連休は混むので何処へも行かずに庭いじりなどして休養を取る予定だった。テレビで「日光では何時もは10万人来るところが5千人しか来ていない」と聞いたので、日本を元気にしようと柄にもない義侠心を起こして、急遽ネットで予約して日光方面へ来ることになった。
あざみ野の自宅を7時40分に出発し、環状8号線を谷原まで行き、関越道で沼田ICまで行く計画だ。環八トンネル出口での事故で2km位の渋滞に先ず見舞われた。1km以上トンネル内をのろのろ運転で「ここで地震が起きたら?」「車が燃えたら?」など心配になった。関越ではいたるところで渋滞だった。2箇所で事故があり、3車線から2車線になるところで大渋滞だった。
沼田ICから10数kmで、スコットランドから移築したと言う[ロックハート城]を見学することにした。しばらくは案内板もなく、細く曲がりくねった頼りない田舎道を他の車も来ない中を走った。本当にお城はあるのかと心配していたら、突然眼前が開け駐車場が現れた。何と新潟や群馬ナンバーの車で満車だった。一番奥の線も引かれていない部分に止めた。
1829年にエディンバラの南西約50kmの地点にロックハート家によって構築されたお城を、1988年解体し、1993年に俳優の津川雅彦と大理石村のオーナー平井良明によって完成されたものだ。フランスロワール地方のお城などに比べればずっと小振りなお城だ。お城そのものは結構良く復元されていたが、内装や装飾は余り感心出来ないものだった。このお城は結婚式場としてお金を稼いでいるようだ。故ダイアナ妃が乗っていたロールスロイスも結婚式の送迎用に「群馬ナンバー」でちゃっかり収まっていた。商魂はたくましい。
お城で昼食をと思ったが混んでいて碌なものがなく他を当ることにした。暫く走って食糧道の駅で何か食べようと思い立ち寄ったがレストランは1時半でもう閉まっていた。道路向かいの吉野家の牛丼を食べる羽目になった。先の大分旅行同様に地方には食べ物屋がないことを思い知った。ここまで来て吉野家の牛丼では「とほほ」だ。
この後「東洋のナイヤガラ」と案内板にあった「吹割の滝」を見てプティホテルへ向かった。この滝は落差はたいしたことはないが周りの岩と流れるさまや滝の長さは中々のものだった。落差や規模からすると「東洋の」の限定付きでも「ナイヤガラ」を名乗ってはいけないスケールだ。観光業といえどもほどを心得ることは大切だ。
吹割の滝(ふきわりのたき。入口の満開の桜も写した。)
尾瀬沼と尾瀬湿原を抱えた観光の銘村「片品村」周辺に泊まったプティホテル「タイム」
プティホテルは思っていたよりも良かった。食事の牛肉は美味しかった。夕食後、大清水の水芭蕉群生地へマイクロバスで送迎してくれた。ライトアップされた水芭蕉は幻想的で美しかった。駐車場から群生地までの700mが急な坂で一杯飲んでいた身には実にきつかった。
プティホテルオーナーから、「近くに樹齢400年の桜がある」と聞いて明日の朝一番で見に行くことにした。ここの温泉は二番煎じのお茶のようで迫力に欠けていた。源泉ではないからかも知れない。しかし唯一空いていた尾瀬の温泉ホテルだから仕方が無い。