社外監査役を勤める会社で海外現法監査2(香港)

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台北から2時間弱で香港へ着いた。空港から市内へは結構遠い。今回は公務なのでタクシーで移動した。昼ごろに事務所へつき昼食後には監査スタートだ。香港現法の董事長は香港人だが日本語は出来ないので監査は全て英語となった。予め監査のレジメを英語でつくり、用意しておいて欲しい資料なども皆英語で指示した。ビジネス英語は不慣れなので、一部の経営用語や会計用語で辞書のお世話に何度もなった。

本社の意向が良く伝わらない問題が指摘されていた所だったので、入念に準備をした。香港現法は香港人の董事長のワンマンカンパニーになってしまっているところに問題があった。従来からの本社の指導力欠如もこの問題を助長して来た感じだった。

しかし本社体制強化されている。海外ビジネスに経験豊富な人財をリクルートし体制も大幅に強化されている。今や董事長のビハインドが目に付くようになっている。我々のミッションは内部統制のルール作りとその徹底の監視だ。予めラインで色々な問題を指摘し、その納期が設定されていた。納期限直後に監査に行き、指摘項目が守られているかどうかもチェックすることになった。当然ながら監査必須項目は予定通り全部チェックした。

殆どのライン指摘項目に対して一夜漬けではあるが一生懸命に努力した痕跡が沢山あった。

従来めちゃくちゃだったオフィスや実験室も2人の例外を除いて綺麗になっていた。何時まで続くかは問題だが?

このオフィスの周辺は倉庫街だ。このオフィスも倉庫の中にある。従って単位面積当たりはとても安い。

オフィス周辺のマンション(立派な高層マンションが立ち並びベッドタウンの風情だ。公務員は普通10万円以上のマンションに3万円で住めると現法の人がこぼしていた。「日本の役人はもっと凄いことをやっている」と言って慰めた。)

諸規定など形はやっと整ってきたが、文書上で出来ていることと実行されている事とは全く別次元のものだ。実行されて習慣化されていることが大切だ。しかし従来の「ノーコン(本社の無統制)」を考慮すれば、先ずは文書化がスタートラインだ。現地採用の従業員も結構いるので、現地人の董事長の処遇は結構微妙な問題だ。

中国の深センにもサービス拠点がありチェックに行った。時間的には30,40分位で行けた。地下鉄で行って国境を越える。香港人には別ルートがあり簡単に移動出来る。中国人や外国人は税関の長い列に並ばないといけない。最近では元安誘導で中国の物価が高くなり、香港は寒剤が安く物価も安いので国境?をまたいだミルク等の日用品の運び屋が増えている。

沢山並んでいる列の脇に65歳以上の人の優先窓口があったのでそちらへ並んだら殆ど誰もいなくて直ぐに税関を通れた。シニア優遇は儒教国の国策だ。

深センでの監査(時間がなく十分には出来なかった。)

深センの街並み(まるで今出来たばかりみたいに何処から何処まで真新しい。)

監査が終わった後で、九龍半島突端の「ザ・ペニンシュラ」ホテルで一杯やった。食事は別だ。ここはべらぼうに高い。

香港島の夜景と半島側の何故かハワイのアロハタワーに似た建物。ビクトリアピークへ行く話も有ったが遅すぎたので、夜景を見るだけが今回の出張の唯一の楽しみとなった。

宿泊したパンダホテルの37階からの眺望と言うより見下ろし(このホテルは何故か白人の宿泊が多かった。)細くて高