暮に時間を見つけて鹿児島へ1(再編集掲載)

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原稿は既に鹿児島旅行中に書いていたが、忙しくて今日まで掲載できなかった。この原稿はクアランプールのペトロナスツインタワー真ん前のトレーダーズホテルの部屋からインターネットへログインして投稿している。

JAL機中から快晴の空に輝く富士山(滅多に見られない雪を戴いた凄い富士山が写せた)

第1日は空路鹿児島へ入り、レンタカーで霧島高原へ行った。霧島はつつじで有名だがこの季節は、冬景色で遠くの山が美しい。カーナビ頼りに、「まほろばの里」へ行った。何の変哲もないテーマパークで、ローラースキーやローンスキーなどが有った。それなりに人は来ていたが、設備が大きく従業員も沢山いて大赤字の3セクといったイメージが濃かった。

次いで「みやまコンセール」なる音楽ホールを見に行った。何でこんな山の中にとてつもなく立派なコンサートホールがあるのかどうしても納得行かなかった。内部も大理石を多用し、内装もサントリーホールに負けないような立派なものだ。しかも世界の音響学会から「奇跡のホール」と折り紙を付けられた音響を誇るホールだ。

入れ物とコンテンツのアンマッチは余りにも大きい。自民党55年体制で出来上がった箱物政治の遺産だ。津山とか音楽の盛んな土地に出来るのなら納得だが、音楽文化のない山里の(スミマセン)ここでは余りにも不自然だ。それでも中学生の合唱コンクールが行われるらしく、公園のそこここで練習に励んでいた。箱物が先で音楽が後から盛んになる要素はゼロではないにしてもパフォーマンス/コストでいえば話にならない。

予定表を見たら年間でも数えるほどしか催し物がない。大小二つの立派なホールが有り、こんな辺鄙な場所で採算の取れる音楽企画を作成するのは至難の業だ。大赤字を垂れ流しているはずだ。旅の始まりで嫌なものを見てしまった。

文句ばかり言っていても始まらないので、ここで新しい提案がある。作ってしまったものは壊すにもお金が掛かる。職員も利用率の如何を問わず雇い続けるのだ。そこでこの音響効果を売り物にして楽団や音楽グループに対して、「リハーサルは無料」で貸し出したらどうだろうか。しかもリハーサルは公開する条件をつける。リハーサルを見に来る人もあるだろう。練習の人の地元へ落とす金やリハーサルを見に来る人の落とす金を考えれば、十分に元は取れる。夏の音楽祭も考えれば良い。リハーサルに着た人たちとの人的な繋がりで、この鄙びたホールを世界的なホールに変身させることだって出来る。日本中にある「自民党的な箱物」を活用して、日本を生き返らせることも面白いのではないか。

お休みどころ霧島温泉市場で温泉卵を食べた。美味しかった。幾分気を取り直した。道路の直ぐ脇に温泉の流れる「丸尾滝」があった。結構立派な滝が車に乗ったままで見える。

神話の里公園のイタ飯「マリンズ・ガーデン」で昼食を食べることにしていたが、着いて見るとどうも様子がおかしい。何とつぶれていた。同じ敷地の道の駅の食堂で何の変哲もない「親子丼」を食べた。地鳥が美味しかった。

食後、神話の里公園を見ようとしたがなんと「まほろばの里」と殆ど同じ構成で存在理由がないと思った。こんな小さな市場で同じようなテーマパークを作れば共倒れは見えている。3セク経営はこんなものだ。役人は創造性がゼロだ。だから何もしないのがベストだ。

さくらさくら温泉経由で、霧島民芸村へ行った。中々の規模で体験施設などもあった。ここでお土産に薩摩切子風のカットグラスを安く買った。何とこれは中国産だ。一桁違いの安さだ。安全面は心配だが。

次いで重要文化財「霧島神宮」へ行った。実に格式の高い立派な神社だ。お正月の初詣の準備に余念がなかった。駐車場も沢山ありお正月の賑わいが髣髴とされた。ご神木があり杉の大木で樹齢2百年だそうだ。

次いで元霧島神宮が有った高千穂河原へ行った。何もない平らなところで駐車料を400円も取られた。トレッキングの人達用の駐車場で一日停めるのが当たり前になっているようだ。そうならば料金は安い。

霧が立ち込める中、えびの高原へ韓国岳(からくにだけ)を観るために車を飛ばした。途中で何台か車を止めている人がいたのでどうしたのかこわごわ観たら、野生の鹿の親子が人懐く近寄って来た。小鹿の可愛い目が印象に残った。

千里が滝(るるぶに美しい写真が載っていたので、見に行ったが酷い目にあった。高度差200mもある低いところに滝はあり急な階段で水力発電所の水道管に沿って、天辺から発電機まで降りた感じだ。帰りが大変だった。心臓がバクバク言った。)

霧が更に深くなり、韓国岳はおろか何も見えなくなった。仕方ないので、今夜宿泊予定の霧島観光ホテルは急いだ。

途中霧島高原のいたる所で湯煙(まさに火山の上にいる感じだ。)

予定通り1700にチェックイン出来た。霧島観光ホテルは足湯もある中々立派なホテルだ。