サスペンス小説「アマルフィ」を読んだ

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フジテレビ開局50周年記念作品、真保裕一著のサスペンス小説「アマルフィ」を読んだ。夏場には「番宣」を兼ねて、アマルフィが盛んに取り上げられていた。美しい所なので、一度行って見たいと思っていた。うかつにも小説や映画になっていることは知らなかった。

最近知ったので、先ず小説を読んでみようと思い探していたら、ブックオフで見つけたので迷わず買って読んだ。小説そのものは、期待したほどの出来ではなかったが結構楽しめた。型破りの外交官黒田が「邦人保護」のために、誘拐された娘の母親を助けて、複雑に絡み合ったプロットを解き明かして、犯人と事件の核心へとたどり着く過程を追いかけて行くサスペンスドラマだ。

映画「アマルフィ 女神の報酬」公式サイト

ギリシャ神話の英雄「ヘラクレス」は愛する妖精の死を悲しみ、世界で最も美しい地にその亡骸を埋めて街を作った。その街の名が・・・アマルフィ

この街「アマルフィ」が微妙な存在感を持ちながら、サスペンスは進行し、チェチェン問題が絡ませられて終盤を迎える。

本当かどうか分からないが、日本の在外公館は、日本人の保護には余り熱心ではないようだ。例外的な外交官だけが、この様にして身体を張って、保護に当ってくれるだけだと知れば、日本人の皆がもっと、「自分自身の危機管理」を徹底するはずだ。建前でなく本音をハッキリさせた方が、お互いのためにむしろ良いのではと思った。日本人は一般的に海外で余りにも無防備だ。