今日は早起きして孫の保育園へ行くことになっている。お天気も上々だ。息子は搭乗なので空港から直接保育園へ来る。コバト保育園は車で15分ほどで結構遠かった。裏口から入ったせいか結構みすぼらしい感じだった。運動場は最近確保したそうで結構広かった。
この運動会は色々特徴がありユニークな運営だった。先ず父兄のカメラやビデオ撮影は禁止だ。皆が自分の子どもだけに目がいき全体を見てくれなくなるからだそうだ。しかしその分、保育園の専門家が分担して写真も動画も撮影してくれる。公平に全員を写している感じだった。
この写真は園の外から写したので大分写りが悪い。
数々の競技があり、皆良く走る。年齢を感じさせない走りで実に良く走る。全員が裸足だ。運動場の一角に小山がありそこへ皆が裸足で登って遊んでいる。園児の身体能力は素晴らしい。走るのを見ていると感動を禁じえない。普段走っていなければこんなに早く走ることは出来ないはずだ。先生も又良く走る。多分体育会系だ。
父兄や祖父母まで参加するプログラムもあった。足をけがした子が居たが、それとなく先生が付き添って、走りやその他の競技にも参加させていた。置き去りにしない。知恵遅れの子どもも一緒になって車のタイヤを引く競技に出ていた。失敗して2回3回リトライして成功すると、運動場に集まった父兄や園児全員が暖かい拍手を送る。
孫は未だ数歩歩くのがやっとで、一体運動会でどうするのかと心配していた。大きな板で登りと下りの緩い坂道を作りそこをハイハイして、のぼり降りれば競技は完成だ。それでも降りる時に躓いてひっくり返り泣き出した。
年齢別に競技を行うので4歳になれば何処までできるのか、5歳になればどうなるのかがはっきり見える。親から見ればタイムマシンに乗って子どもの将来を覗き見ることが出来る貴重な機会だ。しかも、ここを卒園した子は運動能力で、他の幼稚園などを卒園した子を大幅に凌駕するはずだ。運動能力は子どもの自信を多いに高める効果がある。
運営は皆、父兄が役割を分担して行っている。大きな思い樹の棒を持ってくるとか、竹登りの竹を用意し、6方から紐で引いて支えるとか、実に良くこき使われる。跳び箱やその他の運道具を用意して、終わったら次の競技に備えて、直ぐに片付けるとか大変だ。
校舎も父兄が手作りで作ったそうだ。天井が低いところ
。子どもには十分なのだが、大人には一寸低過ぎる。そこはかがんで歩く。
12時過ぎに運動会が終わると皆が持ち寄ったご馳走で昼食会が始まる。運動会仕様のテントやゴザ、机などを皆でクラス単位に編成替えし、三々五々集まって楽しく昼食を頂く。孫のクラスには昨日の夜ご馳走になった和食のプロが居て大人気だった。他のクラスの人も一寸したものを持って来て、このプロの料理を持って行く。私も頂いたがかぼちゃの煮込みが色も鮮やかで美味しかった。
昼食の終わりころに「持ってけ」タイムになる。残った他家のお料理を、皆が自分が持ってきた器に取って持ち帰る。折角持ってきたものが残らないで、皆持って行って夕食の足しにしてくれるので持ってきた方も、残り物を持って帰らないで済むので気分が良い。何処までも行き届いた運動会だった。
しかし、この保育園はずっと無認可でやって来たそうだ。この様に本当に園児のためを思って運営する保育園は規制の壁で、無認可になるのだ。ここにも旧体制の作った情けない影の部分が露出していた。
この運動会参加のために九州へ来たのだが、前置きが長すぎたので、何がメインか良く分からなくなった。大分疲れたので、午後は息子のマンションで昼寝をした。夕食にはソムリエの資格を持っている息子のお嫁さんが、厳選したワインを出してくれたので、4人で5本を開けてしまった。明日は東京だ。