止まりは猿観光用の専用駐車場で観光しないと言ったら「帰ってくれ」みたいな態度だった。帰りの道端で一匹の猿を発見した。逸れ猿かな?)

堂ヶ島では先ず「らんの里 堂ヶ島」を見た。沢山の蘭が咲き乱れ楽しかった。先の台風で庭の部分に一部損傷があり、立ち入り禁止になっていたのは残念だった。

隣には「加山雄三ミュージアム」が建っていた。光進丸のパーツなどが展示されていた。若い時の加山雄三は本当にかっこよかった。

更にここ堂ヶ島で「洞くつ巡り」観光船に乗った。狭い洞窟の中へ入り上からの光に照らされた「天窓洞」は面白かった。津波などを考えると海は怖い感じだが、観光で航行している分には爽快で快適だった。下船後、ミュージアム館内のレストラン「Windy」で海鮮定食を食べた。てんぷらが結構美味しかった。

駐車場に戻り車を発進させようとしたら大問題が発生していた。セルモーターが全然廻らないのだ。うんともすんとも言わなかった。パイロットランプも点かない。アメリカ製のカーナビ「ガーミン」を接続したまま車を離れている間にディスチャージしてしまったようだ。暫く待ってJAFに来て貰いアシストしてかけたら一発で掛かった。1万円の出張経費だった。ガーミンは海外ドライブ旅行用にネットで安く買ったがこの局面では高くついた。長男がイタリア旅行で活用したので若干の元は取れているが・・

海岸線沿いに土肥温泉まで急いだ。宿泊は土肥一番の「土肥温泉ふじやホテル」、ホテルとは言っても純粋な旅館だった。イセエビの鬼柄焼きやあわびの蒸し物などが入った最高の献立だったはずだが、イセエビは焼きすぎで、あわびは蒸しすぎでどちらも美味しくなかった。牛肉も硬すぎた。火加減が出来ていない旅館だった。要するにソフトウェアの蓄積がないのだ。サービス業はハードウェアの建物は必要条件で、コンテンツのソフトウェアが整って初めて十分条件だと思うがここにはサービス業の基本が欠けていた。多分生き残れないだろうと思った。

団体中心の旅行から個人中心の旅行へ、又旅行社経由の旅行から直接個人がネットで予約し旅行する時代への過渡期にある。日本の旅行業界は大変な変革期に遭遇している。今こそ町ぐるみ地域ぐるみで観光・地域振興に当らなければならない時期なのだ。複数の観光資源の相乗効果と広域でのネットワーク化が避けて通れない。ネット対応もホテルが自分で出来ないとそれでなくとも少ない利益の一部を楽天や一休に持っていかれる。

今日は車がすんなりと掛かるかどうか心配だったが、一発で掛かった。宿の人が昨日来た道を5分ほど戻ると富士山が良く見えると教えてくれたので、恋人岬まで戻って富士山を見て沼津インターまで急いだ。道は余り混んでいなかったが軽自動車やトラックなど遅い車が結構多く追い越し禁止が大半なので難儀した。修善寺、三島等の観光地にはわき目も振らずにパスして沼津インターまで飛ばした。東京で5時に打ち合わせがあり、旅行先でWIMAXが繋がらずに仕事が出来なかった。その分をあざみ野でこなして資料を作り、夕方の打ち合わせに臨む必要がある。高速道路では屋根を閉めて100km越えで走った。妻が全部運転した。あざみ野へは予定よりも早く着けた。今日のNPO法人「JASIPA」の打ち合わせ資料を作り、完成してからレガシーで東京の我が家へ急いだ。40分ほどで4時過ぎに無事九段に着いて、5時からの打ち合わせに出た。打ち合わせも成果があった。