丸の内ブリックスクエアへ

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入場券を貰ったので国立新美術館へ「日展」を見に行くことで、乃木坂駅を出て行こうとしたら「本日休館」の看板が立っていた。家を出てきてしまった手前、仕方が無いので、新聞で読んだ丸の内ブリックスクエアへ行くことにした。千代田線で日比谷で降りたので、結構遠かった。旧パークホテルの跡地と聞いていたが、そこには宝石店と「ザ・ペニンシュラ」ホテルが入っておりレンガ建ての建物は影も形もなかった。

丸の内仲通のバカラショップ(シャンデリアは写真を更に写したものだ。ここには「Bバー」なるバーがあって、自称お金持ちが食事の後に集まってくる。丸の内仲通をブランド横丁にしようとする三菱地所の思惑が一番良く見える一画だ。不景気で青息吐息のはずだ。)私もバカラは好きなので良くいくが、買う時はネットで安く買う。

丸の内仲通を歩いて、丸ビルの近くまで行ったら新しいて建物が出来ており、その一角に丸の内ブリックスクエアがあった。赤レンガの三菱一号館は一階のバーチャル博物館とミュージアムショップだけが只だったので、そこだけを見た。

バーチャル博物館では三菱グループが所有している源氏物語絵巻とか円山応挙などの国宝級の絵画を画面で見ることが出来る。その他物によっては拡大や立体表示で回転させることも出来る。絵画を見るには一寸画面が小さすぎると感じた。32インチくらいの画面で、しかもその一部にしか写らない。少なくとも全画面表示が必要だ。

三菱本館は一部を残して建て替えられていた。

隣のパークビルには各種の店舗が入っており、一階はお洒落なレストランやバーなどが軒を連ねている。テナントのお店は余り魅力がなかった。もう面白い店は既に何処かへ出店を終わっており、残ったブランドはたいしたことがないか、高級すぎてお客が入らないので、誘致できないのではと思われた。

海外のブランドばかり漁るのではなく、国内のしかるべきブランドを育てることは出来ないのかと不思議に思った。三菱地所も単なる不動産屋で、フランスやイタリアの無難なブランドを連れて来て、ことたれりと考えているようだ。衰退の一途をたどっているデパートのビジネスモデルと重なる。ブランド信仰は既に無くなりつつある中で、不動産屋さんは未だブランド力を信じているようだ。本当に力のあるお店を識別して育てるノウハウがない点では、日本のベンチャーキャピタルや銀行とも同族だ。

周りの再開発に取り残されて、残骸をさらす旧中央郵便局の建物(何処かの大臣が文化財を勝手に取り壊すなと吼えたが、どこを見ても単なる汚いビルで、文化遺産の片鱗もない。)こんな物を東京の表玄関へおいていたら、世界規模の都市間競争に後れを取る。

東京駅の改築が進められていた。戦争の破壊で2階建てになってしまったものを元の4階建てとドーム型の屋根に戻す工事だ。丸ビルの地下道に、錦絵風の再開発完了後のスケッチがディスプレイされていたので写真に写した。絵の品質がいまいちだ。かなり無頓着な人の展示と思われる。不動産屋はこんなものなのかも知れない。こんな画質では、コンテンツ屋さんなら恥ずかしくて展示出来ない。