長男に孫が生まれて九州へ1(福岡から黒川温泉)

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福岡にいる息子に次男が誕生し、お祝いに九州へ行った。ついでにいままで余り行ってない大分の臼杵・国東回りをすることになった。高速で日田ICまで行きそこから、国道をくねくねと走って杖立温泉経由で黒川温泉へ行くことにしていた。黒川温泉は人気の宿で東京でのネット予約は出来なかった。福岡から電話で予約したら適当な宿が見つかりレンタカーを借りていくことになった。地方へ行ったら出来るだけ小型の車を借りることにしている。今回は日産のマーチだった。馬力はないが高速でなら140km位は出せる。十分だ。

杖立温泉では今日から鯉のぼりの千本釣るしが行われている。中々壮観だった。一寸色あせたのもあり白けさせられたが、まあまあの出来だ。昼食をと思ったが食事をするようなところは何処にもなかった。鄙びた温泉だ。金曜日とはいえ、観光客も50人くらいでお祭りの初日にしては一寸寂しい感じだった。何しろ人が少ない。

黒川温泉へ行く道すがら時間が有ったので鯛生金山跡へ見学に行くことになった。日田が天領だったと聞いたので多分金か何か算出したからだろうと言っていた。当たったと思ったら何とこの金鉱は明治以降の発見だと聞いてがっかりした。かなり長く寒い坑道を延々と歩いた。道具などは全部近代的な工業製品で構成されていた。作業環境は結構悪そうだった。相当深くまで掘り進んでいるようだったが既に廃坑になっている。ここには金がありあちらには金がないことがどうして分かったのか不明だった。金脈探知機が有ったとは思えない。何百メートルも掘り進むより、より浅いところを徹底的に掘り崩した方が良いのではと思った。金をかぎわける犬でもいたらしい。

鯛生金山跡はアジアカップで日本の対戦相手のカメルーンの応援に行った中津江村の村長の地元だ。道の駅にもその他の施設にもカメルーンの国旗とメンバーの写真が飾ってあった。鯛生金山は外国人の技術者を中心に開発がなされており一時はこの村近辺に数十人の外国人がいたようだ。外国人に慣れているのと何もないこの村で「村おこしになればと思いカメルーンを呼んだ」のはむべなるかなと思わせる所があった。要するに何もないのだ。この辺では温泉が出なければ売りは何もないのだ。こんなに人里はなれた寒村の村長がカメルーンを呼び込み、アジアカップで日本の対戦相手となったカメルーンを応援に行った勇気は賞賛に値する。これだけの決意で自治体の経営に当たればもっと条件の良い市町村は何でも出来る。

「鯛生金山」道の駅で買い物をして黒川温泉へ向かった。黒川温泉は道路からかなり下った谷間にある温泉だった。泊った宿「山の湯 新明館」は谷川を挟んで本館と別館があり我々は別館に泊った。土地が狭いので部屋も狭い。本館は皆6畳だと聞いたので息苦しいから嫌だと言ったら別館の8畳の部屋になった。それでも狭い。たまには我慢だ。

この温泉の特徴は「入湯手形」で数件の温泉宿を梯子できることだ。皆浴衣を着て街中をぞろぞろ歩いていた。何とはなしに賑わいが演出されている。そんなに高級な宿は無さそうだったが温泉の町全体が黒を基調に統一されており、さすがはブランディングに成功した温泉だと思わせた。

温泉は岩をくりぬいた露天風呂の元祖「岩戸風呂」と高い所にある宿泊者専用の貸し切り展望風呂「風の湯」が売りだった。どちらにも入ったが岩戸風呂は谷川の流れの近くで近所から丸見えだった。その割には景色があまり良くない。展望風呂は高いところまで階段を上ったのに覆いで隠されており展望がほとんどなかった。ここは貸切で男女混浴なので厳重に目隠ししている感じだ。これでは展望風呂ではなくまるで展望される風呂だ。

宿の料理はまあまあだったが量が多かった。高級食材を中量食べたいのでこれは余り評価できない。料金との見合いで仕方ないの
かも知れない。ターゲット年齢層にもよるのだろう。その点であてがいぶちの和食は嫌いだ。チョイスしたほうがお互いのためだ。食材を色々準備するほうは大変だが・・・