熊本・長崎旅行2(天草・雲仙・島原)

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ホテルアレグリアガーデンズ天草を出て、直にフェリーのターミナルへ向かった。30分以上待たされたが、今日は快晴で、海も穏やか、視界も広く、快適な船旅だった。30分で口之津へ着いた。

道路の左に切支丹墓碑をみて、天草四郎の篭城した、原城跡を見学に行った。後ろに海が迫り、要害の地だった。今は石垣しかない。キリスト教徒と思われる一団の人たちが、聴き慣れない賛美歌を歌い、何か儀式を行っていた。

次いで、雲仙岳災害記念館を見に行った。3月3日までは修理中で休館だった。出来てからまだ、そんなに経っていないのに、全面修理で休館はおかしい。きっと手抜き工事の結果だ。怒ったぞ!

その隣りには、広大な敷地に、これも広大で立派過ぎるアリーナと称する体育館が建っていた。運動場も広大だが、誰も使っていなかった。体育館の中も過剰なほどに、実に立派なつくりで、これはかなりの人たちがばらばらに使っていた。東京圏では、こんな立派な体育館には、滅多にお目にかかれない。人口比で行ったら極めて恵まれた状況だ。災害時に使った自衛隊のヘリなども展示されている。

自分たちのお金で立てるなら、もっと地味で実用的な建物を作ったはずだ。これは多分、災害を盾にした成果だ。名前も「災害復興アリーナ」だ。また嫌なものを見た。地方へ行くとこのようなものが実に多い。これらが国債の累積の大基で、国を壊している張本人であることは、地元の人は気が付かない。

島原城天守閣(5F)へ登り、その後、近くの武家屋敷跡を見た。島原城ではボランティアの人が鎧を着て色々説明したり、案内をしていた。素晴らしいことだ。

島原武家屋敷跡(復元したものだ)

荒涼たる雲仙普賢岳災害跡地と昼なお暗い間道と突然開けた山里

諫早ICかた高速で長崎出島まで行くことにしていた。渋滞が続いている最中に、諫早干拓の案内板があったので、見に行くことにした。今回旅行では、最初から行きたかったスポットだ。観光の本には、一切何も記載されていなかった。例の多くの心ある人々の反対を押し切って、鉄板が次々に海へ落とされた悪名高い河口堰だ。観光気分は吹っ飛んだ。これからは社会見学だ。河口堰は遠くから見ると可愛げがあるが、近くで見るとまるで鉄のお化けだ。

広大な農地が出現していた。減反政策とのつじつまをどうつける心算だったのか自民党に聴きたい。実に腹立たしい光景だ。広大な空き地では、パラグライダーで飛んでいる人も、ラジコンを操っている人もいた。格好の遊び場だ。

広い道路が建設中で、至る所でダンプカーや建機が動き回っていた。あたかも、民主党政権になったので、何時取りやめになるか分からないので、休日の今日も、突貫で工事をしている印象だ。

堰き止められた河口堰には7kmにわたって、立派な道路が作られていた。干拓地の真ん中にも立派な道路が建設中だ。

何故か、河口堰から離れたところに、パーキングエリアがあり、皆、車を止めて見学していた。まるで観光地だ。パーキングエリア西側の夕日が水面に映えて実に綺麗だった。しかし、この一帯は、もう直ぐ土砂でうずまり、水は消える運命だ。水抜きをポンプで行っていた。

諫早の周辺には実に沢山の土砂、石材、建機などの業者の店が軒を連ねている。特需に沸いていると言った感じだ。ここを見たら、島原復興アリーナの無駄使い等は吹っ飛んだ。桁が2つくらい違う。日本をむさぼり喰らっている感じだ。未だに借金を増やし続け、不必要なしかも地味の悪い痩せた農地を大量に作っている。ダムと変わらない。

開拓地の周りには立派な家が多く見られた。多分、色んな保証金などで立てられたと思われる。30年前に計画したこのプロジェクトは漁業者の犠牲で成り立っている。農業者の方が一匹狼が多い漁業者よりも票田になることや土建屋さんに配慮したプロジェクトだ。ここには、自民党政治の諸悪がパッケージで詰まっている、まるで見本市だ。

回り道をしたが、諫早ICから高速で長崎出島まで飛ばした。長崎近辺はトンネルだらけだ。しかも、何故か出島までの最終部分は別料金だ。

夕方になっていたのでホテルへチェックインする前に、稲佐山の展望台へ上がった。山頂付近は有料で、30分間100円だ。3階建ての展望台からは、長崎の町が一望でき、遠くに大橋も見えた。西の海へ沈む夕日が綺麗だった。

30分頑張って、夜の帳の下りた長崎の夜景を写して、今晩の宿「紅葉亭」へ向かった。ここも山の天辺で、夜景の綺麗なところだった。

長崎一の旅館だが、少しトウが経ちはじめている感じだ。部屋に「卓袱料理」を運んで貰った。とても美味しかったが一寸量が多い。宿泊客は極端に少なかった。ここのビジネスモデルは、もう通用しないのではと思われた。星野旅館に、
再生してもらった方が良いのでは・・インターネットで安く泊めて貰ったので、言いずらいのだが。